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第1章 闘技大会3日目 準々決勝



=====================


『闘技大会3日目準々決勝』


1回戦 『槍術科ラゼッタvs剣術科ジュラン』


2回戦 『剣術科セニカvs槍術科ルフト』


SEED『カイト』



=====================


カイトは全大会の優勝者という事で、シード枠という事になった。


『さぁ始まりました闘技大会3日目準決勝!!シード枠である前回チャンピオンと戦えるチャンスを手にするのは誰だろうか!?』


『第1回戦!!槍術科ラゼッタvs剣術科ジュランです!両者舞台へ!!』


「頑張れーラゼッター」


「なんで敵側応援してんだよ」


「そりゃお前仲がいいからだろ」


「そんなに俺とぶつかるのが怖いかぁ?おぉ?」


「バカ言ってねーで早く舞台上がれよ」


いつもの余裕を浮かべた顔つきで舞台へと上がるジュラン。


「カイト」


「はい師匠」


「ジュランが勝つと見越しての応援か?」


「ハハ、違いますよ〜」


「そうか」


確かにカイトから見ればジュランはまだ実力が未知数なのに対し、全力で戦い合ってはないが今までのラゼッタを知っているので潜在意識で互いを比べて、分が悪い方を応援したのかもしれないと少し考えるカイト。



「ずいぶんご機嫌じゃないジュラン」


「当たり前だろ?ようやくまともに渡り合える相手と当たったんだ、全力が出せるのはたまんねぇぜ」


「フフッ、あたしもよ!」


『始め!!』


『ドラゴンフォース』

『焔剣エニス』×『緋剣イグニ』


竜の力で驚異的に上げられた身体能力で一気にジュランの目の前まで近づくラゼッタ。


『万灼』


2つの剣から青い炎がラゼッタに向かって放たれる。


『竜旋風』


槍を高速で回転させ、暴風を巻き起こし放たれた豪炎を上に吹き飛ばす。


その隙にジュランがラゼッタの背後を取る。


『蒼炎剣・・』

『五月雨竜閃』


空間から取り出したもう一本の槍で高速の突きを放つラゼッタ。


しかしジュランの表情に焦りはなく、逆に口角を上げて言い放つ。


「攻撃を誘ってるのがバレバレだぜ」


『蒼燈』


ラゼッタの間合いでギリギリ止まり、剣を地面に突き刺すと、ラゼッタの真下から青い火柱が吹き上がり、瞬く間にラゼッタの全身を包み込む。


ズガァン!


闘気を全身に解放し、槍地面に突き刺し炎の流れを止めるラゼッタ。


「全く本当に男より男みてぇな戦いだな」


「アチチ、、やっぱりうまくいかないか〜」


『水竜紋』


ラゼッタの髪色が水色に変色し、水の魔力が槍に纏い、水色の魔力で形作られた尻尾の様な物が尾骶骨辺りから地面に向かって生える。


「こりゃまた竜みたいだなぁ」


「まだまだこれからよ!」


両腕を広げ、ジュランに向かって跳躍するラゼッタ。


『ドラゴンブレス』


二本の槍の先端から二本の魔力波が放たれる。


「やべぇな、、」


ジュランは二本の魂装を体にしまい、凰剣イグニスを取り出した。


『凰火一閃』


紅蓮に燃え上がる凰剣イグニスの刀身をラゼッタの放った衝撃波に向け飛躍する。


ジュゥウウウ

ドォォォンッ


二本の衝撃波と、凰剣イグニスがぶつかり合うと同時に爆発が起き水蒸気が発生する。


ラゼッタの放った魔力波には水属性が付与されており、燃え盛る凰剣イグニスの刀身の火力を軽減させ、ジュランが押されている。


「オラァアアア!!」


しかし数秒するとジュランの体が赤く燃え上がり、少し押してたラゼッタの魔力波が押し返される。


ドゴォン!!


