第2章 闘技大会予選
「いよいよだな」
「ちょっと緊張してきたー、、」
バシッ!
緊張するオルグの背中を強く叩き、気合を入れるカイト。
「気合入ったろ?先生が言ってたろ?努力は人を裏切らないって」
「あぁ、、頑張るよ!」
〜闘技大会予選日〜
2人1組の状態で訓練所に整列し、ヴァイスが予選を執り行う。
本戦に出られるのはトーナメント形式で優勝したチームと準優勝したチームのみとなっており、ジュランとメウィンのチームは五星枠に入っているので、シード枠には前回のタッグマッチで優勝したアルベルトのチームが入り、対戦表はこうなった。
1回戦 カイト×オルグvsソロカ×モルス
A
2回戦 ニューロ×マシューvsタリカvsメルト
3回戦 セニカ×メイダvsルシータ×オーロン
B
SEED枠 アルベルト×グレイル
(メルトとタリカのとこ倒さないと本戦は無理か、、まぁセニカとアルベルト達とぶつからなかった分ましか)
そしてすぐさま第1回戦が始まった。
「ルールは相手を戦闘不能にするまでだ、1度戦闘不能と判断された者は戦闘に復帰する事はできない、いいな?」
「「はい!」」
「それでは構え!」
互いに構え、戦闘開始の合図を待つ両チーム。
「始め!」
戦闘開始の合図が訓練所に響き、ソロカとモルスがいきなり霧魔法で訓練所を覆った。
「さっきの作戦通り、動かなくていいぞ!」
『風斬破』
風を纏わせた地を這う斬撃を2人がいた方向に飛ばし、ついでに霧も吹き飛ばす。
しかし霧が晴れた瞬間、2人の姿が消えていた。
(上でも無いって事は、、)
「オルグ!」
「あぁ!」
『崩震』
剣を地面に力一杯叩きつけ、自身の周囲の地面を崩壊させるオルグ。
『スパイラルエレメント』
地面を叩きつけた瞬間に、ジャンプで上空に飛んだカイトの真上にソロカとモルスがテレポートで現れる。
『アクアスクリュー』
ソロカが剣に纏わせた螺旋状に回転する水の斬撃をカイトに放つ。
『天歩』
カイトは天歩でソロカの斬撃を避けると、避けた斬撃がオルグに向かって飛んでいった。
『紫電』
ズィンッ!
紫色の雷が一本、空中にいるソロカとモルスに
捉えられないスピードで近付いていき、斬り伏せる。
バシュンッ!
バシュンッ!
「クローン!?オルグ!こっちは囮だった!」
「俺がカイトより弱いから狙ってるのは間違ってねぇけど、人をみくびんなよぉ!!」
『エレメントスクリュー』
『海烈波』
ガシンッ!
ガシンッ!
「え!?」
「ちょっ!」
「ハッハー!カイト直伝!鷲掴みじゃあい!」
腕のみに集中させた闘気で、ソロカとモルスの剣筋を見切り、同時に2人の剣を掴むオルグ。
ブゥンッ!
剣を掴んだまま、2人を振り回し、カイトに投げつける。
「ナイスパスだ!」
『紫電』
ズィン!
再び紫色の雷が迸り、一閃、感電で戦闘不能になったソロカとモルス。
パァンッ!
「ちゃんと修行の成果が出てるなオルグ!」
「おう!」
ハイタッチをした後、すぐさま次の試合が開始した。
ニューロ×マシューvsタリカ×メルト
「始め!」
試合開始の合図から3秒後、先に動いたのはメルトとタリカだった。
『華剣・乱れ花』
刀身の無い剣をタリカが取り出し、下から振り下ろす。
シュババババァン!!
「うぉっ!」
「マシュー殿!」
『マッドウォール』
振り下ろされた刀身の無い剣から突如、何本にも生えた魔力の蔓が伸び、マシューの頭上に振り下ろされ、ギリギリニューロが庇う。
「悪りぃ助かった!」
「後ろにご注意を!」
『氷閃突』
氷を纏った刃が、いつの間にかマシューの背後にメルトから放たれる。
「舐めんな!」
『昇風斬』
メルトの刺突を寸前の所で躱した後、懐に入り込み、斬り上げる。
『撓り』
べチンッ!
キィン!
「くそー、あとちょっとだったのにー!」
「ナイスアシスト!タリカ!」
「ぬぉー!我の前でイチャイチャするとはこの不届きものぉ!」
『マッドガトリング』
怒り狂いながら無数の泥の球がマシューを巻き添えにしながらニューロの目の前の魔法陣から発射される。
「おいっ!ばかニューロ!俺にも当たってるって!」
「ぬおおおおお!!!!」
「やだ!服が汚れるー!」
「まかせろ!」
『ヴリズンシールド』
自身とタリカの目の前に氷の盾を展開すりメルト。
「ぬおおおおお!!!まだイチャつくかぁ!」
『ドロヌマ』×『マッドストンプ』
足場を泥沼に変え、動きを封じた後、メルトとタリカの頭上に魔法陣が出現し、中から大量の泥が降ってくる。
「くそ!あいつ相変わらずダメージは無いが不快にさせる魔法使いやがって、、俺の合図で一気に畳み掛けるぞタリカ!」
「うん!」
『ヴリズンセイバー』
スパァンッ!
