源太の両親は王城に
自分の魔術の魔法陣化。
それは、ちょっと挑戦したいと思っている。
無論、魔術は王族の方々のように魔力を操ることを覚えるところから始めた方が良いのだろう。
でも、お手軽に魔術を行使する手段がもっと普及しても良いとも思う。
古代の文明の遺産である魔法陣をコピーするだけの魔術しかないのは寂しい。
せめて、新たな魔術を行使できるチャンスが皆にあっても良いと思うのだ。
だから、魔法陣の研究をしてる人を一人助手に付けたいなと思っている。
それはともかく。
姉ちゃんの手伝いか……。
何をしろと言うのだろう。
我が家は脳筋しかいないからな。
経理とかやらされるのかな。
◇
と言うわけで、源太の両親の下見のための旅行は僕らの家族全員の下見も兼ねることとなった。
時空扉で一瞬で行くことも可能だよ。
でも、源太の両親はもちろん、僕らだってこの世界を知らないわけだから、見学しながらゆっくり馬車の旅にしたのだ。
どうせならサプライズを。
そして安心を、という姉ちゃんの企みで、源太の両親はまず王城へご招待、となった。
だって、源太の両親だって国王陛下が気にしてくれているって知ったら安心じゃない?
確かにいきなり王城に連れていかれ、国王陛下や姫君たちが登場した時は源太の両親も驚いたようだが、陛下も姫君たちも源太のことを気にかけているのがよくわかったのか、少し安心したようだ。
さりげなく姫君たちの為にチーズスフレを作ってきた源太くん。
こういうところは、ホント真似しないといけないよなと思うよ。
エリザベス殿下が、すごくニコニコしてる。
「源太様、ありがとうございます」
「いえ、手軽に作れるものですから」
今日はクラリス殿下は御不在のようだ。
モニカ姫はやっぱり大人しい。
「ゲンタ様、タイカイ様、カンナ様。これからよろしくお願いしますね」
「アントニオ殿下からお聞きになりましたか」
「はい、やっと冒険者をやらせてもらえます」
僕らが領地から帰ってきたらすぐにでも、冒険者登録をしに行きたいそうだ。
モニカ姫も羨ましそうに見ている。
現状、モニカ姫は魔力の循環が出来ないでいる。そのため魔法陣に頼らずに魔術を使うことは出来ない。
魔力の循環が出来ない原因はほぼ間違いなく、魔力が多すぎることだろうと思う。
実は魔術開発のために、魔術を連発したせいで僕のMPは非常識なレベルで増えている。
現状僕のMPは521だ。
ここまで増えると魔力が重く感じるのだ。
魔力の循環をし続けているからこそ、重いだけで済むが、これを一度止めてしまうと少し動かせるか自信が無い。
鑑定してみると、モニカ姫はレベル1でMPが90を超えている。
魔力の循環には体力が必要だ。
HPが6しか無いモニカ姫に90のMPを循環させるのは難しいのでは無いか。
正直なところ、そろそろアントニオ殿下辺りからモニカ姫が魔力の循環に手こずっていることについて相談があると思っている。
解決策は思いついているだけで三つあるから、心配はしてないけどね。