やがて魔力波を貫き、水蒸気を吹き飛ばしラゼッタの姿を補足すると、先程の竜の様な見た目ではなく普段の姿に戻っていた。


それはいいとしてジュランがラゼッタの姿を捕捉し、驚いたのはその構えだった。ジュランの全身の警報が作動しこのまま突っ切ればやられるだろうと。


『スレイニル流・屠竜ノ型』


逆手で槍を握り、投擲の構えを取るラゼッタ。


「っと!」


ジュランが凰剣イグニスを体に戻し、ラゼッタの直前で天歩を使い、地面に向かって跳ぶ。


「ふぅ、、なんだよあれ危なそうな技」


ラゼッタの構えを見上げながら呟くジュラン。


少しすると不貞腐れた表情を浮かべたラゼッタが着地する。


「逃げるなんて情けないわねぇ」


「いや〜危ない橋に渡るのは好きだが、自殺願望はねぇよ」


「ちゃんと手加減するのにもうっ!」


「へへっ悪いが仕切り直させてもらうぜ」


ジュランが再び凰剣イグニスを取り出し、目を閉じる。


対するラゼッタは先程と同じ構えをとりながら、右足を限界まで後ろに引き、姿勢を低くする。


『スレイニル流・屠竜ノ型』

『霊気解放』


凰剣イグニスが光の玉となってジュランの体内に入り、淡い光のオーラがジュランの体を纏う。


その姿を見てラゼッタが口角を上げ、ジュランが瞬きしたその瞬間、その場から消えた。


ジュランはその場からは動かず腕を組んで佇む。


2秒後、ジュランの右足に膝まで姿勢を落としたラゼッタが突如出現する。


ガキィンッ!!


槍を突き上げるラゼッタに対し、手刀で受け止めるジュラン。


ブォンッ


ラゼッタの放った槍の衝撃波でジュランの後ろの観客席の全員が背もたれに背中を付けさせられる。


手刀で受け止めた後、ジュランは一歩前に出て槍を掴みかかろうとするも。


ズルゥン


掴みかかった瞬間、ラゼッタが槍をその場で高速で回し、ジュランが回転の勢いで手を弾かれる。


ビュンッ


ドォンッ!


再びラゼッタが姿を消し、今度はジュランの真上から空を蹴り、勢い良く真下に二本の槍を前方に構えながら突進した。


「ふぅっ、、ハァッ!」


寸前の所で二本の槍の間に体を入れなんとか躱すジュラン。


ラゼッタは字面に突き刺さり固定された二本の槍をしっかりと握り、その場で両足を後ろに勢いよく振り、360度縦に回転しながら蹴りを放つ。


パシッ


『灰燼、っ!』


放たれた蹴りを素手で掴み、一気に炎で燃やそうとした途端、地面が突如隆起し、爆発した。


「あっぶなーい、、」


それから2分間に渡る激しい攻防が続いたが、ラゼッタがほんの少しスタミナ切れと魔力切れを起こし、動きが鈍り始める。


「はぁ、、はぁ、、やっぱ手強いわね」


「正直俺もここまで手こずるとは思わなかったぜラゼッタ」


「まさかまだ何か奥の手があるっていうの?」


ラゼッタがあからさまに嫌な顔をしながら文句を垂れるが、ジュランが笑顔で答える。


「ないが、算段は見えてきたぜ」


「次で最後ね、、」


「来いっ!」


『スレイニル流絶技』


ラゼッタが一本の槍を字面に突き刺し、もう一本の槍を両手で握り、腰を落とす。


『撃竜槍』


ラゼッタの圧が鋭く、そして肌に焼き付くのを感じるジュラン。


まともに喰らえばいくら凰剣イグニスと融合した体とて無事では済まないだろう。極級魔法ですらダメージをあまり与えられない竜の体をも容易く突き抜くと言われるスレイニル流の槍技。


「何がなんでも正面から捻じ伏せてやるぜぇ、、ハハッ!楽しいぜ全く!」


恍惚な表情で仁王立ちするジュランを見てラゼッタがジュランの意図している事を理解する。


「止めれる物なら止めてみなさい」


右足を前に出しその後左足を一本前に大きく跨ぎ、体を限界まで反り、力一杯ジュランに向け投擲する。


『灰燼』


左足を一歩前に出し燃え盛る手刀で投擲された槍を斬り払う。


ガキィンッ!!

ズザザザザザァー!!


手刀と槍がぶつかりあった瞬間、ジュランが槍の勢いに耐えるも、舞台の地面が耐えれなくなり、地面抉られながら体ごと舞台ギリギリまで追いやられ、なんとか踏ん張ったジュラン。


「ぐっ、、なんて威力してん、だよっ!」


なんとか耐えるも押し返せないジュラン。すると…


ピキッ


バキィンッ!!


