第2章 大陸大会本戦Ⅰ
〜大陸大会本戦対戦表〜
『Aブロック』
SEED『ウルミスト学園』
『エリュムヘルト魔法学園』×『エマリア女学園』
『スパディアム学園』×『ルマリア王立学園』
『Bブロック』
SEED『グレアモル学園』
『焔相寺学園』×『トーエン学園』
『ネロゴート学園』×『マギア王立学園』
『さぁさぁ!!大盛り上がりを見せた1年の部に引き続き!2年の部へと参りたいと思いまぁす!!』
1年ではウルミスト学園とグレアモル学園はSEED権でそのまま準決勝へと繰り上がり。
毎年最下位で予選落ちしていた、観客の間では最弱校とバカにされていたウェモンド学園の学生の1人が、強豪校に入るエリュムヘルト魔法学園をたった1人でストレート勝ちし、多いに会場を盛り上げたのが1番大きな見所であった。
『それではAブロック第1回戦!!エリュムヘルト女学園vsエマリア女学園!!』
2年も1年と同様、ウルミスト学園とグレアモル学園がSEED権で準決勝まで繰り上がり
第1回戦、前年度はリアンナの策略によって負けてしまったサティアが怒りの復讐で、傷一つ負う事なくストレート勝ち。
第2回戦、スパディアム学園vsルマリア王立学園。
先鋒、次鋒、中堅までは互いに取って取られる状況が続いたが、スパディアム学園副将が相手の中堅、副将と立て続けに倒していき、大将まで王手をかけたが、ルマリア王立学園大将ヴァーガスが現れ、一瞬でレアルドを敗り、立て続けに大将マクベスも一瞬で敗る形となってルマリア王立学園の勝利となった。
「ルマリアって姉ちゃんのとこだよな確か、、あの大将ヴァーガスって奴、ちょっと姉ちゃんと使う技似てたぞ」
((ルミラが1つ噛んでるだろうな))
((だとしたら、結構苦戦を強いられるな、来年当たった時は注意しとかないと))
そしてBブロック第1回戦、焔相寺学園vsトーエン学園は、焔相寺学園の次鋒がトーエン学園大将まで迫るも、大将トキに勢いを止められるも、副将によって倒されるトキ。焔相寺学園の勝利となった。
第2回戦ネロゴート学園vsマギア王立学園。ネロゴート学園は先鋒にレクトを出し、レクトがストレート勝ちを狙うも大将で止められ、ストレート勝ちはいかなかったが、次鋒が大将を破り、ネロゴート学園の勝利となって、1日目の2年の部は幕を閉じた。
この日ミドラ達は2年部が終わった後、体が本番でなまらないようにウォーミングアップで訓練を始め、応援生徒の立場であるカイトは訓練に参加せず、1つの頼み事をしにソクラスの所へと足を運び、ルフトの武器生成を頼みに行き、その日は終わった。
〜大陸大会本戦2日目〜
1年はウェモンド学園の生徒の快進撃以外には目立った試合もなく終わった。
そして2年の部Aブロックの試合。
エリュムヘルト魔法学園vsルマリア王立学園。
エリュムヘルト魔法学園先鋒がルマリア王立学園の副将にまで手を伸ばしたが、撃ち破ることは叶わず、立て続けに中堅までやられるも、なんとか副将同士の試合でエリュムヘルト側が、何とか勝利を手にして、一歩リードした。
『続いてルマリア王立学園大将ヴァーガス選手の登場だぁ!!』
前日の巻き返しもあり、登場しただけで観客が盛り上がる。
同年代とは思えないくらい、大柄で全身が分厚い筋肉に覆われており、舞台へ上がると上半身の服を全て脱ぎすてたヴァーガス。
「こい!」
「いい体してんねぇ」
エリュムヘルト副将ジェシーがヴァーガスの露わになった筋肉を舐め回すように見た後、試合の合図が始まった。
『ガイアフォース』
全身に土色のオーラを纏い、拳を振り上げる。
『ガイアスマッシュ』
地面に拳を突き刺すと、舞台の一部が隆起し宙にうく、バランスを崩しそうになったジェシーは、重力魔法で浮遊して回避した後、右手を振り下ろす。
『ダークランス』
頭上から降りおりる漆黒の槍を、ヴァーガスは見向きもせず、前方にダッシュし、隆起した事件の一部を蹴りつけ、ジェシーに飛ばした。
『ダークシールド』
ガゴォン!!
