表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
110/127

第2章 大陸大会決勝 Ⅱ


『始めぇ!!』


ブゥンッ!

『撃竜槍』


『破邪顕正・回』


ガキィン!!

ギィィィ


試合開始の合図が出され、地面を蹴りその場から消え、瞬時にミドラの目の前に現れ渾身の一突きを放つラゼッタに対し、開始早々来ると予想していたミドラは回転斬りで、槍を止める。


パキッ

バキィンッ!


衝撃に耐えきれなくなり、ラゼッタの槍が粉砕する。


グアンッ


『削燐』


ギィィィンッ!!


勢いの止まらないミドラの剣を、自身の槍が破壊される事を予期していたラゼッタは、空間から瞬時に予備の槍を取り出し、剣を受け止めた後、剣に槍を沿わせて、ミドラの胸を狙いにいく。


スッ!

『闘斬波』



左足を一歩後ろに下げ、背を反らせて槍を回避しながら闘気を纏った地を這う斬撃を至近距離で放つ。


ガァンッ!


ズザーッ


突いた槍をすぐさま引き戻し、ガードするも衝撃で後ろに大きく吹き飛ぶミドラ。


『乱闘閃』


バキィン!!

『五月雨竜閃』


放たれた刃を槍で突き、砕いた刃から放たれた無数の刃を高速の突きで全て相殺する。


『残雪』


ラゼッタが刃を対処しているその隙に、間合いまで距離を詰めたミドラが居合い斬りを放つ。


スパンッ!


「かかったか、、」


胴体が真っ二つになったラゼッタを見て、すぐさま自身が術中にハマった事に気付くミドラ。


「、、上、いや下もだな」


頭上と地面から気配を感じ取り、警戒するミドラ。


モゴッ、、ズガァン!


地面が突如隆起し始め、中から竜を形作った魔力がミドラの体を押し上げた。


『ドラゴンストライク』

ビュンッ!


押し上げた先にラゼッタが槍を投擲の構えで待っており、力一杯振り下ろす。


『オルフォルト流・破回閃』

シュパンッ

キィンッ


上下からの攻撃に、ミドラは空中で体を捻りながら回転斬りを行い、突き上がる竜を形取った魔力を斬り伏せ、投げ下ろされた槍を叩き飛ばし、着地する。


スタッ!!

『破骨一点』


ミドラの着地を予め狙ったかの様に、着地した瞬間に背後からラゼッタが逆手持ちした槍を突く。


スッ!

クルンッ

『日昇』


ガァンッ!!


着地の間に背後からの攻撃を感づいていたミドラは、着地をした瞬間伏せてラゼッタの槍を躱し、剣をその場に捨てて、拳で槍の真ん中辺りを突き上げ、バランスを崩したラゼッタに追撃する。


『無手ノ型・波動掌』


「ふんっ!」


槍を突き上げられ、ガードが間に合わないと感じたラゼッタはなんと額に闘気を纏わせ、ミドラの腕が伸び切る前に、ミドラの掌に頭突きを放った。


「そう言う所が好きだ!」

グンッ!


驚きのあまり、カイトの言いつけを忘れ、いつもの様に告白をしてしまう。が戦いの最中そんな事を気にしていられないミドラは、技が中途半端になってしまってダメージを与えられていない物の、額に添えられていた自身の手をラゼッタの後頭部に持って行き、放った膝蹴りを迎えさせる様に後頭部を下に押した。


パシッ!

「お断りよ!」


ガキィン!

ドォンッ


膝蹴りを槍を持っていない方の腕でガードし、突き上げられていた槍を地面に突き刺し、それを力点にして、ミドラの顔に蹴りを入れて吹き飛ばし、槍使いの苦手なインファイトから逃れる。


「ただの蹴りにしては良い蹴りだな!」


『黒閃拳』

シュンッ!


拳を構え、2メートルの距離を一瞬で近づくミドラ。


『竜旋風』


近づくミドラに対し、槍を下から上に振り回し、風の力でミドラの動きを鈍らせようとするも、元々攻撃するつもりのなかったミドラは即座に背後に回り込み、風を回避する。


(貰った!)

『波動掌』


ラゼッタの背面をミドラの掌底が捉えかけたその時...


ドォンッ!!


「竜は背後が1番危ないのよ」


竜紋の力を解放し、生やした魔力の尻尾をミドラの顔に打ち付け吹き飛ばしたラゼッタ。


「やはり一筋縄では行かないか、、仕方ない」


右手を掲げると、地面に突き刺さっていた聖剣オルフォルトがミドラの右手に飛んでいきキャッチし、中段に剣を構える。


『オルフェオン流』


白く光る剣と、ミドラから感じた事のない威圧感に、ラゼッタの全身が警笛を鳴らした。


「上等、、」


『スレイニル流・三頭竜』


空間から2本の槍が飛び出し、1本を左手に、もう1本を口でキャッチし咥え、ミドラの攻撃に備える。


『破邪燼滅』


スッ

ギィンッ!!


