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第2章 闘技大会本戦Ⅱ

第1試合剣術科アルベルトチームvs魔術科リリアチーム。


試合開始のゴングが会場全体に鳴り響く。


スッ!


リリアのチームである女性がリリアの背中に手を添え、目を閉じる。


『クリムゾンリーパ』


突如アルベルト達の目の前に巨大な炎の鎌が現れ、右に立っていたアルベルトから順になぎ払う。


ブォンッ!


ガキィン!!


『烈風旋刃』×『烈火豪刃』


アルベルトとグレイルの放つ合技の斬撃を、リリアはその場から動かず手を伸ばす。


『アイスインパクト』


5メートル程の巨大な氷塊を一瞬にして生成し、斬撃に向けて飛ばす。


プシュン


巨大な氷塊はアルベルト達の斬撃をなんの障害も感じさせないまま弾き飛ばし、速度を落とす事もなく前に突き進む。


(あんなでかい氷塊を一瞬で、、後ろにいる奴はずっと何してるんだ?)


「本体を任せたグレイル」


グレイルが氷塊の軌道上から避けてリリアに向かって走り出し、アルベルトは剣に魔力をかなり溜め、氷塊に斬撃を飛ばす。


『波紋刃』

パゴォン!!!


バラバラに砕けた氷塊が空中に散る。


『アイスジャベリン』


ズガガガガァン!!


空中で砕かれた氷塊は、瞬時に10数本の槍と化し、アルベルトを囲い一斉に放たれる。


「あら?いつの間に?」


『鬼哭』


『ミルストーム』


突如リリアの上空に現れたアルベルトが剣を振り下ろそうとした途端。渦潮の成る巨大な水球に自身達とアルベルトを閉じ込め、瞬時にテレポートで水球の外に出るリリア。


「アルベルト!くそっ、規格外過ぎるぞこんなん!」


水中で流され、身動きが取れないアルベルトは、奥の手を使う。


『鬼月』


水中で剣を振るう速度が落ちるも、横に1回転しながら放った斬撃は、閉じ込めている水球を綺麗に真ん中から真っ二つにして、脱出に成功する。


『グラビティヘイル』


今度は重力で更に重みと速度が増した拳大の雹がアルベルト達を襲った。


『鬼踊り』


『烈風斬』


ズルンッ!


「うおっ!」


拳大の雹は地面にぶつかるとそのまま地面を凍らせていき、やがてアルベルト達の周りは全てスケート場の様に凍りつき、グレイルが雹をいなしている最中に転ぶ。


『プロミネンスルイン』


アルベルト達が凍った床に苦戦している間に、リリアの頭上にはこれまた巨大な炎の球が生成され、アルベルト達に向かって落とされる。


「グレイル!岩場を!」


「あぁ!」


ガァン ガァン


『鬼威』


氷の床を突き破り、二本の岩の柱が出現する。それを足場に使い、勢いをつけたのち炎の球に斬りかかる。


スパァンッ!


炎の球は綺麗に2つに割れるが、割れた炎から見える光景に思わず口角があがるアルベルト。


『プロミネンスインパクト』


直径300メートルある舞台全体を覆うほどの小さな太陽の様な極級魔法がリリアの頭上でグツグツと音をたてながら停滞していた。


「グレイル!剣を俺に投げろ!」


「何をする気だか知んねーけど、任せたぞ!」


ブゥンッ!


「成功した事はないが、限界を突き破るなら今しかない」


グレイルの剣を取り、天歩で岩の柱に戻り、両手に握った剣を逆手持ちにし、腰を落とす。


『刹鬼道・一の条』


ダァンッ!!


岩柱を破壊する程の蹴りで、火球に向かって飛び込む。


『悉』


スパンッ!!と音がし、四散する火球。


しかしアルベルトが剣を振る動作が見えたものの、斬撃などは見当たらない事に違和感を感じるカイト。


バキッ!


