遙かなるノヴァゼムーリャより(あとがき)
文野さとです。
「ノヴァゼムーリャの領主」を最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
私がこの物語を書き始めたのは、もう15年以上前になります。
その頃は自サイトで連載していたのですが、その時の反響はすさまじいものでした。週一回の連載で、「金曜日はノヴァの日」と楽しみにしてくださり、毎回メールフォームに山ほど感想をいただきました。2章でファイザルがレーニエに別れを告げる場面では、たくさんのお叱りの言葉をいただいたものです。
印象的なのは、臨月の妊婦さんの読者が破水され、病院へ向かわれる途中「今日はノヴァの日なのに読めない!」と咄嗟に思われたと、のちにメールフォームでいただいたことでした。
それほど楽しみにしていただけたのだと、胸が熱くなりました。
そして、個人サイトの時代が終わり、「小説家になろう」に転載しました。
こちらからコンテストに参加できたので、あるコンテストに応募したところ、7000作以上の応募作から、40作品の最終選考に残ったのです。
これは一定以上の評価をいただけたものだと自負しております。
そして、ある会社(出版社ではない)から書籍化されることになり、イラストレーター様ヘビチヨ様の美しい表紙絵、挿絵に彩られ。とても美しい本に仕上がりました。Amazon Kindleで紙書籍・電子で購入できます。
ただ、残念ながら24話までの1巻で打ち切りとなり、版権も放棄すると言われました。理由は明らかにされませんでしたが、多分部数が思ったより伸びなかったのでしょう。
完結作品として受賞したのにどうして?と、非常にショックな出来事でした。
一度でも商業ベースに出た作品は、もう他のコンテストには出せない規定があります。
このままノヴァは死んでしまうのか?
私の可愛いレーニエはもう地に埋もれたままなのか?
しかしこの度(2025.5)同じコンテストから、セカンドチャレンジの企画があると知り、修正しながら挑戦してみとうと思ったのです。
拙い部分をあえて残した部分もありますが、かなり読みやすくなったと思います。ただ、テンプレートな作品ではないし、タイトルも今風の長いものではありませんので、そんなに拡散することはなかったです。
そんな中、感想欄やメッセージでご感想をくださった方、毎回いいね!をポチってくださった方、誤字報告をしてくださった方、本当にありがとうございました・
「ノヴァゼムーリャの領主」は、私の中の最善のものを、結実させて書いた物語です。
レーニエもファイザルも、まだ私の中で生き生きと暮らしています。
作者としては、この物語をもう一度世に出したいと思います。そのためにもどうぞ、もう少し周知・拡散させてほしいと思うのです。
どうぞ、ご評価、レビューなどの、応援をお願いたします。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
2025.7.27 文野さと