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ハイパーステラー ~星降る剣に何を宿す~  作者: 蝶胡 モノ
第1章 星降る夜に何を願う。

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6/7

大きなヤマはポケットの中に

ハイパーステラーにINしたストバニはベッドから身を起こすと、宿屋を飛び出して最初のエリアである落日の草原(らくじつのそうげん)へと向かおうとする。

ただその前に、今朝楓さんと話した時に聞いたNPCと話してから向かうことにする。

ハイパーステラーにおいてクエストやストーリーは完全フラグシステムになっており、特定の状況や特定のNPCとの会話を行う必要があり、ここでスキップして先に進むともう一回戻ってからやり直しになる為、本当に面倒くさいとのことだ。

今回話すNPCは門の近くに目立つ形でいるらしいから、大体の人は気づいて話しかけるか、事前情報を持っているため、現在では被害を被る人は少ないが、未だにある程度の一定数はいるそうだ。


「てか、めちゃくちゃ空腹感を感じるんだが。」


五感をはじめとした様々な部分を極限までリアルに近づけたハイパーステラーにおいて、勿論空腹度なども隠しパラメータとして搭載されている。空腹値が一定値を下回るとスタミナ低減などのデバフがかかる。


「昨日あれだけ長時間戦ってそのままなんも食わずに寝たのが渋ったか?まずは飯を確保しなきゃだな。。。待てよ、俺って今手持ちの金ってあんのか?」


インベントリから所持金を確認するストバニ。

驚愕の0マネル。どうやらこの世界において俺は文字通り1文無しらしい。


「昨日戦ったエネミー達の素材が大量にインベントリに眠ってるから、売り捌けば何とかなるか?となるとまず向かうべきはストーリーNPCの前に質屋か?」


どこでエネミー素材を売れるか分からないが、大抵のゲームは質屋かギルドにて売る事ができるため、とりあえずそれらしい所を街で探すストバニ。

昨日はちらっとしか見ていなかったが、改めて街を見ていて感じたのが、このゲームは本当にゲームとしての出来が高いということだった。街中に引かれた水路の水の輝きや水中の藻の動き、建物ごとに違う壁のシミなど、果たして本当に人間が創り上げた世界なのかと疑問を抱くほどだ。

そんなこんなで街を見渡しながら歩いていると、お目当ての質屋にたどり着いた。


「いらっしゃい!お兄ちゃん見ない顔だね、ここに来るのは初めてかい?うちはハナイデ一番の質屋【グランドロン】だぜ!」


良い。いかにも初めましてといったばかりの挨拶。凄く心地いい。


「エネミーの素材を売りたいんだけど、この店で買い取ってもらうことってできるのか?」


「任せな!うちはハナイデにあるどこよりもクリーンで満足いく取引を売りにしてるぜ!」


なんだか胡散臭い言い回しだが、ここ以外にも質屋があるか分からないので信じて売る事にする。

昨日倒したエネミーの素材をインベントリから次々と出していく。

特にソードコバルトの素材が多く、結構いい値段で買い取ってくれるのではないかと予想。

ただ、防具製作にも使いたいのでソードコバルトの素材だけは少しだけ残しておくことにする。


「おいおい兄ちゃんマジかよ。ソードコバルトの素材が大量にあるじゃねぇか!!しかも牙に関しては目立った傷もついてない優良品ばっかだぜ!すげぇな!」


「たまたまソードコバルトと多く遭遇してな…結構ラッキーだったよ。」


昨日のことはなるべく思い出したくないので、自分の心に蓋をするように適当に理由をつける。

牙に関しては、クソ子犬(ソードコバルト)の咥える短剣を受け止めることなく戦っていたから綺麗に残っていたのだろう。


「そうだな、ざっと見積もって136,000マネルってとこか?ゴブリンみたいなエネミーはどうしても高く買い取れない。オークは肉としての価値があるからそれなりって感じだな。ソードコバルトは言わずもがな高級素材だからいい値段で買い取らせてもらうぜ。」


相場は分からないが、6桁言ってたら上等だろう。てか何なら貰えすぎでは?

まぁ貰えるに越したことはないのでありがたく頂戴するとしよう。


「ありがとな。この街で何か用ができたらこの店に寄ることにするよ。」


質屋を出て、次は空腹を満たすためにマネルを握りしめて飯屋を探す。最悪の場合は携帯食料でも買えたら全然それだって構わない。

曲がり角を曲がってすぐ、香ばしい香りが鼻を掠める。THE・街の洋食屋って感じの店が目に入る。


中に入るとカウンターに案内され腰掛ける。メニューもいかにもって感じだったため、好物であるオムライスを注文した。

味は特段美味しいというわけでもないが、VRで美味しいご飯を簡単に食べられてしまうと、現実で食べないやつが出てきてしまう可能性があるため仕方ないか?と思考を凝らす。

どうやらこの店では持ち帰り用という名目で、腐敗時間が設定されたインベントリに入るご飯も用意されているらしい。少々値は張るが買わない手はないので購入。


そんなこんなでやっと空腹度も満たせたので、ポーション等の消費アイテムを購入し、ストーリーNPCのもとまでやってこれた。


「お困りのようですが、大丈夫ですか?ご婦人。」


「あなたは?」


「通りすがりの冒険者ですよ。」


臭いセリフを言ってみてロールプレイに浸る。


「実は人を探しているんです。私の大切な孫を。よろしければ手伝っていただけないですか?」



クエスト:【迷子の迷子のお孫さん】を受注しますか?

はじまる


───────

ストバニ

Lv17

所持金120,400マネル

武器:双蘭の刃

防具:初期防具一式

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