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講師と言う名の僕の弟子

さて、僕が三人に多重魔術を覚えさせたのには訳がある。


「多重魔術があると、魔力も加速度的に増えるし、魔力の扱い方も加速度的に上手くなるよ」


「これって、実戦ではどう言う風に使えるの?」


そんなの自分で考えて欲しいんだが。


「例えば、物理障壁張りながら攻撃魔術もできるし、まあ色々使い方は考えてくれよ。あと、三人に言っておくけど……」


「何よ?」


柑奈さんの勘の鋭さだけは侮れないな。

警戒してる顔だ。


「三人とも学園の講師頼むね」


「は?初心者だよ。教えられる訳ないし」

「まだ、魔力循環できるようになったばかりだぜ」

「私だって人に教えられるほどじゃ……」


「魔術師ギルドにはそれ以下しかいない。在野の冒険者も勿論魔法陣の魔術を再現するだけ。多少なりとも魔力の扱い方がわかっている人間は君たちしか居ないんだよ」


「でも……」

「できるか?」

「私達にできますか?」


「その為にこれから魔術を頑張りましょうか。時には実戦、時には理論を。いざ教える時には教科書は僕が作りますから」


冒険者が第一なのは僕も一緒。

でも、ある程度以上の強さがあれば、冒険者なんて副業で良いんだよね。


「そもそも大海に講師を決める権限はあるの?」


ごもっとも。

でもね。


「こういうのは、権限はあるつもりでいた方が良いよ」


多分、学長は僕にそこまでの権限を与えたつもりはない。

ただ、一人で教えるのは正直無理がある。

最低でももう一人は欲しい。

それに、一年でカリキュラムを組む為には協力者はどうしても必要だ。


少し大袈裟な言い方をすれば、学問を一から作ろうと言うのだ。

それを一人でやらせようと言うのは、そもそも無茶だろう。


「なんか部屋の外の自由な世界を求めたはずだったのですが、気づいたら部屋の中に逆戻りな感じです……」


エリちゃん、ごめんね。


「でもタイカイさんについていけば、魔術の歴史そのものを目撃できるんですよね!」


そうなると思います。


タイムリミットは一年。

おそらく三人とも立派な魔術師になるはずだ。


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