なんとラゼッタの放った槍がジュランとの鍔迫り合いに耐えられなくなり音を立ててバキバキに崩れた。


「あ〜、、もうダメェ疲れたぁ!」


ラゼッタが破壊された槍を見て、その場で両手を字面につきジュランの勝利となった。


「「「「ワァアアアアア!!!」」」」


会場からは大絶賛の声が上がり、前大会では見ない盛り上がりを見せた。


「ふぅ、、見てるこっちがしんどいぜ全く」


「すごい白熱した戦いだったね」


互いに戦いに夢中になっていたためゆっくり息をつくカイトとセニカ。


「にしても惜しかったなラゼッタ」


「武器が壊れていなかったらどうなってたか分からなかったよね」


「まぁでも互いに全力で戦えたのが良かったんじゃねーの?」


「そうだね、、あ、そういえば次私の番だった、アップしなきゃ!」


「おう〜頑張れ〜」


10分後…


舞台の修復が終わり、次の試合が始まる。


『さぁ!続いての試合は剣術科セニカvs槍術科ルフト!!』


「ん〜!よっし!」


セニカは背伸びをした後、寒さでりんご色になった頬を気合を入れて軽く叩き、舞台へと上がった。


「頑張れ〜ルフトには手加減しなしで本気でぶちかませー」


「初めて手合わせするねルフト」


「正直親友の彼女の可愛いセニカと戦うのは気が進まないけど少しでも手を緩めたら身内に殺されちゃうからごめんね」


『始め!!』


『疾風の構え』


試合開始と共にルフトが目を閉じ、自身の周りとドーム状の風を纏わせ、足にも風を纏わせる。


『魔法操剣・二ノ劔』


(まずはあの風がどれだけやっかいか)


『櫓斬り』


二本の魔法剣がルフトを左右から同時に挟み斬り払う。


シュッ


目を閉じながらもタイミング良く真下にしゃがみ避けた後、一気に加速してセニカに近づく。


『五月雨烈風』


『四ノ劔・明鏡止水』


高速の突きを全て華麗にいなし斬るセニカは、新たな魔法剣を三本即座に生成し、一歩前に踏み切る。


『雷雲』


一歩踏みこんだセニカを見て、雷雲を槍に纏わせ振り回し、自身の姿を黒い雲で隠した。


『八十八夜』


セニカは目の前の雲が何かもわからないまま刺突攻撃で隠れたルフトに向かう。


バチンッ


雲に身を投げ出した瞬間雷が発生し、セニカの動きを一瞬止める。


『嵐牙』


膨大な風を巻き起こしながらセニカの頭上に現れたルフトは少しの間動けないでいるセニカに暴嵐を纏った槍を放ち一気に畳み掛ける。


すぐさま内側から魔力を放ち力ずくで麻痺を解除し、魔法剣を四本生成しルフトの放った槍に向ける。


『星回不天』


ギギギギィンッ


六つの魔法剣が高速で回転し、巨大ま手裏剣となってルフトの槍に放ち、ぶつかり合う。


バキィン!


しかしぶつかり合ってすぐにセニカの魔法剣が破壊され突破される。


(6本じゃ足りなかったのね、、でも!)


魔法剣を生成せず、剣を柄から取り出し構える。


『鬼哭』


ルフトの放った槍の真上に大きく跳び、天歩で空を蹴り勢いを付けてから力一杯剣を振り下ろし槍の勢いを利用しを地面に突き刺す。


ズガァンッ


「槍の勢い利用するなんてちょっとラゼッタ見たいじゃんもう、、」


舞台に着地し、目を開けるルフト。


「ふぅ、危なかったー」


「よし、いい感じだ、これなら使っても問題ないな」


『絶風の構え』


膨大な風がルフトに収束し、両手には等身大の風の魔力で作られ、両端が尖った槍が握られていた。


シュルルルルル


「風の音がうるさくて気配を完全に感じ切れないと使えないからな」


スッ


地面から少し浮き、風を発生させ前に進みルフト。


『木枯烈風』


ルフトが両手に持った風槍をクロスさせ、風の刃を二本重ねて前に放つ。


『陸ノ劔・無明』


一本の風の刃に対し三本ずつ風属性の魔法剣を超速でぶつけ相殺する。


ズォンッ


相殺した後ルフトが爆風を掻い潜りセニカの目の前に現れ二本の風槍を下段に構える。


「フンッ!」


ガキィン!