突如空中で浮遊する、リリアの背後にある空間にヒビが入り、中からもう1人のリリアとそのチームメイトが倒れながら、落ちていった。


『何という事でしょう!!今まで私達が見ていたリリア選手達が実は偽物で、背後に隠れていた本体を見抜いて、アルベルト選手が見えない斬撃で2人を気絶させたぁああ!!』


「まじか、、よく気付いたな」


実況の解説で状況をようやく理解した観客席から、遅れて拍手と称賛を浴びるアルベルト。


クラッ

ガシッ

「っとと、ナイスだぜアルベルト」


「悪い、もう動けない」


技の反動で出血と目眩が襲いかかり、急いでグレイルが駆け寄り抱え上げる、そして第1試合はアルベルトチームの勝ちとなった。


「あれ後ろの生徒はずっと何やってたんですかね師匠?」


「あれか、見た所魔力の供給をしている様にも見えたが」


「魔力の受け渡しか、やっぱり出来るんだな」


新たな発見を見つけ、メモ用紙に忘れないように書いておくカイト。


そして引き続き第2試合が行われた。


『続いては!槍術科ルフトチームvs弓術科スカーレットチームです!』


舞台にルフトと女子生徒が上がり、スカーレットとウォルトも舞台へと上がった。


「ニニカちゃん!悪いけど今日ばかりはイチャイチャするのはお預けだ」


「どうぞご勝手にー」


「おいそこのブ男!俺達が勝ったら、スカーレットちゃんを俺に渡せ!俺が負けたらニニカちゃんはお前にくれてやる」


「ハハハッ、聞いたかスカーレット?どうする?」


「女を駆け引きに使うなんて最低ね」


「君を手に入れれば何を言われたって構わない!」


(いや、構えよ絶対)


口に出して突っ込むのも呆れるカイト。


「それと、あの日した約束は守ってもらうよスカーレットちゃん」


「ん?約束だ?なんかしたのかスカーレット?」


「、、いいえ?」


ウォルトの質問を否定するが、頬を紅潮させ、俯くその姿に、ウォルトも空気を読んで、それ以上の詮索を止める。


「まだー?もういい加減始めてよー、立ってんの疲れたしー」


「あ、あぁ」


審判に面倒臭そうに試合開始を催促するニニカ。


『それでは第2試合始め!!』


『武芸百般』


空に展開された魔法陣から数多の武器が降り降りてくる。


「うっし!修行の成果見せるうぉっ!!」


魔法陣から出現した武器が全て場外へと突風で吹き飛ぶ。


「悪いけど、武器召喚はさせないようスカーレットちゃん」


「くっ!」


「分が悪すぎたかこりゃあ?」


「隙ありー」


ザスッ


何処からともなく突然現れたニニカにウォルトが背中を軽く刺され、一本となって退場するウォルト。


(いつの間に!?気が付いてたらウォルトの背後にいたが、どうやってあそこまで?)


ニニカの瞬間移動とも取れるような立ち回りに、驚きを隠せないカイト。


「ごめんねスカーレットちゃん、試合前の冗談っぽく聞こえたかもしれないけど、俺は本気だよ?」


『絶風の構え』


「それと今回だけは本気で優勝しに行くからねー」


『木枯大旋風』


ブルルルルルルルンッ!!


ブンッ!


「何て風なの、、目が、、うあっ!」


「ちょっ、あたしまで巻き添え食らってんだけどー」


生成した風槍を振り回し巨大な竜巻を発生させ、スカーレットを場外へと飛ばしたルフト。


『しょ、勝負あり!!!』


スカーレットチームは手も足も出せないままルフトチームの勝利となり、観客席も驚きの声があがる。


(身体ごと持ち上げるって、どんだけ魔法の威力強くなってんだルフトの奴、しかも本気で優勝を狙ってるって、どういう風の吹き回しだよ)


「のわっ!ついつい気持ちが昂って我を!スカーレットちゃーん!大丈夫かーい!」


こうして第2試合はルフトチームの勝利で幕を閉じた。



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