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第1章 転校生



カイト達が家族旅行から帰り、1月が経過し、12月中旬。


「ありがとうございました!」


「随分と成長したな、危うく一本取られる所だったぞ」


いつものように惜しい所で一本取れないまま、訓練が終わり武活の道場で汗を拭きながら会話をするシェインとカイト。


「それじゃあお先に失礼しますシェインさん」


「あぁ、悪いがセニカの事は任せたぞ」


「はい」


急いで学園内の診療所まで走るカイト。


「どうだい?動きそうかい?」


「はい、少しマシになりました」


ガラガラッ


「失礼しまーす、あ、ラムカさんこんちゃーす」


「あ、カイト」


「迎えに来たのかい?」


「はい、どうだ?歩けそうか?」


「うん、多分大丈夫だと思う」


セニカはベッドから立ち上がり、歩こうとしたが捻挫した左足に体重をかけて移動しようとした瞬間、左足に痛みが走りバランスを崩しカイトにもたれかかった。


「いっ、、」

「おぅっ!ほらあんまりむちゃすんなって」


「少しの間は訓練を控えたほうがいいかもねこれじゃあ」


「はい」


セニカの表情が少し暗む。


「おぶってやろうか?ほらっ!」


カイトがセニカの目の前に来ておんぶの体勢でしゃがむ。


「いいって!何言ってるのよもう!」


「ははっ」


「あんた達、イチャつくんだったら外でイチャついてきなさい」


「「うっ、すいません」」


結局セニカをおんぶしながら診療場をでる2人。


「足寒くないか?」


「ちょっと寒い」


球状の暖かい風をセニカの足に纏わせる。


「どうだ?」


「あったかー」


「このままセニカの家まで運ぶから大人しくするんだぞ」


「うん、ありがとう」


本当ならテレポートでセニカと一緒にそのまま家に行けるのだが、敢えておんぶをして連れて帰るカイト。


「少しの間訓練禁止って言われた時やっぱりちょっとショックだったか?」


「うん」


「年末の大陸大会がもうそこまで迫ってきてるもんな」


「選考に外れていたらどうしよー!!」


「大丈夫だって、俺とセニカは絶対に入るから」


「分かんないよ〜、だって今日の特訓で足強く挫いちゃったし、それでもし選考に入らなかったら、、」


「やけに今日はネガティブだなー」


「だって今日ファミル先生に言われた一言傷ついたもん!」


「なんだったっけあれ、、そうだ!セニカちゃんはもう成長が止まったみたいだっけ?」


「うへーん、思い出しただけで〜」


「それは強さの話じゃなくて胸の話だろー?俺は胸がないセニカも好きだぜ!」


「やだよ〜!もっとファミル先生みたいな体になりたい〜!ボンキュッボンいいのー!」


「わがまま言うなよ〜、あったらあったで戦いの時に邪魔になるだろ?肩も凝るらしいし」


「丁度いいくらいには欲しいのよ、今のままだと本当に、、」


「どれどれ〜」


片方の手でセニカの胸を触ろうとした瞬間、渾身のチョップが頭上に飛んできた。


「ブフッ!いって〜」


「もう!カイトのバカ!」


カイトの背中で足をバタバタさせ少し暴れるセニカ。


「おい!やめっ!落ちるだろ!」


「変な事しようとしたらカイトが悪いからね」


「ごめんって、慰めようとしただけでな、決してやましい気持ちは無いんだぞ?」


「う、うん」


「信じてないな?落としてやろうか?」


体を後ろの方の傾け、セニカを脅すカイト。


「信じる信じる!!」


「ん?聞こえないなー」


「信じまっ」ツルン!「うわっ!」


「うおっ!」


ザサッ


雪で足を滑らせ、大きく後ろへ倒れる2人。


「ぷっ、アハハハ!!」

「ハハハハハハ!!」


「こけちゃったよもー!」


「悪りぃ悪りぃ、足大丈夫か?」


「大丈夫大丈夫、、あー面白かった」


ゆっくりと立ち上がり体に付いた雪を落とし、再びおんぶをして帰る。



そして次の日....