ブゥンッ


「キャッ!」


ルフトの放った斬り上げを手持ちの剣と、魔法剣を二本重ねガードしようとするが互いの武器がぶつかり合ったその瞬間、突風が発生し、セニカの体が宙へと浮いた。


『テンペスト』


巨大な竜巻が発生し、セニカを飲み込み、乱風で方向感覚を奪うルフト。


(畳み掛けるなルフトの奴、、頑張れセニカ)


心の中で親友でなく、彼女を応援するカイト。


『ニルヴァーナ』


ルフトは空に向かって手に持っていた二つの風装を投げ飛ばし両手を掲げると、空から会場全体を覆う暴嵐の槍が姿を現す。


『星回不天』


風属性の魔法剣を生成し、巨大な竜巻とは逆に吹き荒れる風のエリアを自身の周りに展開し、エリアを更に広げてテンペストをなんとかかき消す。


(まずい、、今ので殆ど魔力を)


魔力をかなり消費し、少し呼吸が荒くなるセニカ。


(ここでやるしかないわ、、)


(え?)


見覚えのある構えをとるセニカに目を見開くカイト。


『ファウスト流剣技』


左足を一歩前に、両手で剣を握り、右の腰の位置にまで持っていき、剣先は顎より下に、そして腰を落とす。


セニカのとった構えはオルフォルト流ではなく、いつも武活で相手していた先生であるシェイン・ファウストが普段取っていた構えだった。


(ぐぬぬ、、セニカだけに教えるなんてぇ、、)


観客席にいたシェインにこれでもかという程の眼力を送りつけシェインを睨みつけていると、ヴァイスが口を開けた。


「そうシェインを睨むなカイト、セニカを贔屓しお前に教えなかったのではない、あの剣技はお前にはそもそも合わないのだ」


「どういう事っすか、、」


少し不貞腐れながらもヴァイスの言ったことに質問をするカイト。


「あの剣技を扱う前提条件として操剣術を八ノ劔まで扱える必要があるのと、、」


「あるのと?」


「なにせ俺も驚いているが、シェインはセニカにあの剣術を教えた覚えはないのだ」


「え!?つまり、、セニカは独学っていうよりは、盗んだ、、言い方が悪いなこれは」


「その言い方であっている、セニカはシェインと修行している内に自分で物にしたのだ、直接教えてもらうのではなく、自分で直接見て、打ちつ打たれつつ、どの技が来たらどの様に躱し、防御し、攻撃の時の姿勢やタイミングまで全て打ち合いの中で、セニカが知りたい事を直接シェインに使わせ見本を見せさせたんだ」


「だとしたらとても凄い事なんじゃ、、」


「今更にあいつが恐ろしく思う」


そうヴァイスから放たれたのはセニカを絶賛する声だった。


 確かにシェインは自身の使っている剣術をカイト達に教える気はないと武活の最初の訓練で言い放っていた。何故かは直接シェインの口からは説明がなかったが、大体の理由は予想できたカイト。


 自身の育った故郷を離れ相手国に亡命し、その上相手国の人間にシグニカのましてや自身の家系の剣技を教える事は立派な裏切り行為となり、中等学園で習った敵国に自国で所有権を有する技や武術又は兵器の製造法を流出させると戦争法に抵触する為エリュードとシグニカ王国の両国から狙われる羽目になる為教えなかったのであろうと考えている。


 へなちょこ流剣術に関しては主に剣技ではなく、戦いのノウハウ的な物を教えてもらうので、カイトがよく使っていた『刃』『空円斬』などの剣技は教えて貰えるがどれも色んな国で使われている所有権の無い剣技なので法に触れる事は無い。


 操剣術に関してはセニカがシェインの操剣術を真似て独自で魔法操剣を作りあげたのでグレーではある。言ってしまえばシェインに教わっていると言わなければいいだけなのだ。技に関してはシェインが独自で作り上げた技なのでこれも抵触する事はない。


「そんな事を意識しながらシェインさんと打ち合いをしてたのか、、」


((ただ一本取る事に必死になっている誰かさんとは違うな))


((うるせーよ))



