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圧倒的多数相手に物理攻撃は限界がある

森の中で、僕たちはポイズンビーに囲まれている。


これ、避けようがないね。

刺されてもHPは3減るかどうか。

毒が面倒なだけで、強い相手では決してない。

ただ、本当に数が多い。

この群れに関して言えば200は軽く越えているはずだ。


一匹ずつ剣で切り捨てていく。

たまに一振りで二匹切ってしまったり。


乱戦だね。


柑奈がいくら素早いとはいえ、この数だ。

最後まで嫌がっていた毒を何度も食らっていた。


エリちゃんは完全物理障壁に周囲を囲まれているから安全なのだが、飛んでくるポイズンビーをつい反射的に避けようとしてしまう。

それでも、僕らのダメージを見ながらキュアだったり、ヒールだったりを掛けてくれる。


うん。

両方、分かったよ。

魔力の流れは把握した。

キュアは水で浄化するイメージかな。

ヒールは身体の隅々まで水を満たしていくイメージだろうな。


エリちゃんは素直な子なんだろうか、彼女の魔術を見ると、彼女が魔術を発現させるためにどんなイメージを持ったかわかってしまう。


この程度のダメージ量じゃエリアヒールなんか出番は無いだろうな。

そこはまあ、仕方無いか。


「そろそろ魔術解禁しちゃおうか?」

「だよね!もう、この数はうんざりだよ!」

「全員に完全物理障壁張るよ!」

「よかったー」

「エリちゃんも回復はいいから、ファイアーボールお願いね」

「はい!」


みんなで集まって外側に撃っていくことで、同士撃ちを回避しながら、残りのポイズンビーを片付けていった。

魔術使えば楽勝なんだよな。


全部片付けた後で、お待ちかね魔石回収タイムだ。

ポイズンビーの魔石はかなり小さいが、純度が高くゴブリンの魔石より少し安い程度だ。

それにしてもこれ数が多過ぎる。

一箇所に集めて燃やしたら魔石だけ残らないかな?


全部だと失敗が怖いから五個くらいで実験するか。


浮遊機雷みたいに爆発させない種火で燃やそう。

火力は5乗、つまり32倍で。


綺麗に燃えて魔石だけ残った。

ただ、匂いが結構キツい。


「臭いのと、面倒なのどっち選ぶ?」

「臭いのは我慢するよ……この数は辛い」

「魔術でなんとかできないのか?」


源太は言うけど、風で匂いを飛ばすのは火まで広がりそうで危険だし、障壁で匂いを遮るのも空気まで遮りそうだ。


逆転の発想!

匂いをどうも出来ないなら、僕たちの鼻がバカになればいいんだ。


「しばらく魔力で鼻栓するよ。口で呼吸してね」

「はーい」

「了解」

「わかりました」


ポイズンビーを集めて焚き火したよ。

あとには綺麗な大量の魔石だけが残った。



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