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第1章 闘技大会4日目 準決勝



=====================


『闘技大会4日目準決勝』


準決勝 『剣術科ジュランvs剣術科セニカ』


SEED 『剣術科カイト』


=====================



『なぁんと誰が予想できたでしょうかぁ!?準々決勝では槍術科を破り、残る学科は剣術科のみとなってしまいましたぁ!今年の剣術科は化け物揃いだぞぉ!!!』


「実況の失礼ね、、化け物って言い方、、」


「気にしなくていいだろ、現に他学科の生徒全員退けて剣術科だけになってしまったし、他の学科から見たら本当にバケモンかもな俺達」


化け物という言葉に引っかかるセニカに対して、どことなく嬉しそうなカイトが言葉を返す。


「まぁいいじゃねーかセニカ、そんな事より俺との戦いに集中しようぜ!」


「おい、なんか含みのある言い方だな、言っとくけどセニカの事ちょっとでも傷付けたらまーじで承知しねぇかんなー!」


カイトが言い切る前に舞台へと上がる2人。


「ちっ、あの野郎今に見とけよ〜」


『それでは準決勝!剣術科ジュランvs剣術科セニカァ!!両者準備はできたかぁ!?』


互いに見据えて、軽く頷く。


『始め!!』

『万灼』


ジュインッ!!


最初に仕掛けたのはジュラン、緋剣イグニを胸から取り出し、剣から吹き出る蒼炎をセニカに放つ。


『二ノ劔・水車』


セニカはルフトとラゼッタの槍術を基に作り上げた自身のオリジナルの操剣術を使い、放たれた青い猛炎を水属性の魔法剣を回転させ飛ばし、相殺を狙う。


ブォンッ


しかしセニカに放った魔法剣は、勢いを止めるどころか、逆に炎に呑まれ、四散していった。


『氷斬破』

『炎斬破』


すぐさま切り替え地を這う斬撃に氷を纏わせるが、猛炎の背後からジュランが猛炎の勢いを追い抜く速度の炎の斬撃を放ち、セニカの技を相殺した。


「もうっ!」


『星回不天・水』


手裏剣の様に回る水の魔法剣を自身の目の前に展開しなんとか猛炎をかき消す。


シュンッ

スタッ


目の前の猛炎を防いだ瞬間、背後からジュランが距離を詰めて来ていた。


『烈火斬』

『辻斬り』


ガキィン!!

ジュゥゥゥッ


パァンッ


『影正』


ズィンッ!!

ドォンッ


背後から現れたジュランのオルフォルト流をなんとか止めるが、技を放った者の正体が実はクローンで、本命の攻撃を空中からセニカに放つと、セニカの体を通り越し、セニカの影から斬撃が現れる。


ガギギギギギギンッ


なんとか星回不天を影の斬撃にぶつけギリギリいなしていくセニカ。


「ほぉ、、やるねぇ」


「今度はこっちの番よ」


『花月』


二本の魔法剣が突如、空中にいるジュランの背後に現れ、ジュランに襲いかかる。


『青壁』


ジュッ


ジュランは青い剣を纏った状態で剣を横に払い壁を作り、放たれて来た魔法剣を焼き消す。と同時に再び背後から今度は五本の魔法剣が下から舞い上がってくる。


『御劔ノ舞』


五本の魔法剣がそれぞれのタイミングと方向からジュランに斬りかかる。


ジュランは即座に焔剣エニスも取り出し、10秒くらいいなしていく。


「これじゃあキリがねぇな、、」


『霊装・凰剣イグニス』


バキィン!!


剣を軽く横に払うと、風圧だけで全ての魔法剣が破壊される。


(とうとう出して来たわね、ここからが本番!)


セニカは魔法剣を全て解除し、自身の持つ剣を抜く。


『凰火扇』


紅炎に光る大剣を横に払うと、炎が扇状になってセニカに放たれる。


『氷斬破』


ジュッ


氷を纏わせた地を這う斬撃はジュランの放った炎とぶつかり合った瞬間水蒸気となって消えた。


「スゥー、、セアッ!」


『大寒破』


普段より倍の大きさがある氷属性の魔法剣を地面に二本突き刺し、斬破と同じ要領で斬撃を放つ。


自身のもう一度放った氷斬破と魔法剣二本の放った氷斬破の斬撃が地を這いながら一本に収束し、炎とぶつかる。


ピキンッ!

『凰火一閃』

バキィン!!


扇状に放たれた炎の中心部が氷で埋め尽くされ、なんとか炎の勢いを止める事に成功したが、氷で埋め尽くされた中心部から、ジュランが混信の刺突攻撃を放ちながら氷を破壊しながら突っ切ってきた。


ダッ


ジュランに向かって走り出すセニカ。


剣先とセニカの距離が1メートルまで近づいた瞬間、セニカの体が震残で一瞬ブレ、次の瞬間、懐に入ってきたセニカと上空から三本の魔法剣が出現した。


『冥城天下』


キュインッ

『焔々舞』


即座に凰剣イグニスを分解させ、焔剣エニスと緋剣イグニに戻し、軽く跳び空中でうつ伏せになった状態からその場で炎を纏い高速回転するジュラン。


ジュッ

「あっつ!、、でもっ!」


ガキィン!!