『ガイアストライク』
いつの間にかジェシーの足元まで飛んできたヴァーガスは、オーバーヘッドの体勢で、ジェシーの前方に展開された魔法の盾を蹴り破り、そのままジェシーにクリーンヒットさせた。
ドォンッ!!
「やだやだ、女性をそんな風に蹴っちゃダメでしょ?」
ブゥンッ
ヴァーガスの背後にテレポートしたジェシーがヴァーガスの二の腕を触りながら注意するも、即座に裏拳で攻撃するも避けられる。
ダァン
ズゥン
地面に足が着いた瞬間、再び空中にいるジェシーに飛び込もうとするも、重力場を発生させ、即座に地面に戻されるヴァーガス。
ダァンッ!!
「うそっ!」
地面に戻されるも、今度は更に力を入れてもう一度ジャンプして目の前まで迫ったヴァーガスに驚くジェシー。
『グラビティインパクト』
ズゥパァンッ!!
重力の衝撃波がヴァーガスの体を襲い、地面に叩きつけられる。
ガラッ
『エアリアルフォース』
今度は全身が薄い緑色のオーラに包み込まれるヴァーガス。
シュルッ!!
風の魔力を足に溜め込み、一気に放出し目の前まで一気に迫りくる。
『グラビティインパクト』
ズゥンッ!
体に重力を感じた瞬間、左手から風を放出させ、重力場から離れて魔法を回避するヴァーガス。
『エアロスマッシュ』
空中で足に再び風を放出し、頭上へ回り込み拳を振り下ろす。
スッ
重力を操り、地面に叩きつけられる前に地面スレスレでふわりと勢いを殺す。
『エアロブラスト』
間髪入れずに突風を広範囲に放ち、風で地面に叩きつけられているジェシーに近づき、首根っこを押さえつけ、拳を振り上げヴァーガスの勝利となった。
『勝者!!ヴァーガス選手!!』
「勝てねぇからって、手こずらせやがって、、」
「それがチーム戦だからね」
試合は大将戦同士まで持っていかれ、会場は一気に盛り上がりを見せた。
『さぁさぁいよいよ、エリュムヘルト魔法学園も大将まで追い詰められましたぁ!!勝利を手にするのは果たしてどちらなのかぁ!?学園の命運は両校の大将によって委ねられています!!』
『エリュムヘルト魔法学園大将サティア選手の登場です!!』
「直ぐに終わらせるわ」
「相手にとって不足はねぇぜ」
『試合初めぇ!!』
『ダークマター』
『ダークフォース』
サティアの前方に黒い球体が出現し、ヴァーガスは黒いオーラに全身を包む。
『Aソード』
黒い球体が4つに分裂し、剣の形へと変化し、ヴァーガスに放たれる。
ダァンッ!
ヴァーガスは向かってくる4本の剣の真ん中を真っ直ぐ走りだした。
ズゥンッ!!
そして4本の剣がヴァーガスに近づいた瞬間、ヴァーガスが自身の周りに展開した重力場によって、剣が地面に叩きつけられた。
『グラビィティストライク』
『Δマント』
蹴り技を放とうと一歩踏み出した瞬間、ヴァーガスの真下から黒い棒状が何本も突き上げていき、瞬く間にヴァーガスを籠のような形状で閉じ込めた。
『ガイアフォース』×『ガイアスマッシュ』
サティアが次の攻撃に出る前に、地面を思い切り殴りつけ、サティアの足元を崩す。
サティアは宙に生成したダークマターの足場に飛び込み躱す。
そして即座の籠の形を一気に圧縮した。
ガァン!!
しかし籠の中にはヴァーガスはおらず、少しすると足場の影からヴァーガスが薄緑のオーラを纏いながら、サティアの眼前に迫った。
『エアリアルストライク』
『Γシールド』
ガァン!!
空中で放った回し蹴りは、サティアの目の前に生成された黒いシールドによってガードされる。
『Εスパイク』
シールドから無数の針が飛び出し、即座に足を引き戻すが、擦り傷を負わされる。
「押し切る!」
『ボレアスインパクト』
シュルルルルッ
ズパァンッ!!