ジリリリリリリリッ


「ふぁ〜、、眠た〜」


「おはようカイト」


授業終わりのベルと共に起き、隣に座っているセニカが寝起きのカイトに微笑みかける。


「んっ、おはようよう」


「気が緩んでいるな、カイト」


「んあ?誰だお前?」


「ふっ、遂にバカになったか」


「んお?その言動にそのむかつく髪色、、アルベルトか!」


金色で最近までロン毛のパーマだったアルベルトが髪を短く切っていた。


「気付くのが遅い」


「気付いて欲しかったのか?悪りぃね、俺はお前の横の子にしか興味がないからな」


「ふっ、今日がなんの日が覚えていないのか間抜け?」


「なんの日だよ」


「ほら、大陸大会の選考結果が今日だよ」


「うそ!?明後日じゃなかったっけ?」


「今日だよ今日」


「フンッ、俺だったらお前みたいな日付すらまともに覚えられないような奴は」

「なぁセニカ、足の調子どうだ?」


「少しは良くなったよ」


「俺の話聞いていないな」


ジリリリリリリッ


「はーいみんな席について〜!今日は重要な報告があるので学長記念堂までみんな行くよ〜」


学長記念堂とは前世でいう体育館では無いが、そんな感じの所だ。


「わざわざ記念堂まで行って発表しなくてもいいだろ〜」


文句を垂れながらも全員記念堂へと移動する。前の席から後ろに行くにつれ座席が上がっていく造りになっていて、前世と違うのは学年ごとに名簿順で並ばなくていい所だ、適当に場所を見つけてセニカと座る。


「よっ!」


「おうルフト」


「あ、ラゼッタ!」


「邪魔だったー?」


「邪魔じゃ無いって、ほら座れよお前ら」


「一応集められたのは1年生だけね」


全クラスが席をついた瞬間、司会の先生が軽くスピーチをした後、学園長が現れた。


『コホンッ、、えー、学生諸君!本日は貴君らに大陸大会の選考結果を伝えるためにここに集まってもらった』


『大陸大会はみんなも知っておるように、大陸の名だたる学園生同士が戦い、研鑽しあう由緒ある大会じゃ』


『闘技大会が終わり、ワシら教師一同はその由緒ある大会で我が学園の看板を背負うに相応しい格学年の生徒を5名選定していた』


『しかし今年度の学園生諸君は皆とても素晴らしい逸材ばかりじゃ、そんな中でもワシは迷いに迷い、10名まで選定した』


会場が少しざわつき始める。


『落ち着きたまえ、なのでこの10名は正々堂々対決によって選ばせて貰う』


『対戦形式は後ほど選ばれた10名に発表する故、まずはその選ばれた10名を発表する』


『では早速第1名!!』


(ちょっと待て、急に緊張してきたぞ)


自然と少し前屈みになるカイト。


『魔術科・リリア!!』


「やったわ!」


『2人目、弓術科・ウォルト!!』


「よっしゃああ!!」


(生きてたのかあいつ)


『3人目、剣術科・アルベルト!!』


「、、、、」


「なんだあいつ、本当は嬉しいくせに、「当たりまえだ、フンッ!」みたいな顔してんだよ」


『4人目、同じく剣術科・セニカ!!』


「やったああ!」


「っしゃああ!!」


何故かカイトも同じようの声を上げ喜ぶ。


『5人目、拳術科・ウィス』


「ふぅ〜、呼ばれないかと思ったー」


『6人目、槍術科・ルフト』


「いえーい!」


「なんであたしより先なのよ!」


「さぁ、学術の成績も入ってるんじゃね?」


「うーっわだったら終わりだーあたしー」


ラゼッタが頭を抱えて凹む。


『7人目、槍術科・ラゼッタ』


「え!?あたし?やったー!」


「チッ!」


「今チッって言ったでしょルフト」


『8人目・文学科スカーレット!!』


またも場内がざわつき始めた。


「うぉおおお!スカーレットちゃん!ここにいるのー!?」


「バカ、興奮して大きい声出してんじゃないわよ」


『9人目』

(あれ?なんで急に文学科に行ったんだ?あれー?)


