無双老婆
ちょっと調子に乗って本日二回目の更新です。
翌日、僕らは走っていた。
走って体力つけるのは違うとか姉ちゃんが言っていたが、そもそも体力つけないと訓練すらできないと気づいたのだ。
ただ走るだけなら自分は必要無いとのことで、今回は姉ちゃんは出掛けてしまった。
勿論殿下も居ない。
二時間ほど走ってクランハウスに戻ると、ばあちゃんが居た。
「昨日は美南に随分としごかれたみたいだねえ」
「まあ、強くなる為だから頑張るよ」
「私はまだ身体中が痛いよ」
柑奈は普通にケガ人に属するくらいには体を痛めていると思う。
「大海は、大丈夫だろ?男の子だし」
痛いけどね。
楽しくなっちゃったんだよ。
「ああ、いけるね」
「源ちゃんは昨日の分も合わせて二日分可愛がってくれって、美南に頼まれてるしね〜」
それはそうだろう。
源太の顔が心なしか青い気もするが、楽しんだ分だけ後で苦労するのは当たり前の話だ。
◇
結論から言うと、ばあちゃんもまた凄かった。
ただ、姉ちゃんはスピード型だとしたら、ばあちゃんはパワー型。
例の腕輪をつけているので、そのパワーは発揮されることは無かった。
それなら何が凄かったのか。
ばあちゃんは、避けなかったのだ。
僕らの木剣を全て体で受けたのだ。
無造作に近づき、距離を潰し、アッパーを鳩尾に叩き込む。
これの繰り返しだった。
僕らの攻撃は当たる。
だが、それだけだ。
木剣をどう振るおうが、ばあちゃんは気にもとめない。
ダメージを与えられない。
確かに凄いんだ。
ばあちゃんも姉ちゃん同様、とてつもなく強い。
だが、これが僕らの鍛錬になるのか?
「ちょっとばあちゃん、一旦中止な」
「なんだい、もう疲れたのかい?」
「あのさ、これ僕らの鍛錬にならなくないか?」
「久々に避けるほどじゃない攻撃だったからね、ついつい受けちゃったね」
そっか、ばあちゃん昔は攻撃を受けるのが仕事だったからね。
「まあ、今度はちゃんと避けてあげるから、二人して本気でかかってきなさい」
うん。
全く当たらなかったよ。
姉ちゃんのスピードに慣れたからか、かろうじて動きは見えるけど。
偶然かもしれないけど、一度だけばあちゃんのパンチをガードできたしね。
源太は僕よりはずっとタフなはずだけど、やっぱりボロボロになってた。
姉ちゃんやばあちゃんの強さに追いつくには、どのくらい時間が掛かるんだろうな。