膨大な風の魔力を両手に圧縮し、目の前の盾に猫騙しの様に手を叩くと、前方に衝撃波が生じた。
そして衝撃波放つと同時に、風の力を足に込め空中で高速かつ器用に背後へと回り込み、再び回し蹴りを放つ。
『Λスパイラ』
目の前を風の衝撃波から守っていた盾、サティアが魔力を込めると、一瞬で肥大化し、サティアの身体を覆りかぶさり前方と後方からの攻撃を防いだ。
『ガイアスマッシュ』
ガァァァァン
渾身の力を込めて目の前の球体を攻撃するも、びくともしない。
「そのまま殻に閉じこもるつもりか?」
「、、、、」
「何を企んでいるかは知らんが、させねーぞ」
ダァンッ
黒い球体と距離を取り、クラウチングの姿勢を取った。
「うげっ、、あれって!」
見た事のある構えを見て、カイトの奥底にある嫌な思い出が蘇る。
小さい頃、ルミラに無理矢理タイマン勝負を挑まれ、幾度となくその技に地面を舐めさせられた、ルミラ曰く必殺暴力シリーズ。
その内の1つの技に似た構えを取った事により、カイトの中で、この生徒はルミラから直々に指導を受けていると確信。
クラウチングスタートを切り出し、助走を十分につけたのち、大きく球体の真上の上空にジャンプし、空中で空を蹴り、直角に勢いよく片足を突き出しながらダイブした。
『メテオインパクト』
グワン
ヴァーガスの飛び蹴りが、球体に触れる直前、球体から穴が開き、球体の中に入ったヴァーガス。
ヴァーガスが入ったと同時に、スライムの様に柔らかくなった球体からサティアが抜け出し、再び球体を固定させた。
「これで終わりよ」
ギュイン!!
球体が瞬間に縮み、ヴァーガスの身体の形となり、そのまま倒れた。
『勝負あり!!』
ズルンッ!
審判をジャッジを聞いた瞬間に、ダークマターを消すと、ヴァーガスが白目を剥いた状態で倒れていた。
『準決勝に見事を駒を進めたのはエリュムヘルト魔法学園!!』
それから数分の舞台修理が終わった後、Bブロックの対戦に移った。
『お待たせしました!!これよりBブロック!焔相寺学園vsネロゴート学園の試合です!!』
ネロゴート学園vs焔相寺学園。今年の焔相寺学園の大将は前年とはまるで選手が変わったと思うほどに、一段と強くなっていた。大将エンは焔相寺拳法の発祥地、アゴン大陸にある焔相寺の元で死者が出た程厳しい修行を耐え抜いたと言われている、ミドラ曰く、前年度のミドラを遥かに凌ぐ程の強さになっていて、油断できないと言わせた程だ。
その理由としては前年度の敗北にあり、自身の鍛錬不足を嘆いたエンは、単身アゴン大陸へと渡り、焔相寺で厳しい修行に挑んだ。
『ネロゴート学園!僅か次鋒で焔相寺学園大将まで迫った!!』
『さぁ!!焔相寺学園の命運はこの男1人に託された!!大将エン選手の登場です!!』
オレンジ色と赤の中間の髪色の坊主頭をしたエンが静かに舞台へと上がる。
『試合開始!!』
ブォンッ!
ドォン!!
『えっ?』
「反撃の時間だ」
試合開始と共にその場から消え、次の瞬間にはのされていたネロゴート学園の次鋒。
そしてその後も、次々とネロゴート学園の生徒が瞬殺されていき、副将レクトまでも3分と持たないまま倒されてしまった。
『誰が予想していたでしょうかぁ!?前年度の優勝校を殆ど一人で薙ぎ倒し、その拳を大将まで届かせましたエン選手!!まさに武神が如し活躍です!!』
『この活躍に待ったをかけられるのかぁ!?ネロゴート学園大将!!ネフェト選手の登場です!!』
ネフェトが舞台へと上がった瞬間、会場はこれまでにない程の盛り上がりを見せる。
「「「「オォオオオオオ!!!」」」」
「登場しただけで、この盛り上がりかよ、、」
内心嫉妬を感じながら、僅かばかりエンを応援するカイト。
『始めぇ!!』
試合開始の合図がなり、ネフェトが消えた。
『闇落とし』
『焔斧脚』
頭上へと一瞬で移動して、斬り下ろしてきたネフェトの黒剣を側面から蹴り、攻撃の軌道を変えさせた。
『ブラックインパクト』
ガシッ
グワンッ
剣の軌道を変えられ、そのまま足で剣を固定されてネフェトは、左手をエンの目の前にかざし、黒い衝撃波を放つも、手首を掴まれ再び軌道をずらされる。
『フレイムインパクト』
そして今度はネフェトの眼前にエンの手のひらがかざされ、炎の衝撃波が放たれた。
ダァン!
エンの手のひらから放たれた衝撃波ジャンプで躱し、距離を取るネフェト。
「返してくれるかな、その剣」
「取りにくればいいだろ?」
グッ
ネフェトがエンの足で地面に突き刺さっている黒剣を?引き寄せようと試みるが、ビクともしない。
「ふぅ、、だったらそこを全体に動くんじゃねぇぞ!」
ネフェトの雰囲気と口調が変わり、走ってエンの目の前まで近づくネフェト。
『焔円脚』
ブォン!!