急に焦りを感じるカイト。


『剣術科候補ジュラン!!』


更に場内がざわめき、特に剣術科が大きく騒つき、剣術科の全員がその人物の確認をしようとコンタクトを取るも誰も知らないようだった。


『そして最後10人目・闘技大会優勝者カイト!!』


「焦ったー!!ま、まぁ優勝したからトリはやっぱ俺だよなー!」


と実はいきなり槍術科から文学科に行き、知らない人の名前まで飛んで、内心めちゃくちゃ焦っていたカイト。


『それでは呼ばれた生徒は全員壇上へ上がりたまえ』


名前を呼ばれた転校生以外の生徒が全員壇上へと上がり、1列に並んだ。


『今回呼ばれなかった生徒は来年、再来年とまだチャンスがあるので精進を怠ら無いように!そして今は我がウルミスト学園1年生の看板を背負うこの10名に大きな拍手を!』


こうして壇上から降りた後、閉会式をし、教室に戻る。


「おいおい!聞いてたか!?転校生だってよ!」


「まさかいきなり発表なんてね、それに大陸大会の候補生だって、どれだけ強いんだろうね!」


クラスに戻ると転校生の話で話題は持ちきりになっていた。


「壇上には転校生は上がってなかったけど、どんな人なんだろうな」


「名前は確かジュランだったよね男の子なのかなー」


「イケメンだったらどうしよ〜、うちのクラスカッコいい男いないからね〜」


「おいおい、タリカ!失礼だな、ここに正真正銘」

「ないない、メルトは下から数えた方が早いくらいだから」


「なっ!失礼な奴らめ!」


「まぁまぁ、気にするなメルト君、我輩と比べたらそりゃ」


「おいニューロ、お前には絶対負けてねぇからな、後一人称変わりすぎなんだよお前」


ガラガラッ


「はーい!みんな席について〜」


「先生!転校生は来てないのですか!?」


「今から話すわ、まず転校生の名前はジュラン・カルバリン、男の子で、ゾムルス連邦のスパディアム学園から来た子で、実力は五星とタメを張るくらいの上級生をわずか1年生で1人倒して、退学になりそうな所をうちの学園長が引き取ったらしいわ」


「無茶苦茶強い問題児じゃねーかよ」


「後は、彼自身に紹介してもらいなさい」


「え!?来てるんですか?」


「遅刻だけどね」


ジルがあからさまに困った表情をする。


そうこうしていると突如教室のドアからノック音がする。


コンコンコンッ!!


ガラガラ


*「すいやせーん、遅れました」


「貴方がジュラン君ね、投稿初日から遅刻よ」


「すいませんねー、何せ知らない国ですので、迷っていしまいました」


そう言い訳しながら申し訳なさそうに綺麗な天色の後ろ髪に手を当てながら入ってきたのは転校生のジュラン・カルバリンであった。


「取り敢えず自己紹介してもらうからこっちにおいで」


そう言って書板と言われる黒板の前に立たされたジュラン。


「どうもー、えーゾムルス連邦国から来ました、ジュラン・カルバリンです。前の学校で問題起こしてこの学園に移されました、まぁ喧嘩の類じゃないのでよろくおねがいしますっ」


「はい、それじゃあジュラン君にこの学園のルールや敷地内を色々教えてあげれる人募集するわ、誰か立候補する人ー?」


ジルがクラスのみんなに呼びかけるが、クラスで1番面倒見のいいリーダーのメルトが手をあげようとした途端…


「あの人に教えて貰いたいな」


とまさかの向こうからの逆指名があり指を指した方向を見ると…


「え?わたし?」


なんと指を指され指名されたのはセニカだった。


「却下だ、俺が案内してあげます先生!」


勿論カイトがそれを遮るように代わりに立候補し、結果カイトが案内する事となった。


「えー」


あからさまに嫌な顔されたので、朝の授業が終わったら絶対に放置してやると心に決めたカイトだった。


「おい、なんでお前がしゃしゃり出てきたんだよ」


「あぁん?俺の可愛い彼女に手を出そうとしたからだよ!まず最初のこの学園のルール教えてやる!人の彼女に手を出せば退学だ、わかったな!?」


結局授業終わりに教室から抜け出そうとしたらジルに見つかり、案内する羽目になった。


「マジで!?あの美人の子お前の彼女なのか!?それは悪い事したな!」


「お、おう、わかればいいんだよ分かれば」


「にしても綺麗な学園だなー、うちの前の学校とは敷地面積も学科の充実さも違うしな」


「どんな学校だったんだ?」


「スパディアム学園って聞いた事ないか?大陸大会第1回の優勝校で有名な所だ」


「知らないなぁ、、先生に聞いた話だと、その学園のトップ連中をぶっ飛ばしてこの学園に移されたんだろ?」


「そんなとこまで知られてたのか、、まぁそうだな、スパディアム学園には十魔剣ていって、この学園でいう八星みたいに学園を牛耳ってる輩どもがいてな」


「あぁー今は八星じゃなくて五星なんだ」


「五星になったのか!?ほぉ〜、なんでだ?」


「今はお前の話の方が気になる、続けてくれ」


「そうだな、それでー、十魔剣の1人が俺のダチに難癖つけてきてな、代わりに俺がその十魔剣の1人を返り討ちにしてやったらあいつらどういう風に学園長に説明したか知らないが、俺が卑怯な手を使って奇襲をかけて倒したって事になってな」


