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高貴なる者の義務と放埓  作者: 島城笑美


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42/55

042 伯爵夫人の高揚

ブラウン伯爵夫人の半生になってます。長いです。

<ニコラ・ブラウン伯爵夫人視点>


とうとうなのね。


ニコラは、自室にて王族御用達の洋裁店から届けられたドレスをうっとりと眺めて微笑む。結婚当初はお義母様にまで止められ、お店からは入店さえ断られた洋裁店での初めてのドレスに浮足立つ。


学園に通ってる頃までは良かった。両親は可愛がってくれたし、お祖父様もお祖母様もニコラには甘かった。けれど、学園に入ると身分差というものを痛感したわ。


子爵令嬢ごときでは、手に入らない様なドレスや装飾品を身に纏う高位貴族の令嬢たち。話しかけると眉を顰める高位貴族の令息たち。


そんな中、マナーの授業で叱責を受けて悔しくて人の少ない庭のはずれのガゼボで泣いていた私に声をかけたのがその時の王太子であるヘルムフリート様だったわ。


この国では珍しい月の光の様な銀の髪に、王族特有の青みの強い紫のタンザナイトの様な瞳はどの令息たちより高貴で唯一無二を物語っていた。


私は欲しいと思った。高貴で美しいこの男の人を。


私なら叶うと思った。エメラルドの様に艶やかな髪も、王族のタンザナイトよりも暗くはあるが紫紺の瞳ももちろん誇っていたが、両親も祖父母も身近な人は精巧な人形のように可愛らしいと私を評した。


同じ家格や伯爵家の令息でも私が声をかける事で頬を染める人々もいるし。お父様やお母様と同じように近くで身体を寄せながら話すと皆揃って笑顔で言う事を聞いてくれるの。


伯爵家の子息は人気のないところでしか優しくしてくれないけど、お金に余裕があるのね。今まで手に入れることのできなかった素敵な装飾品を買ってくれるのよ。


王太子であるヘルムフリート様の周囲には側近と呼ばれる人達が多くいたけど、そんな人たちも男性が多かったので一人一人に声をかけたの。彼らは頼りがいのある人たちだったから相談をしたわ。


「貴方に相談があるの」「貴方だけが頼りなの」「貴方しか心を許せないの」お祖父様の好きな言葉をかけていくと王太子の近くにいることを段々許してくれた。みんな優しかった。


一番最初に、ノアベルト・バルヒェット侯爵令息に声をかけたのが良かったかもしれない。ノアベルト様は、私の事をすごくかわいいと言ってくれたし、私が王太子の側近たちに近づいて邪険にされるとノアベルトが庇ってくれたのよ。いい人だと思ったわ。


そんな私を、「こんなに話をして楽しい令嬢はいない」とヘルムフリート様も仰ってくれたの。だって、彼の婚約者候補の公爵や侯爵の令嬢たちなんてお金で着飾っているだけでそんなに美しい人はいなかったわ。


それなのに、お高く留まって「王族として」「王太子として」「上に立つものとして」「殿下が見本になっていただかねば」なんていうのよ。ヘルムフリート様だって、一人の男の子なのにそんな事ばかり要求する令嬢を煙たがるのはしょうがないじゃない?


「ヘルムフリート様だって、一人の男性よ。悩むことだってあると思うわ。そんな時は、みんなで悩めばいいと思うのよ。弱いところがある男性もチャーミングよ。だって、いつも頑張っていることは知っているんですもの」


側近たちの用事で、たまたま二人になった日になった日にヘルムフリート様が令嬢たちの愚痴を言うもんだから一生懸命励ましたの。そしたら、その日からヘルムフリート様のタンザナイトの様な瞳が私を見るときに変わったような気がするわ。