ドゴォン!


頭上の魔法剣は炎で焼き消され、セニカは顔に火傷をするも、なんとか熱気に耐え、剣を振り、ジュランを吹き飛ばす。


「つってて、、そこまでしなくてもいいんじゃねーのセニカ〜?お陰で可愛い顔が台無しだぞ〜?」


「もう、真面目にやってよね」


「ん?俺は至って本気だぜ?」


パラッ


セニカの訓練用の私服の胸についたリボンがヒラリと字面に落ちる。


「、、、お気に入りだったのに、、」


「悪りぃって、でもこちとらタダで攻撃貰うわけにはいかねぇからな」


『霊気解放』


ジュランが両手に持った剣を胸にしまい、淡い光がジュランを包み込む。


(対峙して感じる凄いプレッシャー、、でも勝ってみせる)


今現状でファウスト流剣技と併せて使える魔法剣を限界の四本生成し、正眼に構える。


「いくぜっ!」


ジュランがその場から消えたと思わせる程速いスピードで一気にセニカの目の前まで現れ、手刀を横に振り払う。


『灰燼』


ブォンッ!

スッ


放たれた手刀は寸前の所で空を斬り、炎が誰もいない前方を扇状に吹き荒れる。


『黒閃』


セニカはジュランの手刀を避けると同時に、ジュランの周りに四本の魔法剣を様々な角度に展開し、同時にオルフォルト流の奥義を放った。


しかしまるで全方向に目があるかの様な動きで別々の方向から放たれるそれぞれの魔法剣を紙一重で避け、セニカ自身が放つ剣を素手で掴む。


「あの速度の剣を全部避けたの!?」


「凄いだろ?」


笑顔で答えるその表情とは裏原に、剣を握るジュランの手が強まる。


『灰燼』


掴んだ剣を伝い、豪炎がセニカに襲いかかる。


ダッ


すぐさま剣を離し、距離を取る。


『御劔の舞』


寸前の所で躱され、地面に突き刺さった魔法剣が浮き上がり、ジュランに斬りかかる。


「ハァッ!」


最初はなんとか凌いで見せたものの、徐々にセニカが操る魔法剣が鋭くなってきているのを感じ取り、ジュランは炎を体から噴き出し熱風で魔法剣を飛ばした後、セニカに向かって走り出す。


『寂時雨』


ジュランが魔法剣を凌いでいる最中に施したマーキングに向かって、吹き飛ばされた四本の魔法剣が再び背後から襲いかかる。


「ちっ、めんどくせぇな」


『灰燼』


振り向き様に手刀を放ち、吹き荒れる炎で魔法剣を全て燃やし尽くすジュラン。


『無明』


「来るって分かってたぜ!」


ジュランは振り向き様に放った手刀の勢いをそのまま利用し、背後から新たに生成した六本の魔法剣を宙に浮かせながら近づいてきたセニカに向かって手刀を放つ。


「えぇ、私もよ」


『明鏡止水』


ガキィン!!


ジュランの手刀を四本の魔法剣が食い止める。


『鬼哭啾啾』


新たに生成した四本の魔法剣と、手元に生成した一本の魔法剣と共に、ジュランの手刀を食い止めた四本の魔法剣を高く飛び越え、ジュランの頭上で天歩を使い、真下に四本の魔法剣と共に斬りおろす。


「ウォラァッ!!」


ズドォン!!


ジュランは手刀の火力を自身の余っている魔力を全て使い最大限に上げ、食い止めている魔法剣を破壊し、頭上からふりかかってくるセニカの攻撃を横にステップし避ける。


ズダァン!


地面に剣が突き刺さるも、宙に浮いた四本の魔法剣を、地面に突き刺さる寸前のとこで軌道を変え、ジュランに放つ。


『灰燼』

「、、ん?」


バキィン!


放たれた魔法剣を手刀で弾こうとした瞬間、なにかを感じ取り、軽く破壊するジュラン。


「気失ってんな、、」


セニカの方に目をやると、両膝を地面についたまま手をジュランの方に伸ばしていた。


「、、っ!」

バキィン!


