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第2章 闘技大会本戦 Ⅲ


『続いて第3試合!拳術科ウィスチームvs剣術科カイトチーム!両チームは舞台へどうぞ!!』


「よし!やるぜぇ〜」


「うぅ、まだお腹痛い」


『それでは第3試合、、始めぇ!!』


ダァンッ!


地面を蹴り走り出すオルグ。


『バーニングステップ』


『造拳・獣の型』


構えるウィスとゾルフに内心ビビりながら上空に跳び、剣を上段に構える。


『グランドクエイク』


「させねぇよっと!」


『バーニングスクリュー』


『重爪』


ウィスがオーバーヘッドの形でオルグに飛び込み、ゾルフはオルグの正面まで跳び、魔力で形作った爪を振り下ろす。


ガシッ!ガシッ!


2人の攻撃が当たる寸前、オルグは剣を投げ捨て、2人の攻撃を掴んだ。


ブゥン!!


天歩を使い空中で体勢を立て直し、地面に向かって投げる。


「ナイスパス!」


『紫電』


ズィンッ!!


スタッ


投げ飛ばした所に丁度カイトがオルグの剣を拾って構えた状態で待っており、目にも留まらぬ速さでウィスとゾルフを気絶させた。


『勝者カイトチーム!!見事な連携とスピードで瞬く間に勝利を手にしました!!』


「うっし!」


「ふぅ、、何とか行けたぁ!」


「だから言ったろ?心配すんなって」


「確かにこいつらには悪いけど、アッシュの強烈な蹴りとかと比べたらまだ見切れる方だったわ」


『はんっ!当たり前だ!こいつらと俺様を一緒にすんじゃねぇよ!』


見事第3試合の勝利を収め、安心するオルグとカイト。


『さぁ続いて第4試合!!槍術科ラゼッタチームvs魔術科ロンチーム!舞台へとどうぞ!!』


「ちゃちゃっとやりますかー!」


「いきなり四貴族が相手なんて、ついてないね〜」


「ラゼッタ、頼むからチームプレイを考えてくれよ、もうこれ本戦だから」


「わかってるわかってる、ウェッジは心配性なんだから〜」


「そう言う訳じゃなくてだな、、はぁ、もういいよ」


『それでは第4試合、、始めぇ!!』


『エレメントソード』


ローンの両手に虹色に光る魔法剣が生成される。


「ニエルちゃん頼んだよ〜」


ブォンッ!


空中に体を浮かせてラゼッタの方に加速する。


「うん」


『エンチャント・フルブースト』


『水竜紋』


ニエルの身体強化魔法で更に加速し、ラゼッタも竜の力を引き出し、迎え撃つ。


「あの後ろでサポートしてる子任せたわよウェッジ」


「え?2人でやるんじゃないの?」


「こいつはあたしの獲物よ、横取りしたらぶっ飛ばすから」


「はぁ、、結局そうなるのかよ」


ロンの飛行する進路を大きく避けて、背後で支援しているニエルに向かって走り出すウェッジ。


『炎舞』


シュルルル

ドォン!!


両手の剣が緋色に燃え上がり、ラゼッタの前で高速回転ながら近付き、勢いを利用した力強い一撃を振り下ろすロン。


ガキィン!!


「えー、片手ー?」


「ふんっ!」


ブォン!!


片手で攻撃を受け止められた事で、驚きと言うより引いた様子のロン。横に吹き飛ばされるも、めげずに再び飛びかかる。


『氷回斬』


再び回転の力を利用した一撃を放つが、後ろへステップバックし避けるも、ラゼッタの後を追うように再び仕掛ける。


『雷電一閃』


両手の剣先をラゼッタに向け一閃。


「うっ、、」


しかし何故か地面に膝をついたのはロンの方だった。


『ガルトスの鎧』


ガァン!


「っとと、鎧を着けてなかったらどうなってたか、、」


制服の下に隠していた岩の魔法で出来た鎧が露わになる。


『ウィドリアの外套』

バサンッ!


『ヴァンダルの靴』

ブゥンッ!


