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高貴なる者の義務と放埓  作者: 島城笑美


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43/55

043 国王陛下の宿願

今日は凄く短いです。

ゆったりと噛み締める感じで読んでもらえるといいかと思います!

<ヘルムフリート国王陛下視点>


国王専用の応接室のバルコニーから、下に広がる王族専用の園庭を見下ろす。日も高いが本日処理しなくてはいけない書類は先ほど処理を済ませた。


最近では、イーヴォイェレミアスに任せた仕事が多いので多忙ではない。お陰でまだ日のあるうちからブランデーを片手にバルコニーで庭を眺めることが可能だ。


気持ちが高揚する。明日が終われば彼女と過ごすことが出来る。彼女との時間を確保するためにはやはりイーヴォイェレミアスは飼殺さねばならないだろう。王妃の待遇を突きつければアレは母親が好きだから私の思い通りに動くだろう。


ノアベルトは他の王子たちはともかくイーヴォイェレミアスを残すことを嫌がったが、全てお前がやるか?と問うたら黙ったのだからイーヴォイェレミアスがいなくなればノアベルトも困るのだろう。


なに。ニコラスが育つまでの中継ぎだ。ウィーカー辺境伯もアンダーソン公爵領も少しはキャウトィランヴ国にくれてやるが残った小さな国境沿いをあの有能な頭で治めて貰おう。イーリシティナもイーヴォイェレミアスと一緒に故郷に返してやればアレらも喜ぶだろう。


リシュエンヌはキャウトィランヴ国の第二王子に嫁がせる。あちらの王妃となるのだ私に感謝するだろう。ハーシェルヒルムは、未だ王族の覚悟がないのか遊びまわっているようだが、帝国で皇太子と仲を深めたと言って、実妹を嫁がせてくるとか言っていたな。


扱いずらいが、勤勉でないあいつは国王になる事を望んでいないだろう。帝国に姫は婚約者としてこちらに来てもらいニコラスと交流をさせよう。


ニコラスが気に入るのであれば娶らせればいい。ニコラスが望まなければ何か理由を付けて帰せばいい。キャウトィランヴ国と両国で圧力をかければ帝国でも了承せざるを得ないだろう。妹にも根回しすればいい。あの公爵は政略結婚のくせに妹を愛でているからな。


明日以降の数多を事に思いを馳せながらブランデーを楽しみつつ豪華絢爛に整えられている庭を眺める。すると、甲高い子供の声がかすかに耳に入る。弾むような元気な声はテオフィリスか。小さいが鈴のなるような声で燥いでいるのはフェリシアだろうか。


あの二人はニコラスを支える王族として色々育って貰わねばならんなと考えている。教育係から健やかに育っていると、聞いているが、きちんと兄を支えるのだという事は叩き込まねばならない。テオフィリスの声が『オーランド叔父上!』と発するのが耳に入る。


不快感が押し寄せる。明日の、ハーシェルヒルムの誕生の祝いに来いとは言ったがいつもなら当日、テイラー侯爵家あたりから登城してくるのだが、今日はもう登城しているのか?


まぁ。奴は完全に明日で罪人となるからな。今のうちだけ王族として自由にさせてやろう。慈悲深い兄に感謝するがいい。アレの妻のユリアーナはどうするか。最愛の妻と引き離した方が奴の歪む顏が見れるだろうか。南の好色親父にでもやるか?ユリアーナは30も半ばにもかかわらずまだまだ若々しいからな。子も産めないのだから丁度いいだろう。


王族の簒奪の罪だが、アレも王族の端くれ。極刑は難しいかもしれないが、ディオティマを人質としてイーヴォイェレミアスの婚約者に据えられたし、何の抵抗も出来ないまま奴は私のシナリオ通りに動くことしかできないだろう。娘の処遇を立てにすれば良い。アレも今迄自由にしてたのだから。


私の人生は、前国王に決められていた。第一子で産まれてしまったが為に、国王になる教育を強要され友人たちも決められた。2つ下の妹は、きちんと政略結婚の為に帝国へ嫁いだというのに7つ下の弟は、母に似たため前国王の寵愛を一心に受け、何人もの令嬢を侍らせ、友人も自由に作っていた。


更には、最愛と結婚だと、何を考えているのか。テイラー侯爵家とは着かず離れずで付き合って行かなくてはいけないと前国王は言っていたが、アレが望んだから結婚を許したのだ。


何故、余は。国王になるべく余は、最愛と結ばれることが叶わないのにもかかわらず。王命によって最愛も他の男に嫁がされたのにアレだけ幸せになるのだ!


まぁ。神は見ていた。アレには子供が1人しか産まれなかったからな。王族を増やすという仕事が出来ないのは王としては欠けているのだ。余こそが王になるべき人間で、余こそが最愛と共に生きる資格があるのだ。


やっと、明日余計な者たちを排除して、最愛と共に生きる事が出来る。王妃の仕事など嫁ぐまでリシュエンヌにさせてそのあとは、ディオティマにさせてやればいい。


ニコラには、余のそばで常に微笑んでくれたらいい。好きなドレスを贈り、余の色の宝石を纏わせて、余のそばで幸せにしてやるのだ。遅くなったがやっと君を幸せに出来る。


彼女と共に起きて、共に過ごし、共に寝る。あぁ。楽しみだ。

拝読ありがとうございます。


ここからクライマックスが始まります!


 ~登場人物~

ヘルムフリート国王陛下(42)

髪:銀髪、腰まのロング、ウェーブ*瞳:青紫


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