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17話 僕達とソーズのギルド

昨日あげてから、即爆睡してお昼の分書けませんでした!!すやすやです。




 オーガを倒した僕達は、冒険者の先輩方とオーガをギルドまで運び、報酬を得ていた。


「お、オーガ一体でこんなに……?」

「背中と首以外に大した損傷がなかったので、この価格となります」


 オーガのみで提示された金額は銀貨百二十枚。それと一応街の防衛にも参加したという事で銀貨五枚を頂いた。


「えっと……銀貨一枚で、銅貨百枚分だったよな?グロース」

「そうですよ、リーゼさん。因みに銀貨千枚あったら金貨一枚になりますからね。オーガ十体綺麗に倒したら金貨一枚と銀貨二百枚になるって事ですよ!?凄くないですか?」

「そうだなぁ」


 僕が感動していると、受付に近いギルドのテーブルで先に呑んでいるパラズさんが笑う。


「はっはー!良かったなぁルーキー。魔物氾濫一度おこりゃ、一攫千金も夢じゃねぇってな誰の言葉だったかねぇ」


 確かに一回の氾濫でこれだけ稼げたら、冒険者としての人生は気楽だ。


「でもな。これが今回、鐘三つで済んでたから良かったんだぜルーキー。これが五つとか、ずっと鳴ってるとかになってみろ?避難も止むなしって感じだぞ」


「そんなにですか?というか、鐘の鳴らす回数にはどんな違いが?」


「あぁ?しらねぇのか?もしかしてルーキー、ガンズから来たのか。珍しいな。まぁいいや。ちっと隣座りな。とりあえず説明してやるよ。まず、最初の鐘は二回を連続して鳴らすのから始まる。これは遺跡でも良く出る雑魚が溢れた時のもの。大概護ってりゃ勝手に収まるものだ」


「さっきのやつは三回になりましたよね?」

「そうだな。三回鳴った奴は、自然には収まらないと判断されたものだ。そうした場合、金級以上のパーティが遺跡に入り、真核を無力化する事になる」


「なるほど。でも、長期の依頼とかで金級以上の階級の人がいなくなってたりはした事ないんですか?」


「当然それを考えて、大体どこの都市も、ギルドと専属契約を結ぶ金級のパーティがいるようになっている。都市のギルド一つ毎に、一つの金パーティを独占できるようになってるのさ。勿論断る事もできるが、報酬が何割か上積みされるから、大抵断らない」


「私のような個人でも契約できるのですか?」

「んー。そいつの力量によるな。どんなに強くても、魔法がからっきしだったり、その逆だったりしても、個人の契約はされんな。用は両方強ければ可能性はある。まぁ、そこまで強いならさっさと階級上げて、一人で稼いだ方がはえーよ。酒が切れたな。ちっと待てよ。マスター!エールおかわりー」


 給仕の方がパラズさんのお酒を持ってくると、再びパラズさんは語り始める。


「ちっと話が逸れたな。えっと……次なんだっけ?」

「もしかして酔ってます?」

「全然酔ってねぇよんぐふぅ」

「ちょっちょっと!?」


 酔ってねぇって言いながら寝たぞこの人!?


「それでは、続きは俺が」

「あ、お疲れ様です。エヴァンさん」

「お疲れ様です。この人お酒弱いんですよ。好きなんですけどすぐ眠ってしまって」

「そうなんですねぇ」

「あぁそう。忘れないように先に言っておきますね?」

「なんですか?」

「いや、君に俺は冒険者が向いていないって言ったわけなんだけど、オーガと戦っている時の戦い方自体は悪くはなかったからね。ちゃんと状況を見て攻撃しようとする意思は見えましたし。ただ、自分に合った師をちゃんと見つけることは必要だと思いますよ」

「…………」

「……ど、どうしました?」


 ほ、褒められた?今地味に褒められてるよねこれ。


「いえ!ありがとうございます!!頑張ります!!」

「お、おぉ。良い返事です。……それでは、お話を戻しまして、鐘の音についてでしたよね?」

「はい」

「って言っても危険度が上がるだけですけど、鐘四つで二種類の遺跡が氾濫の可能性と鐘五つで三種以上。正直この時点まで進むとどうしようもないです。ずっと鳴り始めたら逃げろーって合図ですね」