『アクロスの盾』

シュルルルッ


風のマント、炎を纏った靴、左手に握っていた剣の形状を変え、水の盾に変換するロン。


(これで魔力は全部使い果たした)

「ニエル!」


「あいよ!」


『テレポート』

シュンッ!


『トランスマジック』


「あとは、、任せたよ」

バタンッ


ロンに魔力の明け渡しを終え、そのまま倒れるニエルを、風魔法の百合籠で優しく場外へ運ぶ。


『黒閃』


炎の靴が激しく燃え上がり、瞬きをした次の瞬間にはラゼッタの目の前にいたロン。


「いいねぇ、邪魔したらぶっ飛ばすよウェッジ」


「はぁ、、分かったよ」


『竜旋風』

ブォンッ!


『ウィンドブースト』


ラゼッタの放った旋風で後ろへ大きく仰反るも、風のマントに魔力を込めると大きくなびきだし、ロンの体を前に押し出すと、ロンの剣がラゼッタに届く。


ガキィン!!

バチンッ!


「んっ!」


槍でガードするラゼッタだが、雷の魔力を流したロンの剣に触れ感電する。


『アストラスラッシュ』


光属性の魔力を纏った剣で、痺れたほんの隙間を狙いトドメを刺そうとするロン。


ダァンッ!


『竜爪』


寸前の所で地面を蹴り、後ろへ下がって避けながら、槍をロンの鎧めがけて突き刺す。


『漂水』


スッ!


水の盾で槍を背後にいなされ、同時に腕を斬りかかってロンを見て、槍を手放す。


「終わりだ!」


ダッ!


そのまま今度は、風のマントと炎の靴によるブーストで近づくと、地面を蹴り10メートル程ジャンプしたラゼッタ。


「まさかやるのかよここで!」


ウェッジが慌てた様子で舞台の中心で戦っているラゼッタ達と距離を取る。


スッ!


ラゼッタが手を出すと、地面に倒れていた槍が真っ直ぐラゼッタに向かって飛んでいった。


『烈風旋刃』


風の刃を飛ばしてラゼッタの方へ戻ろうとする槍を弾こうとするが、刃が当たった瞬間、横に大きくずれたが、まるで磁石の様に再びラゼッタの方へと飛んでいく槍。


ガシッ!


「男だったら耐えて見せてよ?」


『ドラゴンストライク』


スンッ


ズゴォォォォォン!!!


地面にそのまま投げつけた槍は、舞台を抉り大爆発を起こした。


(おいおい、やり過ぎだろラゼッタのやつ、、)


スタッ


ブゥンッ!


ラゼッタは着地した後、地中に刺さった槍を引き抜き、一振りで砂煙を全て吹き飛ばす。


『勝負あり!!』


砂煙を払うと地面に倒れていたロン。


「あら、ちょっとやり過ぎたかなハハッ」


魔術科の先生によって脈を確認され、そのまま運ばれていくロン。第4試合はラゼッタ達の勝利となった。


『続いて2年生は本日最後の試合!!拳術科オウケンチームvs弓術科プラミルチーム!舞台へとどうぞ!』


(拳術科も弓術科も両方見た事ない奴らだな)


舞台へとあがる拳術科チームオウケンとナサン少し遅れて、弓術家チームプラミルとロズヌフ。


『それでは第5試合、、始めぇ!!』


『換装』


試合開始と共にプラミルが換装で一本の棒を取り出した。


『ディープミスト』


ロズヌフが霧を発生させ、2人の姿が消えるも、その場から一歩も動かないオウケンチーム。


スッ

パシッ


「そこか!」

『風刃脚』


何処からともなくオウケンに放たれたオウケン小さな針をキャッチし、風の魔力を込めた蹴りを放ち、風刃を霧の中へ飛ばす。


ブォンッ


放った風刃は霧のみを切り裂き、今度は左右から弓矢と針が飛んでくる。


『鉄身』


ナサンがオウケンの前に出て、鉄の様に硬くなった上半身で針と弓矢を弾く。


「時間をかけるだけ無駄だ、やるぞ」


「あぁ」


『換装』


弓術科チームではなく、ナサンとオウケンが換装を行い、空間からオウケンは三節棍、ナサンは体の半分程大きい扇子を取り出した。


『芭蕉扇』


ブォンッ!!