私を触れるのを恭しく丁寧にするの。今まで、ノアベルトの隣について歩いていたのに、ヘルムフリート様が自身の隣に置くようになったのよ。


もちろん、お父様にもお母様にも報告したらすごく喜んでくれたわ。お父様も意地悪な婚約者がいたんだけど、お母様との真実の愛に目覚めて私を授かったのと言ったの。


その意地悪な婚約者も凄いのよ!お父様の弟である叔父様と結婚したの!しかも、弟である叔父様は侯爵でお父様が子爵なのは何故なのと聞くとこの意地悪な婚約者のせいなんですって!強かな女が高位貴族になるのよ!だから、私も強かに生きないといけないわとお母様も言ってたわ。


ヘルムフリート様と1年の半ばに出会ってから少しづつ距離を縮めて2年の終わりには恋人になったのよ。ヘルムフリート様は私を愛おし気に見るし、私も美しいヘルムフリート様に愛されて幸せだったわ。


けどね。お祖父様が子爵令嬢では王族に嫁ぐことはできないと意地悪な事を言うの。なんで、そんな意地悪な事を言うのって大泣きしたわ。お祖父様は困っていたけど、お父様にもお母様にも怒られていたお祖父様が少し可哀想だからお祖父様を責めないで!ってお父様たちに言ったわ!


そしたら、高位貴族の養子になってから嫁ぐことが出来るとお祖母様が言ったのよ。可愛がってはくれるけどいつもは私のマナーはどうだとか熟女らしくとかとか口うるさいお祖母様にしてはいい事をいったのよ。


何故か。「その様な高位貴族がいればですけど」というけどそんな事、気にしなかったわ。だって、私は王太子に愛されている娘なのよ!王太子妃になって、次期王妃なのよ。そんな私と縁を結びたい人なんてたくさんいるに決まってるじゃない。


その後に、領地にいらしていた叔父様に意地悪されたわ。『こんな、男爵令嬢にも劣るようなマナーの女が王妃になどなれるわけないだろう』ですって、既にヘルムフリート様のお父様である国王陛下には報告済であるし、叔父様の養子にはしないと言うのよ!酷いと思ったわ。


私だって、意地悪な伯父様と叔母様の子になるなんてお願いされても嫌なんだから!私を娘にしたい方々なんてたくさんいるんだから、ヘルムフリート様の側近たちの家にも打診しているのに全部叶わなかったわ!


ノアベルト様は『貴方と兄妹にはなりたくない』だなんて言うのよ。良く分からないわ!仲良しのお友達から仲良しの兄妹なんて素敵じゃない!でも、駄目だというのよ。訳が分からないわ!


養子先も見つからないままに3年生になった時、ひときわ美しい子が新入生として入ってきたの。藤色の長い巻き毛は花のようで、碧の瞳は湖畔のようで妖精の様に綺麗なイーリスティナ・ウォーカー辺境伯令嬢なんですって。田舎の令嬢なのねと思ったけど、背はすらっとしてて他の令嬢たちよりなんだかキリっとした令嬢だったわ。


ヘルムフリート様も綺麗だと言っていたけど、あの子は二人姉妹で辺境伯家の跡取りなんですって、高位貴族の次男や三男と受け継ぐ爵位の無い令息たちは躍起になって彼女の気を引こうと頑張っていたけど、ヘルムフリート様も王太子だし、ヘルムフリート様の側近たちも嫡男ばかりだから私の周囲はあまり変わらなかったわ。


それから3年経っても養子先もみつからないまま卒業しなくてはとなった時に、ブラウン伯爵家からの縁談が来たの。国王陛下の側近で宰相補佐の信頼の厚い人なんですって。最初は、私にはヘルムフリート様がいるから断ろうとしたのよ。


なのに、また意地悪な叔父様が子爵ごときが由緒ある伯爵家からの縁談を断れると思っているのか?そんなことをするならお父様を除籍すると言ってきたのよ!お父様が除籍されたらお母様も私も平民になるのよ!