背後から飛んできた最後の魔法剣を破砕するジュラン。


『勝者ジュラン!!』


シュッ

「ったく、またこんなんなるまで無茶して、、」


カイトがテレポートでセニカに近寄り抱き抱える。


「いい試合だったぜ」


「あぁ、にしてもラゼッタといいセニカといい男勝りだな」


「まぁな、明日は俺が相手だからちゃんと休んどけよ」


「そうだな、、ふぁ〜、んじゃあお疲れ」


舞台から降りるジュラン。


グラッ

「ったく、余裕ぶっこいてんのもいっぱいいっぱいだぜちくしょう」


誰にも見えていない所で片膝を付きながら額の汗を拭き取るジュラン。




それから暫く時間が経過する。


「んぅ、、」


「起きたか?」


「あれ?カイト?どうしてここに?」


体を起こすと同時に、全身に激しい痛みを感じるセニカ。


「おい起きるなって」


「そういえば試合どうなったの?」


「セニカが気絶して終わったよ」


「そっか、、」


「今回は結構惜しい所まで行ったな」


いつもとは違うが少し暗い表情になるセニカ。


「そうね、今回はいい所まで行けたし悔いはない!」


目を見開くカイト。


「ん?どうしたのそんな顔して」


「いや、いつものセニカだったらめちゃくちゃ落ち込むのになんか変わったなぁって」


「ハハッ、そうね!いつもだったらカイトが励ましてくれるけど、もう凹んでる暇はないなって、それに大陸大会の時のカイトと比べたら、、、ね?」


「やめろよ恥ずかしい、、まぁ取り敢えず落ち込んでなかったらいいよ!んじゃあな!」


「頑張ってね〜」


恥ずかしそうな顔で部屋から急いで出て行き、明日の試合に向け、コンディションを整えるカイト。



ズドォン!!


「ふぅっ!」


『今日はこんくらいにして帰るぞ』


「おう」


木々に囲まれた秘密の特訓場で倒した木の上に座り汗を拭くカイト。


『勝てそうか?明日の試合?』


「どうだろうな、実質俺より実力のあるであろうセニカやラゼッタですら負けたんだ、まぁでも勝つ気でやってやるぜ?」


『そうだな、大陸大会での鬱憤を明日全部払ってやれ、それから1つだけいい事教えてやるよ』


「なんだ?」


『魔闘術に関しては俺が教えられる範囲の事は全部教えたし、後は俺が見せた技を全部できれば問題ねぇ』


「なんだそんな事かよ」


『これがどういう意味か分かってねぇな?つまり闘気術を扱える片鱗が見えてきたって事だよ!』


「まじ!?って事はそろそろ使えるって事じゃあ?」


『あぁ、後1年くらいすればな』


「なんだよ1年かよ」


『あぁん?なんだその反応は?元々3年かかるもんを2年で使えるようになるかもしれねぇって言ってんだぞ?』


「今使える様になりたい!」


『ガキみてぇな事言ってんじゃねーよ、バァーカッ!』


「試しにやってみるか!」


そう言って腰を上げ、手に意識を集中するカイト。


「ぐぬぬぬっ、、」


ブワァッ


「うぉっ!」

『おぉ!』


闘気が少しばかりカイトの手の表面を覆った。


「どうだ!?」


『あぁ、通常通りの反応だな、やっぱり後1年はかかる』


「この野郎てめぇおちょくりやがったな!」


『あらよっと』


掴みかかろうとするカイトを軽く横に避けると同時に足を引っ掛け、転かした後に光の玉となってカイトの体の中に入るアッシュ。


「こんのぉやろぉ、、」


『テレポート』

ガチャ


「お帰りカイト、、?」


「にーにお帰りー!」

「おかえりー!」


カイトはテレポートで家の目の前で移動し、家のドアを開けるなり、先月自宅に届いた魔導冷蔵庫を開け、なかに入っていたガラス瓶を2つ取り出し、瓶の中身を口の中に入れる。


シュインッ

『なっ!テンメェそれ俺様が楽しみにしてたプリンじゃねぇかよ!!』


「ようやく出てきやがったなひきこもりバカニート」


カチンッ

『おぅおぅおぅ、どうやら死にてぇみてぇだなおぉ?お前はやっちゃいけねぇ事をしちまったぜ負け犬ご主人様よぉ』


「よっしゃ表でやがれこの野郎、今ならお前に対する怒りで、殺性質の闘気が目覚めそうだぜ」


『上等じゃねぇか!両膝ぶっ潰して、腰の骨も折って強制的に土下座させてやらぁ!』


「ママー!にーに達がまた喧嘩してるー」


ビキッ

「あんた達?なにをしてるのかしら」


壁に手を添え指を壁にめり込ませながら、笑顔でカイトとアッシュに問いかけるカミラ。


「あっ、いや、、なんでもないです、は、母上」


『聞いてくれカミラ、、こいつが俺様のプリンを勝手に、」


「プリンなら私が作ってあげるわアッシュちゃん、それよりカイト?」


「は、はい」


「プリンは食後のデザートっていう約束は忘れたのかしら?そんな簡単な約束守れないんだったらシュリカに作るのやめてもらう様に言うわよ?」


「それだけは、、すいません」


「アッシュちゃん?」


『お、おぅ、、なんだ?』


「プリン食べたいんでしょ?手伝いなさい」


断ろうとするがカミラの逆立つ髪の毛と表面では笑っているが笑っていないその表情の前に何故か百戦錬磨で鍛え抜かれたアッシュですら命の危機を感じ、手伝う事にし、その日は晩から朝までトイレに篭ったきりだったとの事。


『カミラって前世なんだ?』


「さぁ、、」


『武神か何か宿してんだろ』


「てか早くトイレから出ろよ、おしっこがしたいんだ俺は」


とトイレの中にいるアッシュとドアの前で佇むカイト達の会話であった。


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