スライムは考えるのをやめた。
「プルーぅ、はじめ・・ましてかな?」
少し大きなスライムが、揺れながら話した。
「うぁ、うわわわルゥー・・・喋れるようになったんやねぇ・・・」
もう一方のスライムが唖然としたスライムフェイスでペタペタと目の前のスライムを撫でる。
「や、やめるんだ、プルー・・・」
ルゥーと呼ばれたスライムは嫌そうにするが、スライムフェイスは緩んでいる。
「よいではないか、よいではないかデュフフフ」
プルーは悪どい顔になりながら、スライムボディをさらに伸ばし、撫でる。
「・・・!いい加減にしろ!」
ルゥーの我慢の限界が、ついにきた。
プルーはシュンとしてしまった。
「ぁ、いや、違うんだ、こんなにまったりしていては先ほどの狼たちのような他の魔物が来るかもしれないから早くもどろう・!」
ルゥーはスライムボディをせわしなく動かしながら、プルーを慰める。
「そ、そうだね!さっきみたいな狼がきたら大変だよね・・わかった!もどろう!」
プルーはルゥーにむかってスマイルフェイスを向ける。
「!」
ルゥーには効果抜群だ!
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という、妄想がプルーのスライムブレインに迸った。
だが、刹那の内に思考に霞がかかり・・消えた。
ん?なんだ今の・・・?
プルーはスライムボディを斜めに揺らした。
「ぷ、るぅーどうし・・たの?」
ルゥーが心配そうにこちらを覗き込む。
「いや、なんでもないよ!・・それより、ルゥーどうしちゃったの?増えたり、一匹になったりさ」
プルーは思ったことを口に出してみた。
「うーん、ぼくにも・・何が何だか・・」
ルゥーはスライムフェイスを少しだけ歪ませながら返答する。
「そっかぁ、・・まぁとりあえず早く戻ろう、あの木の空なら多分モンスターもこないと思うし」
「そ、そう・・だね」
ルゥーとプルーは元いた木の空にむかって、スライムボディーを這わせ始めた。
細かいことは、木の空で聞こう・・・プルーはそう決めて気持ち這うのを早めた。
・・・いつの間にか日はすっかり傾き、仄暗い闇が二匹のスライムを包み込もうとしていた。