「お母さん!セニカさんのあの構え!」


「あぁ、よく私との打ち合いの中で盗んだなセニカ、、偉いぞ」

(本来操剣術とは剣を宙に浮かして戦うだけでは無く、剣と一体になり戦う技だ、どこまで盗んだのか見ものだな)


セニカの周りに飛翔している魔法剣が剣先をルフトに向ける。


(あの槍を破壊するのは出来ないけど、その前にルフトを倒せばいいだけ、猶予は1分より少し早い)


(セニカの目つきが変わった、、狙いは俺か、逃げるが吉だけど、もしそうしたら後が怖いな、ラゼッタとカイトに何されるか分からない、、)


スゥ、、ダッ


少し勢いをつけ、ルフトに向かって走り出すセニカ。


シュルルルルル


一本の風槍を生成し、セニカを迎え打つルフト。


『四辻』


残り10メートルまでの距離までセニカとルフトが近づいたん瞬間、セニカが一気に距離を詰め、通りすがりに袈裟斬りを放つ。


キィン!!


その袈裟斬りを槍で受け止め、背中を不自然にガラ空きにさせているセニカを見て嫌な予感がしたルフトは背後からタイミングをずらしてセニカの放った袈裟斬りと同じ軌道で順に斬りかかってくる三本の魔法剣を風車で上に吹き飛ばす。


『花鳥風月』


その間にセニカは次の技の構えを取り、横に回転しながらルフトに近づく。


『大嵐車輪』


ルフトは更に槍を振り回す速度を上昇させ、更なる暴風を巻き起こし、セニカの足を止める。


(くっ、、ダメだ、近づけない)


『フォール』


セニカは回転しながら、ルフトの足元に穴を開けルフトのバランスを崩す。


「うぉっ!」


バランスが崩れた間にセニカが回転しながらルフトの目の前まで来る。


(20...19)


『木枯烈風』


瓦礫に足が埋れながら風刃をセニカに飛ばすも、回転の勢いで背後に弾かれる。


「んーーー、、もうダメ」


前だけでなく、左右と背後からも回転しながら飛翔してくる魔法剣を感じていたルフトは降参し、セニカの勝利となった。


「あぁ私ももうダメェ!疲れたぁ〜」


「あ、、ニルヴァーナの解除の仕方教わってなかったわ、先生ー!!」


『ディスペルマジック』


魔術科の顧問であるアンジェが天から地を貫かんとする制御を失った風槍を四散させた。


「あんな魔法、、」


カイトがアンジェの魔法を見て、思わず感嘆する。


「あれは無属性極級魔法だ、適正のあるお前ならいつか使える筈だ」


「魔法自体を無効化する魔法か、やっぱり合ったんだな」


「かき消すにはその魔法と同等もしくはそれ以上の魔力を必要なのだ」


「へぇ、、詳しいんですね」


「あぁ、昔あいつと命をかけた戦いをしたからな」


「色んな人と戦ってますね師匠って」


「まぁな、ここで教鞭をとっている殆どの人物は元々命をかけて戦い合った者同士の者も少なくない」


そうベンチでヴァイスと話していると、むすっとしたセニカが舞台から降りてきた。


「お疲れー、ってなんでそんなムスッとしてんだ?」


「あの魔法止められなかったのがちょっと悔しい、、」


「買ったんだから喜べ、にしてもシェインの技を盗むとは大した度胸だな」


「シェインさん怒ってないといいんですけどねぇ」


ムスッとした顔から急に腹痛でもあるのかと問いたくなるような顔で肩を落とすセニカ。


「一回観客席にいるシェインの方見てみたら?」


「いやだいやだ!」


「いいからほら見ろってこのっ!」


両手で耳を塞ぎながら、顔を俯くセニカのほっぺを両手でタコの口になるぐらい強引にシェインの方へと向かせた。


セニカがシェインを見ると、笑顔で目を瞑りながら腕を組み、よく見ると腕を組んでいる左手の親指が立っていた。


すぐにそれが自身に対する称賛だと知ったセニカは再び顔に笑みが溢れる。


「短時間で感情変わり過ぎだろ」


「えっへへー、滅多に褒めてくれないシェインさんに褒められちゃった〜」


「明日はもっと激しい試合になるはずだ、3人共気を引き締めろ」


「うっす!」

「はーい!」



=====================


『闘技大会4日目準決勝』


準決勝 『剣術科ジュランvs剣術科セニカ』


SEED 『剣術科カイト』


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