「大変だったんだな」


「マジで大変だったぜ〜、正々堂々を重んじる学園だっていうのに上の連中があんなだったからムカついて逆に辞めてやるよって学園長に行って、ここに来たんだ」


「いい奴だったんだな、お前」


「まぁつっても問題は何にも解決しちゃあいねぇけどな、もしかしたら俺がいない間にそのダチは虐められてるかもしんねーし」


「そいつの為にも冷静になって、学園に残っとけば守れてたのにな」


「あぁ、後悔はしてるよ、今はただ無事を祈るしか出来ねぇ、ただあの学園にずっといてたら俺の剣の道が廃れちまう」


「剣使いなのか?そうか剣術科だったもんな、何言ってんだ俺」


「前の学園生はみんな剣術使いだぜ、ここが珍しすぎるんだ、4つの学科に力を入れてるなんて」


「ほかの学園から見たら変わってるんだなうちの学園も」


そこから色々話しながら学園中の案内と、校則の説明を一通りし終わった後、着替えて訓練所に向かう。


「師匠、連れてきました」


「この人がカイトの言ってた師匠か」


「ヴァイスだ、よろしく頼む」


「よろしく頼みます」


「それじゃあカイトとジュラン、アップが終わったら2人で手合わせをしろ、ジュランの実力がどれ程のものか見ておきたい」


「えー俺がー?」


「みんなはもう手合わせの相手が決まっている」


「えー、でも1人残りますよね」


「今日は俺がセニカの相手をしてやる」


「ちょっ、師匠からかわないでくださいよー!」


軽い会話をした後、ランニングや体操をし、アップが終わり手合わせをジュランとする事になったカイト。ほかの生徒もジュランの実力が気になり見に来る。


「ルールはいつもどうり全力で戦え」


「うっし、じゃあやるかカイト!」


「悪いけど手加減はしてやらねーぞ」

(っていっても相手は五星レベルの相手を返り討ちにする程の実力の持ち主)


両者剣を構える。


「始め!!」


ヴァイスの声と同時に動き出したのはジュラン。カイトの目の前までひとっ飛びで飛んでくる。


「フンッ」


「フッ!」


剣を受け止め切るカイト。


「やるねぇ」


「ばか力だな」


『岩流し』


すぐさま後ろに剣を流すカイト。しかし流し切る前にジュランは身を捻り、回避する。


『十刃』


『炎斬破』


バキキキキキキキィン!!


カイトの放った全ての剣撃をたった一撃で全て消し飛ばす。


『雷走』


ビュンッ!!


ジュランの背後に周るカイト。


『オルフォルト流・隼斬り』


『ロックシールド』


ガキィン!!


背後から放たれたカイトの高速の剣技を、瞬時に岩の壁で防ぐ。その瞬間カイトは真上に飛びロックドームで閉じ込め、上の部分を拳でくりぬき…


『ブレイズトルネイド』


ブフォオオオン!!


バキィン!!


ドーム状の岩の中に炎風を目一杯流し込み少しすると、ドームの中から剣撃をが飛び出し、左に飛んで回避するカイト。


「ふぅ、、危なかったぜ」


「たった一撃でロックドームを破壊って」


「よぉし、体もさっきのあったけぇ炎であったまってきたぜ」


「まだ本気じゃねーのかよ、、」


「おいおい、まさかもう全力出し切ったなんて言わねぇだろカイト?」


「全力だよばかやろう」


「だったら終わりだなっ!」


『オルフォルト流・流火一閃』


剣に炎を纏わせ、カイトに斬りかかるジュラン。


『闘剣』


バキィン!!