仕方がないから、パトリックに会ったわ!パトリックはミルクティー色の柔らかそうなふわふわの髪と亜麻色の優しそうな瞳の女性みたいな顔の人だったわ。


話し方は優しく、私のマナーについても「こうじゃない!」「こうしなさい!」じゃなくて、「こうすると美しくて君を引き立てるよ」って優しく教えてくれるの。いい人だったわ。


確かに、ヘルムフリート様は私を女性として扱ってくれるけど、王族のせいか簡単に命令するのよね。それにどうにかすると言っていた私の養子先も見つけることが出来ないのよ。


パトリック様のお父様も、「君にはもうしわけないが、この婚約は王が望んでいる。パトリックと結婚してくれないか?」と優しくお話して下さったの。


確かに、伯爵って爵位は低いけど子爵よりは上がるし王族の側近を輩出している家門だったから贈ってくれたドレスも装飾品も凄く素敵だったのよ。


ヘルムフリート様には、王命だから仕方ないのとお別れを言って私はパトリックと結婚したの。けれど、パトリックのお母様であるブラウン伯爵夫人はそれはそれは意地悪な方だったのよ。


私と、買い物に出てはこのデザインが流行っているだの、20歳にもなるのだからリボンをつけすぎては子供っぽいだの。この生地は家格が高すぎるとか口出ししてきて、宝飾品店ではその宝飾品は公爵家の注文だからブラウン家では買えませんだとか意地悪ばっかり!


所作やマナーもいちいち注意するのよ!まぁ、今までの人たちよりは優しかったわよ。貴方は綺麗なのだから所作も綺麗になれば素敵な伯爵夫人になるわって褒めてくれる時だってあったわ。けれど、毎日毎日チクチク。これが、嫁いびりっていうのね。


そんな中、ヘルムフリート様がイーリシティナ様と結婚すると聞いたのよ!本当にびっくりしたわ!私の事を諦められないだの。愛しい君に会えなくて寂しいだの、今だに手紙を送ってくるくせに。


結局は、美人と結婚したわ!でも、イーリシティナ様も辺境伯次期当主じゃなかったかしら?妹さんが継ぐことになったのねと気にもしてなかったけど、後から聞いたら、弟さんがお生まれになって次期当主から外されたのですってお可哀想に。


もう、卒業もしてますもの高位貴族の方々はご成婚されてますものね。辺境伯の縁を求めた国王陛下からの打診なんですって!国王陛下は人の結婚に口を出すのがお好きな人なのね。そんなオバ様が領地にもいたわ。


なんだか、悔しくて消極的なパトリックに子供が欲しいとおねだりしたの。初夜の日は二人とも疲れて何もしなかったから子供をつくることがあんなことなのはびっくりしたけど私は結構すきだったの。


いつも澄まして穏やかなパトリックの男らしさにも心ときめいたわ。そんな日々に、お義母様もうるさくなくなったのよ。そういう日の翌日は身体を気遣ってくれたわ!だから、私もお義母様の言うことを少しは聞いてあげようと思ったの。


でも、メルヴァンを産んだらまたうるさくなったの!今度は母親としてと言うお説教が増えたのよ!私は身体がつらいのに!抱っこを強要したり、乳母もいるけど母乳が大事なのよとか授乳を強要するの!本当に痛かったわ!


綺麗な形の胸が崩れて先端が切れるのよ。メルヴァンが吸うたびに全身を駆け巡るような痛さに堪えなきゃいけないの!しかも、メルヴァンは、お義母様にそっくりなのよ。顏も色彩も!乳母に預けるとすぐ泣くし、すぐに粗相をするのよ。しかも、わたくしのベットの上で!


そんな時は乳母にすぐ渡して身を清めてもらってる間に、メイドたちが私のベットも整えるのだけどその間私は長椅子で横たわるしかできないのよ!本当に辛くて!もう子供はいらないと思ったわ!本当に可愛くなくて!


メルヴァンが母乳も必要なくなって、1年経った頃に第一王子誕生の知らせがあったのよ。信じられなかったわ!私しか愛せないって言っていたヘルムフリート様が子供を作ったなんて!きっと私に子が生まれたので当てつけなんてと思っていたらメルヴァンが三歳になりそうな頃に王女も誕生したんですって!