ナサンは両手でハンマー投げの様に勢いをつけ、扇子を大きく薙ぎ払うと、突風が出現し霧がすぐに吹き飛ばされた。


スンッ

『火輪』


オウケンがプラミルへと一瞬で近づき、炎を纏った三節棍を振り回した後、勢いを利用し振り下ろす。


ガキィン!!


プラミルは持っていた棒の正体である吹き矢の筒を使ってガードし、バク転で後ろへ跳んで逃げる。


『スナイプショット』


「させん!」


ブォンッ!


ロズヌフが遠くからオウケンを狙って弓を放つが、ロズヌフの頭上に移動したナサンが扇子を地面に向け仰ぎ、風圧で動きを封じる。


「うごけ、、、」


「寝てろ」


『火焔扇』


扇子に炎の魔力を込め、地面に押し付けている風が一瞬で荒れ狂う炎に変化し、炎がロズヌフに迫る直前でナサンが炎を消す。


ドォンッ!!


同時にオウケンの三節棍による衝撃波で場外へ吹き飛んだプラミル。


『勝者オウケンチーム!!』


(ほぉ、拳術科の奴らも自分の武器を作っていたか、当たったら手強そうだな)


『これで2年生の闘技大会1日目の午前の部の試合が終わりました!!1時間の食事休憩を終えた後、午後の3年生の部でまたお会いしましょう!!』


こうして闘技大会初日の午前の部が終え、各自解散となった。


「それじゃあオルグ、明日の試合に備えて無茶はすんなよな」


「あぁ、ひとまずおつかれさん!」


オルグと入場口で解散した後、会場内に併設されたレストランへと向かうカイト。


「おっ!悪い悪い、待ったか?」


「私達も先程着いたばかりです」


「それじゃあ行こっか」


「おっそいぞカイト


シエル、ルフト、セニカと合致し、昼食を一緒に取る。


「てかルフト、なんで急に優勝なんか目指し出したんだ?優勝する事にあんま拘ってなかっただろ?」


「そんな事言ってたのルフト?」


「まぁね、これには色々あってね〜」


「気になるじゃん、言えよ」


口に含んでいたサラダを呑み込み、フォークの先をカイトに向けるルフト。


「スカーレットちゃんのお母様とある約束をしたんだ」


「約束?なんの約束だ?」


「これは話すと長くなるから、かいつまんで話そう。まず俺がこの前スカーレットちゃんをデートの誘いに家に行って、お母様に会って、娘を下さいってお願いして、弱い人はダメだとお断りされて、それじゃあ闘技大会で優勝したら考えて下さいって言って終わり」


ブフッ

「おほっ!おほっ!バカ、もうやってる事無茶苦茶過ぎて何処から突っ込んでいいかわかんねぇよ」


「それって約束と言うより、ただの宣言なんじゃあないですか?」


「ノンノンノン!シエルちゃん、君はあの場所に居なかったから分からないのだ、あのお母様のはにかんだ表情は「望む所です、それでは貴方の提案した条件を達成致しましたら考えて差し上げましょう」と言う表情だ」


「いや違うだろ、お前の理解不能な行動に向こうが引いたんだよ」


「私もそう思う」


「なんだと!?シエルちゃんはどう?」


「右に同じです」


「まぁ、シエルちゃんにはまだ恋愛の話は早いか」


「な、なんでですか、私だってそ、その恋の1つや2つは!」


「へぇ〜!シエルその歳でもう誰かと付き合った事あるのか!?」


シエルの発言に食いつくカイト。


「い、いや!その、付き合ってはいないですけど、そのアレですよ、、」


「どれなんだ?」


「ちょっと2人してシエルをからかわないの、こう言うのはガールズトークで話す事なんだから、、ね!シエル」


まるでなぜ今までそんなガールズトークで1番盛り上がるネタを黙っていたのだと言わんばかりの眼力をシエルに飛ばすセニカ。


「か、勘弁して下さーい!」


こうしてカイト達よりタチの悪い相手に目をつけられたシエルであった。



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