前方に強い魔物が
木を見て鑑定、データを読み上げる。
エリちゃんのステータスも鑑定、読み上げる。
スキルのレベルも読み上げる。
レベルアップに必要な経験値も読み上げる。
多分、もう一度戦闘してしまったらエリちゃんはレベルアップしてしまう。
次の戦闘に加わるなら、捕縛でサポートしてもらうしかないな。
勿論簡単に鑑定スキルなんか入手出来ない。
ただ、情報量を増やすのは大事だ。
「ねえ、思ったんだけど、情報も興味持てるものの方が良くない?」
確かに、その方が当人にとって質の良い情報かもしれない。
柑奈にしては真っ当な意見だ。
「エリちゃんが興味あるものって何?」
「ゲンタさんです」
それは知ってる。
「それ以外だと、やっぱり美味しいものですね」
「だったら、源太が色々なスイーツのレシピ見繕って教えてあげたらいいじゃないか」
「あ、それなら後で俺纏めますから」
それにしても、と思う。
やはり今日のこの辺の雰囲気は何か違う。
先日来た時は小動物的なもの、野ネズミやウサギなどが時々顔を見せた。
勿論、僕らを見て一目散に逃げていくのだが。
今日は、なんか足元は踏み荒らされてる感じがするし、野ネズミなんか一匹も見ない。
「なんか強い魔物でも居るのかな?」
「ここにはロックベアがたまに出るって聞いてます」
ロックベアか。
確かCランクの魔物だな。
岩のように硬く、魔術も効きにくいとか。
魔術が効きにくいってことは、毛皮が売れるかもしれない。
どう倒そう。
さっきのゴブリン達もロックベアから逃げて来たのかもしれない。
だとすると、一匹じゃないかもな。
前方にゴブリンが三匹見える。
こっちの方に走ってくる。
逃げているのか?
石槍の魔術で三匹を瞬時に葬る。
「ロックベアかどうかはわからないけど、向こうに強い魔物がいるらしいな」
「ゴブリンから見て、でしょ?」
確かにゴブリンが逃げるからといって、僕らから見ても強いと言える魔物かどうかはわからないけど、警戒だけはしないとだよ。
ほら、確かに前方に見えるじゃない。
体長5メートルは優に越えるであろう熊のお化けのような魔物と、その突進を素手で受け止めてる女性冒険者が。
ばあちゃん、すげえな。