どれだけ、王太子妃が愛されているかお茶会で聞くたびにイライラしたわ!私しか愛せ奈と言いながら綺麗なイーリシティナ様には手を出すんじゃないと本当に男ってって思ったわ。だから、私も娘が欲しくなったのよ。


パトリックと仲良しは続けてたけど、いつも外にってお願いしていたから子供が出来なかっただけでちゃんとしたらすぐに懐妊したわ。すぐに悪阻があって凄く大変だったの。でも、そんなときはお義母様も優しくて甲斐甲斐しく私の好きなようにさせてくれたの。メルヴァンの面倒もお義母様におまかせしわ。


10か月を過ぎた頃に生まれた娘はパトリックと同じ色合いで私にそっくりで可愛かった。あまり泣かないし、母乳を吸う力も弱かったのよ。だから、体が良くなった頃にまた一人欲しくなって!だって、ヘルムフリート様にも第二王子。3人目が産まれたんですもの!負けてられないわ!


ナルツェルを産んだころにヘルムフリート様が戴冠なされて国王陛下になったの。イーリシティナ様が王妃になったのよ。なんだか、むなしくてナルツェルは乳母に任せて、フランチェスカは時々可愛がって教育係を付けたわ。メルヴァンは大きくなるにつれて本当にお義母様にそっくりになったから、国宝陛下の戴冠と同時に城から出たお義父様とお義母様と一緒に領地に行かせたのよ。


ナルツェルが1歳前になると私の体の調子を取り戻してお茶会に良く出かけたわ。そしたら、ある貴婦人から仮面舞踏会があるんだけどどうかと誘われたの。


その頃、ブラウン伯爵を継いだパトリックは忙しくて更に、5歳になった第一王子殿下の教育係兼側近に抜擢されたんですって!前国王陛下の最後の任命だって言ってたわ。


だから、パトリックもあまり帰らないから一人で夜会を楽しむことにしたの。数か月が経ったある日にヘルムフリート様と会ったのよ。ふふっ卒業して10年も経つのね。少年らしさが全て抜けて青年らしくなったヘルムフリート様は凄くセクシーで美しかったわ。


なんだか、ベットの付いた部屋に招かれて最初は断ったんだけどこの夜会はそういう大人の楽しみのための夜会だと教えてもらったの。そしたら、どこかの伯爵夫人がどこかの子爵と消えたり、侯爵夫人が従者と消えたりしたわ。


大人って楽しんでいいのねと思って。ヘルムフリート様のお誘いに乗ったのよ。素敵な夜だった。パトリックの優しさにあふれた行為も好きだけど、あんなに切なそうな声で懇願されるように激しく求められるのはなんて言うか素敵だったわ。


もちろん、夫婦の生活も時々あったわよ。私がこのふれあいが好きなのを知っているパトリックは休日の日に必ず私に聞いてくれるの。パトリックの休日の前日は夜会もお休み。夫婦の時間を楽しんだわ。


夜会でのヘルムフリート様の逢瀬も楽しんでいたら、すぐに懐妊して逢瀬もお預けになったわ。でも、産まれた男の子は、ミルクティー色にしては艶やかで輝くように美しくて銀に近いサラサラの髪で、瞳は私と同じ紫紺色。メルヴァンも同じ色なのだけど、髪と顔立ちがお義母様に似すぎてて感動しなかったのよ。


産まれた男の子はあまりに可愛くて美しい子だったから私の名前に似せてニコラスと付けたわ。初めて私が名前をつけたの。どちらの子か私にはわからなくて、パトリックに怪しまれるかと思ったけど、そんなことは無かった。きっと、銀髪に慣れているんでしょうね。


陛下はもちろんだけど、第二王子も、親友だというエヴァンス侯爵もエヴァンス侯爵家の次男も銀髪なんですって。ヘルムフリート様のお祖母様が聖ルィフィーナ国の王女様で一緒に連れて来た侍女が従妹でその方がエヴァンス侯爵家に嫁いだんですって。