「今だ!」
氷で造形した2本の剣で降りかかってくる大量の泥を、真っ二つに斬り裂き、僅かにできた隙間が見えた途端にメルトの合図でタリカが隙間を通る。
『華剣・絡み蔓』
タリカが6本の蔓が生えた剣を、ニューロに伸ばす。
スパァン!
「ニューロの邪魔はさせないぞ!」
ニューロの目の前まできた蔓をマシューが寸前で斬り伏せ、タリカの前に立ち塞がる。
『マッドストンプ』
今度はタリカの頭上から魔法陣が出現し、中から大量の泥が降り注がれる。
「こうなったらあれを、、」
タリカが空間魔法を使い、現れた空間に手を伸ばした瞬間...
パキィン!
「なっ!あんだけの泥が一瞬にして、、」
頭上で大量の泥が凍りついたのを見て、タリカが空間から手を離す。
「先に使っちゃったね」
バキィン!!
頭上の凍りついた泥からメルトが2メートル大の氷の剣を担ぎながら現れる。
「ふぅ、、使わなかったらやられてたしな」
「じゃあ私も使おっかなー自分の剣」
そう言ってタリカが空間から取り出したのは、鍔に黄色い薔薇の様な植物の装飾が施された黒い刀身の剣だった。
「ちょっ、お前らまさかそれって、、」
「へへーん!悪いけど一足先に愛剣を作っていたからなー!この大会優勝できなくても、せめていい所まで行かせてもらうぜぇ!」
2年生の必修課題とされている愛剣を1年の時に発注しており、2年の闘技大会の為に取っておいていたのが、たまたま偶然同じ事を考えていた事を知ったタリカとメルト。
「ぐぬぬっ!我の気分を逆撫するのも大概しろぉおおお!!!」
今度は更に大量の泥が、訓練所ごと降りかかる。
ズゥン!
パキィン!
「悪いけどもう泥は意味ないぜニューロ」
ダッ!
タリカが前に走り出し、マシューが立ち塞がる。
『風刃閃』
狂風を纏った剣を素早く斬り払うと、無数に乱れた風の刃がタリカを襲う。
『一輪花・花灯』
ブワァンッ!
タリカが剣を掲げると、目が眩むほどの光が剣から放たれ、次の瞬間にはマシューとニューロは倒れていた。
「む、無念、、ぐふっ!」
「いやいや、そこまでやってねぇから早く起きろってニューロ」
「お主に斬られた痛みより、心に負う虚しさと言う傷が、、ぐふっ!」
2回戦はメルト×タリカの勝ちとなった。
「メルトとタリカが愛剣を完成させてたとはな、次の対戦が楽しみだな」
「俺はそんな状況楽しめれる程の余裕ないから」
3回戦セニカ×メイダvsルシータ×オーロン
パートナーとの練習中、一度も会えなかったセニカを見て、少し寂しく感じるも、声を掛けるのをやめておくカイト。
(頑張れ!セニカ!)
「始め!」
『星回不天』
ブゥンッ!!
ダッ!
セニカの投げつけた魔法剣で出来た手裏剣の後に続き走り出すメイダ。
『炎斬破』
『風斬破』
ルシータの放つ地を這う炎の斬撃に続き、オーロンが風の斬撃を放ち、やがてセニカの魔法剣と互角にぶつかり合う。
ギギギギギギィ
ブウォン!
ピキッ
そして後から放たれた風の斬撃で炎の勢いが増し、魔法剣が破壊される寸前にメイダがぶつかり合う2つの斬撃を素通りした瞬間、魔法剣が6つに分かれた。
セニカは魔法剣をそのままルシータとオーロンを囲う様に配置した後空中で固定させ、目の前まで迫ってきている巨大な斬撃の対処にかかる。
『大寒波』
魔法剣を2つ生成し、地を這う斬撃に対し、同じく地を這う氷の斬撃を放つセニカ。
パキィン!!
炎と氷の斬撃がぶつかり合った瞬間、セニカの放った斬撃が瞬く間に炎の斬撃を呑み込み、氷漬けにした。
「うーわ、、炎って普通凍るかね、、」
オーロンが凍らされた斬撃を見て、引き気味に言い放った後、目の前に集中する。
『黒閃』
メイダが地面を蹴り勢いをつけ一閃。
「ん?」
勢いが余ったのか、オーロンとルシータの間を通り過ぎるメイダ。
「勢い余ったのかメイダのやつ?」
「おい!前向けルシータ!今のは陽動だ!」
オーロン注意にルシータが前を向くと、魔法剣が2本がすぐそこまできていた。
『花月』
やがて目の前までくると魔法剣が回転し、更に勢いをつけて斬りかかってくる。
『グラビィティスラッシュ』
『烈海斬』
パキキキッ
ルシータとオーロンの剣が魔法剣とぶつかり合った瞬間、氷の魔力を纏わせていた魔法剣が、ぶつかり合った衝撃で氷が発生し、瞬時にルシータとオーロンの手と武器を凍らせた。
「私達の勝ちよ!」
『十字斬』
十字に放たれた魔力の斬撃を喰らうオーロンとルシータ。
それからなんとか2人が立ち上がるも、セニカの魔法剣による援護と、メイダの素早い動きについて行けず、降参したオーロンとルシータ。
それから1時間の休憩を挟み、後半戦...




