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14.準決勝




 武闘会は、そのまま順調に進んでいった。




 ……順調すぎるくらいに。




 特に大きな異常はない。




 ただ、強いて言えば一つ違和感がある。


 結界だ。




 途中、あの結界が、一瞬だけゆらいだような気がした。




 ほんのわずか。


 見間違いと言われたら、それまでのレベル。



 周りのやつらも、特に反応していない。




 ……気のせいか?




 だが、警戒するに越したことはない。




 そしてトーナメントは進み、準決勝となった。




「リゲル・ノワール対ルーク・アストラ」




 呼ばれる。


 俺は、フィールドに立った。




 向かいには、


「よう、リゲル」


 ルークがいる。




 目が合うとニヤリとしてきたので、こちらも笑い返した。




 まさか、ここでルークと戦うことになるとはな。


 まあ、アイツもかなり強いからな。




 開始の合図。




 次の瞬間、ルークが一気に踏み込んでくる。


 速い。

 



 だが、俺は横にひらりと回避した。


 剣が空を切る。




 だが、ルークは止まらない。



 斬る。

 突く。

 振り下ろす。



 果敢に攻めてくる。




 やっぱりな……。


 今までのルークの戦いを見てきたが、コイツはガンガン攻めてくる。




 絶え間ない猛攻でプレッシャーを与え、相手のペースを乱す作戦だろう。




 だが、俺も負けてない。




 全部捌く。



 受け流す。

 弾く。

 いなす。



 

 ……だが。


 お互い、決め手がない。




 ……このままじゃ終わらねえな




 俺は一歩引き、距離を取った。



「逃がすか!」

 

 ルークが追ってくる。




 その瞬間。




 俺は手をかざす。


 闇が集まり、小さな球となる。




 そしてそれを放った。




「っ!」



 ルークが剣で叩き落とす。




 だが、その一瞬で十分。


 俺はさらに距離を取る。

 


 

 間合いが開いた。




 今度はこっちの番だ。




「黒影……影刃」




 影を実体化した刃を放つ。




 だが。

 

「甘い!」




 ルークが剣を振る。




 同時に、風が巻き起こる。


 それによって、影の刃の軌道がズレた。




 そして、


「はっ!」


 風の刃が飛んでくる。

 

 鋭い。



 

 俺はそれを回避。




 そして、俺たちは魔法勝負へと切り替えた。




 ガン、ギィン、ガキン!


 影と風の刃が飛び交い、ぶつかり合う。



 お互い一歩も引かない遠距離戦が始まってしばらくした頃。




 ルークが手を上げた。




 魔力が集まる。


 嫌な気配だ。





 そして、次の瞬間。




 一斉に、風の刃が放たれた。




 俺を確実に仕留めようとしたのだろう。




 大量の刃が、高速で飛んでくる。




 逃げ場がない。




 ……だが。


 俺は、こういうときの対処法を持っている。



 

「影遁」




 俺の体が影の中へと沈む。


 風の刃が通り過ぎていった。




 そう。


 "影遁"は、広範囲の攻撃を避けたりするのに使う。




 そして。


 相手に気づかれずに接近するのにも使う。




 ルークの攻撃が終わった次の瞬間。


 俺はルークの背後から飛び出す。




「っ!?」


 ルークが振り向こうとする。




 だが、もう遅い。




「影縫」




 闇魔法で影を固定され、動きが止まる。




「くそっ……!」




 そのまま。


 俺は剣を振り下ろす。




 ……勝負あり。




 静寂。




 そして……。




 歓声。




「うおおおおお!!」

「今の見たか!?」




 ……ふう。




 俺は剣を下ろした。


 ルークが苦笑する。




「やっぱ強えな、お前」

「お前もな」



 実際、ルークもかなり強かった。








 これで、俺は決勝進出だ。




 決勝の相手はフィオナ。


 相手として不足はない。




 そういえば。




 ここまで、何も起こってない。


 嫌な予感がする。




 結界がもう一度、ゆらめいたような気がした。




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