ニコラスが産まれて、数年は夜会からも足が遠のいていたわ。フランチェスカも5歳になって可愛い洋服が似合うようになったし、髪も長くなって凄く女の子らしくなったもの。色々なお洋服を作って着飾ったわ。ナツチェルも私が大好きで、お母様と結婚するとかいうのよ。可愛いわよね。ニコラスもいい子で、本当に幸せだったの。


そんな中、第三王子の誕生を聞いたわ。きっと私に会えなくなってヘルムフリート様も寂しかったのね。イーリシティナ様とも仲良くしていたのねと思ったわ。


フランチェスカが8歳になった頃にはいろいろなご夫人にお呼ばれして子供を連れてお茶会に出てわ。パトリックの色合いで私の顔のフランチェスカが男の子たちにすごく人気が出たのよ。きっと、王家にも噂が行ったのね。パトリックが陛下に娘の話を聞かれたと言っていたわ。王子への婚約の打診でもあるのかしらと心時めいたわ。


フランチェスカが学園に入学する前の年に、パトリックのあと一人の親友のテイラー侯爵家の嫡男との婚約話が持ち上がったの。今では学園入学前に婚約することは少ないけど、フランチェスカは可愛いから心配だと言うパトリックとテイラー侯爵家の嫡男であるエーレンフリート様はすでに14歳になって婚約者を決める頃だったのでとんとん拍子に婚約が調ったわ。


フランチェスカがエーレンフリート様を気に入ったのも婚約の決めてね。エーレンフリート様は現王妃であるイーリシティナ様の妹様を母親に持っていて美しい人だったのよ。テイラー侯爵も強面だけど整った顔のなさっていたの何より珍しい明るい空の様な水色の髪色がその美貌を引き立てていたわ。更に瞳は金色で本当に美しい少年だったのよ。金や銀の髪より私の中では希少で美しいと思ったわ。


フランチェスカとエーレンフリート様の婚約が調った頃、第二王女のご誕生が知らされたわ。イーリシティナ様も私より年下と言っても2つしか変わらないのにご出産大変だわと思ったけどヘルムフリート様が元気な証拠ねと私は喜んだのよ。


それから、数年はお茶会とパトリックと行く夜会くらいにしか参加していなかったのだけどまたあのご夫人に仮面舞踏会があるのよと誘われて久しぶりに参加したの。ニコラスも11歳になっていたしそろそろお母様も楽しんでもいいわねという気持ちもあったわ。


数回目の仮面舞踏会で、またヘルムフリート様は私を見つけて下さったの。本当に愛されているのねと感じたわ。イーリシティナ様とは共犯者みたいなものなんですって。必要な事を必要なだけ義務として行っているだけで愛は無いんですって。


5人も子供を産んだのに愛されないイーリシティナ様がお可哀想とは思ったけど、人の心は操作できるものでは無いのだものしょうがない事よね。愛される女って罪なのねと思ったわ。


仲良くする行為はすきなのだけど、流石に子供はもう産めないわと思った私は子供が出来ない薬を探したの。パトリックは最近忙しくて仲良くできていないのに薬を求めるなんて誰にも頼めなくて自分で商会を尋ねたの。


そこは北のキャウトィランヴ国の商人が商品を卸す子爵家がもっている商家でいい薬を教えて頂いたわ。私が飲むのは怖かったから、男性が飲むと興奮するのだけど、種が弱る薬なんですって。なのに、出すのは出来るには不思議よね。


ヘルムフリート様は私の為に飲んでくださったわ。ヘルムフリート様もお子様がたくさんいますもの!構わないのでしょう。私との楽しいひと時の為なら何の問題も無いと仰ってくれて増々愛されていることを感じたのよ。


そんな中、ヘルムフリート様が私と添い遂げたいというのよ。私はパトリックと離婚できないことは無いかもしれないけどヘルムフリート様が無理ではないの?と聞いたら作戦があるのですって。


私は、今まで通りの逢瀬でも構わなかったんだけど、イーリシティナ様が着る様なドレスを誂えたりニコラスに王位を継ぐと、王の母になるというのよ。


それってすごく素敵な事じゃない?学園時代にヘルムフリート様と一緒に居る時に感じた羨望や嫉妬の眼差しを受けるのよ。あれは特別なのよね。私が最も素晴らしい女性みたいじゃない?