数メートルまで伸びた白く輝く聖剣を振り下ろすと、その動作に呼応してラゼッタがその場から消え、頭上から迫り来る聖剣の手前まで自ら迎え入れる様に跳躍し、口に咥えた槍を聖剣の左の側面、左手の槍を右の側面、右手の槍を正面から突いた。


両者の攻撃がぶつかり合い激しい衝撃波が巻き起こり、目を開く事すら困難な状況。


そして激しい鍔迫り合いの中、唐突にそれが鳴り響いた。


バキィンッ!!バキィン!


2回立て続けに金属が砕ける音が聞こえ、カイトは手で衝撃波を防ぎながら指の隙間から舞台を見ると、ラゼッタの口に咥えていた槍と左手の槍が砕けていた。


「にひっ!」

『破骨一点』


剣の勢いが勝り地面に押し返されるラゼッタだが、この押されている状況にも関わらず笑みを見せ、足を一歩前に突き出し右手に残った最後の槍を左手で持ち、右手は逆手持ちに変え闘気を纏わせ、押し返そうと技を放った。


グギィンッ!!


衝撃に耐えきれず舞台の地面がひび割れ、クレーターができるも両者一歩も引かない。


ピキッ!


がしかし闘気を纏わせているにも関わらず、限界を迎えたのはラゼッタの槍であった。


僅かな音を聞き逃さないミドラは、残りの魔力を出し切り一気に畳みかけた。


バキィン!!

ドォンッ!!


そしてラゼッタの槍が音を立てて砕け、ミドラが剣を頭上で止めると思ったが、そのまま勢いよく振り下ろすミドラ


「はぁ、、お前を相手に油断はしないぞ」


剣を振り下ろした瞬間、小さく呟くミドラの背後からラゼッタが槍を構えていた。


『漂水』

シュインッ


「んあっ!」

ジャキッ!


気配を消し完璧な不意打ちだったにも関わらず、槍をいなされ、至近距離で剣を首に当てられたラゼッタ。


『勝者!!グレアモル学園ミドラ選手ぅ!!』


「「「うわああああああ!!!!!」」」

「「「うぉおおおおおお!!!」」」

「「「わあああああああ!!!」」」


会場内に割れる様な拍手と歓声が巻き起こる。ある者は息を呑む様な戦いを見て疲弊し、ある者はその戦いの素晴らしさに涙をし、ある者はその戦いを忘れない様脳内に焼き付ける。


「はぁ、はぁ、、完璧に気配を消した筈なのに、、」


「あぁ、、まさか本当に背後から来るとは、我も驚いている」


「は?、、何?まさか偶然なの!?」


「いや?ラゼッタならと言うより、周到に獲物を狩る竜狩りなら、あの程度でやられる筈が無いと思っていたからな」


「、、なんだ、やっぱりただの偶然か」


答えに納得したのか、力が抜ける様にその場でグッタリ座るラゼッタ。


「偶然では無い、お前の事が好きでお前を誰よりも知っているから予測できた事だ」


「意味わかんない」


それから倒れるラゼッタを起こし、観客席に例をした後、控え室に戻るミドラ。


ガバッ!

「アッハハ!まさかウルミストの生徒を3人倒して優勝するなんて!流石ミドラ君だよ!」


控え室に戻るなりサバトがミドラに勢いよく飛び付き、他の生徒もミドラを健闘を讃えた。



〜ウルミスト学園の控え室〜


「ごめんごめん!負けちゃったわー」


「まぁまぁいい試合が出来たんだし、みんな持てる力は全部出したし、いいんじゃねーの?」


申し訳なさそうに控え室に戻るラゼッタに、ジュランが肩を叩きながら健闘を讃える。


「まぁ、七星のジュランやラゼッタでも勝てない相手、正直私達も勝てる気がしないしね」


「うわーん!スカーレットォ〜疲れたあたしをヨシヨシして〜」


「ふふっ、よしよし」


「私もしてあげる」


ラゼッタが泣き真似をしながらスカーレットの懐に入り、セニカにも頭を優しく撫でられている所を、隙を見てルフトも入ろうとするが蹴り飛ばされる。


それから数分後3年の部が開始され、見事ウルミスト学園が優勝を手にした。


3年の部が終わり、少しの休憩時間が与えられ、それが終わるとMVPの発表と表彰式が開始された。


1年の部MVPはエリウス、優勝校はウェモンド学園。


2年の部MVPはミドラ、優勝校はグレアモル学園。


3年の部MVPはエリオルド、優勝校はウルミスト学園。


となった。



こうして大陸大会の幕は閉じたのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