「因みに、エヴァンさんの人生でこの鐘が四回以上鳴った事はありますか?」

「えー確か二回あります。一回目は四回鳴るタイプで、二回目はずっとだったらしいです」

「ずっと!?よく無事でしたね」

「ええ。本当に偶々でしたが、当時のガンズ、ソーズ、シルズ、アローズ、ランズのギルドマスターがソーズで会合を始めた所だったので、それぞれのマスターが一時間程で駆逐したそうです」

「ひぇ〜ジグさんがどんどん強くなっていく……」


 って、


「今日ギルドマスターいますかね!?」

「うん?どうなさったのです?」

「うちのギルド所属の役員から、ここのギルドマスター宛ての手紙を預かってまして。一応依頼として発行してもらえました」

「ギルドマスターへ手紙……?変な人がいるもんだなぁ。役員なら伝書鳩でも使えばいいのに」

「あー、役員って言いましたけど、ガンズのギルドには大きめな図書室がありまして、そこの司書さんからの預かり物なんです」

「へぇ。マスター!届け物ですって」


 うん?マスター??


「依頼か?」


 酒場でコップをキュッキュと磨く強面のお爺さんが、ギルドマスターって事?


「いえ、ガンズから手紙ですって」

「ガンズぅ?あのど畜生がいるギルドじゃねぇか」

「あの、すいません。これ、ガンズのゼミスって奴からです」


 ゼミスから貰った手紙をギルドマスターに渡すと、ギルドマスターは中身を見てギョッとする。


「ゼミッ……お主、……ちょっと待っててくれ。依頼は確かに達成された。報酬はここだとキツい。応接室に行っといておくれ。そこの嬢ちゃん達も一緒にな」

「了解しました」


「なんだろうか??」

「ギルドマスター、滅茶苦茶びっくりしてましたね」

「ゼミス殿の事だ。変な事はやらぬだろう」

「そうですかねぇ。とりあえず応接室行きましょうか」

「そうだな」


 色々教えてくれたエヴァンさんと、寝ているパラズさんに御礼を言ってから席を立つ。


『甘いモノ食べたいなー』

「甘い物とは言わないけど、お腹減ったから、ご飯食べに行きたいねー」

「宿も取らねばな」

「ですねー」


 他愛無い事を話しながら、役員の方に案内してもらい、応接室で待つこと数分。ゲンナリした顔のギルドマスターが入ってきた。


「待たせたな。何ぶん急だったもので、時間を要してしまったわい」

「なんか、すいません」

「いや、坊主達のせいでは無いんじゃ。まさか本当にあのど畜生からの手紙だと思わんでな」

「あれ?ギルドマスターとゼミスって知り合いなんですか?」

「あれは……ワシの師匠じゃよ」

「え、ええええええ!?」

「ゼミス殿が、ギルドマスター殿の?」

「そうじゃ。あぁ、自己紹介がまだじゃったの。ワシの名前はダルク。魔拳士じゃ」


 ソーズのマスターは魔剣士で、ゼミスの弟子でした。待ってガンズのギルドってかなり魔窟じゃない?!最早怖いんだけど。


「それで、手紙の内容じゃが。お主らは聞いているか?」


 ダルクさんの問いに二人して首を振る。


「宿は取ってあるか?」


 二個目の問いにも首を振る。


「来たところであの魔物の氾濫が起きたので。どうしたんですか?そんなになんか変な事が書いてあったんですか?」

「まぁそうだの。奴は色々な街に自分の別荘を建てていての」

「べっそう」

「呆れる気持ちもわかるが、奴は宿なんぞ生活音の気になる場所じゃ、生活できんといって、小さな一軒家を建てておる。そこをお主達に空けておいてくれとの事じゃ。鍵はこれじゃ。渡したからの」

「ありがとうございます……」


 思わぬゼミスからのプレゼント(?)に嬉しく思う。宿を取らなくても良いのが特に良い。


「家の場所を記した地図を渡すから、場所はこれで探すといい」

「すみません。何から何まで教えていただいて」

「よいよい。それ暗くなる前に、飯でも食って帰りんさい」

「はい!行きましょう!リーゼさん!」

「あぁ。ダルク殿。また」

「キュッ!」

『早く行こー』


 僕とリーゼさんは軽く頭を下げ、セイランはひと鳴きして部屋を後にする。

 ファイは長い事何も食べていないからちょっと機嫌が悪い。


「はいはい」


 ファイの顎下を撫でながら、僕はギルドを出た。




グロース君はダルクさんの魔拳士を魔剣士と勘違いしています。誤字ではありません。

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