それなら、そうと承諾したわ。ヘルムフリート様はどうやらあの美しくもかっこいいオーランド王弟殿下とイーリシティナ様のご実家のウォーカー辺境伯の責任で色々事を起こしたいと言ってましたの。


だから、私も北のキャウトィランヴ国の方に助力を頼みますか?と聞いたのよ。そしたらヘルムフリート様は凄く驚いていたのだけど、避妊薬を購入するために度々訪れていた商家がどうやらこの仮面舞踏会の支援者でもあるみたいで話が弾んだの。


そしたら、その商家はキャウトィランヴ国の第二王子と懇意にされているとかで色々な融通が利くみたいだとヘルムフリート様にお教えしたの。そしたら、今は宰相になったノアベルト様が調べたようでその商家にキャウトィランヴ国との中継ぎを頼むことになったのよ。


そしたら、キャウトィランヴ国の第二王子はすぐに私とノアベルト様と会ってくれたわ。今は、騎士団で修行中ですけど功績を立ててゆくゆくは立太子されるそうなの。


あの国は、王子の順序では無くて功績で王太子を決めるのですって。なかなか慎重なお国側みたい。でも、先代の第二王子のお祖父様は戦争がお好きな方で十数年前は我が国とも揉めていたのよね。今の王様は穏健派なんですって。


だから、第二王子も話し合いで領地を広める事が出来るのであれば王も喜ぶと嬉々としてこちらのお話に乗ってくださったわ。


そして、とうとう三日後の我が国の第二王子ハーシェルヒルム殿下の誕生の祝いの宴でオーランド様を断罪するみたい。なんで、夜会でするのかはわからないけど高位貴族の賛同を得やすくするためと言っていたわ。


その時のドレスを眺めなら過ごす日々も楽しみね。これが終わったらパトリックと離婚してヘルムフリート様と結婚して城に住むのよね。忙しくなるわ。

長文拝読ありがとうございます。


 ~登場人物~

ニコラ・ブラウン伯爵(42)

現ブラウン伯爵当主*髪:エメラルドグリーン、ゆるウェーブ、ボブ*瞳:紫紺色


ヘルムフリート国王陛下(42)

髪:銀髪、腰まのロング、ストレート*瞳:青紫


ノアベルト・バルヒェット侯爵(40)

王家の遠縁 髪:金 瞳:青


ヨリック・アンドリース・キャウトィランヴ(17)

北国第二王子 髪:レモンイエロー 瞳:ワインレッド


パトリック・ブラウン伯爵(45)

現ブラウン伯爵当主*髪:ミルクティ色、ゆるウェーブ、ボブ*瞳:亜麻色


メルヴァン・ブラウン伯爵令息(22)

ブラウン伯爵令嬢一子(長男)*髪:オレンジ色、ストレート、ボブ*瞳:紫紺色


【愛称:フラン】フランチェスカ・ブラウン伯爵令嬢(17)

ブラウン伯爵令嬢二子(長女)女児一人*髪:ミルクティ色、ロング、ゆるウェーブ*瞳:亜麻色


ナルツェル・ブラウン伯爵(15)

ブラウン伯爵令嬢三子(次男)*髪:エメラルドグリーン、ゆるウェーブ、ショート*瞳:亜麻色


【愛称:ラス】ニコラス・ブラウン伯爵令嬢(13)

ブラウン伯爵令嬢四子(三男)*髪:銀、ストレート、ボブ*瞳:紫紺色

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