「なっ!」


なんと斬りかかったジュランの剣が粉々に粉砕された。


「へへっ!勝負ありだな」


「「「おぉ〜」」」


「勝負あr」


ヴァイスが勝敗を決する掛け声を最後まで言うした瞬間、ジュランに手で遮られる。


「いやまだだ、先生」


「おいおい、剣は折れてんだろ、どうやって続けんだよ」


「俺の剣はまだ俺てねぇよカイト」


『魂装・緋剣イグニ』


ジュランは光だした胸の中から、一本の緋色に刀身が輝く剣先が四角の剣を取り出した。


「魂装、、カイト!気を付けろ!」


アルベルトが聞いたことのあるような単語に、嫌な予感がし、カイトに大声で忠告する。


「やべぇもん出してきたな、だったら!」


『ポケットルーム』


カイトは空間の中に手を入れようとした瞬間、ジュランはすでに目の前にいた。


「俺の勝ちだな」


ブゥゥゥゥンッ


熱音を立てた剣がカイトの首の横で止まっていた。


「勝負ありだ、さっきも言ったが試合はすでに終わっているジュラン、それにしても“その年”で魂装が使えるなんてな」


「まぁ色々あってねー」


「結局誰の勝ちなんだ?」


「お前ら見てなかったのかー?俺の勝ちだよ」


ジュランが見ていたメルト達に向かって声高らかに自身の勝利を宣言する。


「ルールの認識にズレがあっただけだ、大会のルールを適用した普段の試合ならばカイトが武器を破壊した時点で決着だが、ジュラン側は初めての試合だ、カイトも武器を破壊した後だったから試合が終わったと勘違いし、結果油断したところを突かれただけだ」


アルベルトがジュランに言い返しながらも、互いのルールの認識の違いをクラスに向けて説明した。


「そういえば何か取り出そうとしてたなお前」


「ん?あぁ」


「何を取り出そうとしてたんだよ〜」


「まぁいつか俺が本気で戦う事になったら見せてやるよ、それとさっきは油断して負けたけど、次はわかんねーぞ」


「おうおう、このクラスで1番強い奴に呼んできて仇取って貰え」


「一応俺だけどな」


「なっ!お前だったのか!?」


「うん、闘技大会っていう学年全員で戦う大会も俺が優勝したし、言うなればこの学園の1年で1番強いのは俺だ」


「うっそだー!」


「まぁそん時から時間もたってるし今は誰かは分かんないけどな、あそこのアルベルトもお前が狙ってたあそこの“俺の”セニカも俺と同格かもしくはそれ以上だ」


「ほぉ〜、あの可愛い子ちゃんがね〜」


じっくりセニカの顔を見るジュランの視線に気付いたセニカが恥ずかしそうにカイトを見る。


「お前もしかしてまだ諦めて無かったのか?本気でやっちゃうよ?見せてあげようか?さっき取り出した損ねた物が一体なんなのかを」


「うそうそうそだって〜、多分うそ」


「どっちなんだよ」


「何してるお前達、訓練の途中だぞ」


「あ、はーい!」


「ちょっとまてジュラン!まだ話は終わってねーぞ!」


「まぁ隙があればいつでも入っていく準備はしてるから、覚悟しとけよって事だ!」


「読めねーやろうだなちくしょー」


「何話してたのカイト」


「疲れたよあいつと喋ってると」


「案内から帰ってきて結構仲良くなってたね」


「仲良いんだか悪いんだか」


「それ第三者が言うセリフだよ」


こうして転校生のジュランを迎え17名となった剣術科。後日大陸大会候補者の生徒達が学長室に呼び出され、5名に絞る為の試合の内容を聞かされる。


「ではまず試合の日にちだが、1週間後だ、5日間に分けてここにいる全員と試合をしてもらう」


試合の説明はヴァイスが行なっていた。


「全員とですか?」


「そうじゃ、何せ学園を背負って戦ってもらうんじゃ、慎重に選別していかんとな」


「順番に戦ってもらい、勝てば得点が入り、負ければ得点はない、最終的に点数が多い奴から順番で5名の枠に入れる、とはいっても大陸大会本戦には5名しか入れないが、選手が万が一怪我をして戦えなくなった場合の事を考えて、予備でもう5名を仮に選出しなくてはいけない」


「へぇ〜、つまり5名の内1人が戦えなくなったら、点数が6番目に高いやつが代わりに本線に出れるんですね」


「あぁ、それを踏まえての点数制だ」


「どうじゃ?何か不満な点はないかの?」


「「「、、、、、」」」


「それじゃあ1週間後に備えておくように、それまで怪我だけは禁物じゃ」


ノイドが最後を締めくくり、一同は解散しカイトを含めた10人は、本戦の座をかけて静かの闘志を燃やしていた。

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