森って漢字は安直だと思いませんか?
僕たちは西の門から外に出た。
「ところで、ゴブリンってどこにいるんだろうね」
「普通に考えたら、森の中じゃないのかな?」
僕も源太に賛成だな。
西の門から少し歩くと森がある。
とりあえずそこに向かっている。
「カラミズ草も、なんか普通にその辺に生えてるみたいだね」
ただ、似たような草に混じって生えてるのでなかなか見分けにくそうだ。
……三人とも鑑定持ちだから、そんなの関係ないけどな。
「私たち、実際に魔物とか殺せるのかな?」
僕たちは「死」と徹底的に切り離された生活をしていたからな。
グロ耐性も全くない。
柑奈だって、両親の遺体には対面してないんだよな。
「やるしかないだろ」
源太くんさすがイケメン。
凛凛しく見えるよ。
モテるわけだよ。
きっと、エリザベス殿下も目をキラキラさせちゃうよ。
「大海は大丈夫そうだよね」
人を殺せって言われたらちょっと考えちゃうけど。
今のところ、魔物を殺すことに対する不安感や恐怖感は無いな。
ぶっちゃけ、魔術を試したいのよ。
そのワクワク感が凄い。
だって、人に対して試せないだろ?
それに、こうして歩いていても魔術のアイディアが色々思いつくんだ。
例えばさ、「カウボーイ」の魔術で首に魔術のロープを引っ掛けて、そのまま切断できないかな、とか。
そのロープに電流を流せないだろうか、とか。
実際「カウボーイ」自体、まだ動くものには使ったこと無いんだよね。
だから、はやく試したくて戦う不安とかどこにもなかったりする。
源太も冷静に観察していた。
「この森って、そこまで木が密に生えてるわけじゃ無いね」
僕たちは森の入り口まで来ていた。
確かに、この森なら視界もそれほど妨げられないように感じる。
「人の手が入ってる感じだね。ところどころ切り株があるよ」
柑奈も観察する程度の余裕はありそうだ。
林業というほど計画的では無いだろうが、確かに柑奈の言う通り、ところどころ木を切り出したあとがある。
「念のため、背後も確認しつつ周りを見渡しながら歩いていこうか」
勿論、足音は極力立てないようにね。