ガシッ!
「オラァ!!」
エンの放つ回し蹴りを脇腹でキャッチし、そのまま背後へ投げつける。
ネフェトが剣の方を見ると、地面に刺さっていた剣が見当たらず、剣の気配探知を行うとエンのいる方向で反応した。
「お前、そうやって遊んでいると後悔する事になんぞ?」
「あぁ、そうだな」
エンは持っている剣をネフェトに放り投げる。
「なんの真似だ?」
「お前の言う通りだ、遊びはもういい、身体は解れたか?」
明らかな挑発行為に、額に筋を浮かべ剣を構えるネフェト。
『無常閃』
エンの目では捉えられない程素早く横に払った剣から、斬撃が飛んでくる。
『武焔拳』
ブォン!!
ドォン!
炎の拳を飛ばし相殺した後、素早い速度でネフェトの目の前まで移動したエン。
『武焔八卦』
地面に半径6メートル大の赤い魔法陣が展開される。
『双火撥』
『流天』
ガァン!!
炎を込めた掌底が当たる直前、武器を逆手に持ち、エンの掌底を弾きながら高速回転し、エンに迫るネフェト。
『舞焔脚』
回転しながら迫り来るネフェトに、エンはバク転で後ろに回避した後、そのまま逆立ちの状態を保ち、両足に炎を纏いネフェトの逆向きに回転した。
ガキィン!!
闘気と炎を纏ったエンの足がネフェトの剣を止める。
『流天』
剣を止められたネフェトは即座に逆方向に回転し始めるも、腕を曲げ器用に姿勢を低くして躱す。
「もらった!」
『翔焔回脚』
腕と脚を曲げて低い姿勢から、腕を使って跳ね上がり、ドリルの様に回転しながらネフェトを蹴り上げた。
器用に両腕の隙間からネフェトの顎にエンの蹴りが入り、吹き飛ぶネフェト。
ドサンッ!
キィン!
上空が少し暗闇に包まれ、エンが真上を見るとネフェトの精霊ヤタガラスが目を光らせていた。
『剛夜叉』
エンが上空を見上げた瞬間、左右に現れた2体の影とともに霞の構えを取ったネフェトが、3本の黒い斬撃を放った。
『灰炎』
目の前の斬撃にエンは口角を上げ、上半身の服を焼き消す程の炎を体に纏い、斬撃に向かって走り出した。
「ふんっ!!」
ドォン!!
一突きでネフェトの斬撃を叩き潰すエン。
「なんだと?」
「無駄口を叩いている暇はないぞ」
背後から聞こえたその声に、ネフェトが消える。
『死国門』
見えない斬撃を瞬時にエンから10数メートル離れた位置から放つ。
ズィンッ!!
「無駄口叩きながら勝ってやるよ!オラァ!!」
シュッ! スッ!
目にも留まらぬ速さで振り下ろされる剣から放たれる斬撃を、全て寸前で躱しながらネフェトに迫っていくエン。
『無影脚』
一定の距離まで詰めるとエンは屈んだ姿勢をとり跳躍し、ネフェトの胸の位置の高度を維持しながら、高速の蹴りを放つ。
キィンキィンキィン!ガッ!
「見切ったぜ!オラァ!」
ドンッ!!
蹴りを3回いなした後見切ったネフェトは、エンの足を掴み、顔目掛けて渾身の蹴りを放つ。
両腕をクロスさせガードするエンだが、空中にいるため蹴りの勢いを殺せず、大きく吹き飛ばされる。
(ほんの数回の蹴りで技を見切っただと?)
「あぁ?今の蹴りを見切られて驚いてんのか?」
シュンッ!
「その減らず口、っ!」
起き上がるエンに挑発しながらネフェトが近づく。その行動に苛立ちを感じたエンは瞬時にネフェトの背後に移動し、拳を放とうとした瞬間、後ろを見向きもせずにネフェトが拳を躱す。
「あんまり強くなったからって調子に乗んなよ?」
『夜咫烏・八面響』
「んぐっ!」
ネフェトは片方の手に持った鞘を力強く黒剣に叩くと、脳が揺れる程の衝撃音がエンに襲いかかり、頭を押さえ込み片膝をつく。
「普通なら気絶する程の衝撃音を叩き込んだつもりだったんだがな、耐えるなんてやるじゃねぇか、、だが終わりだ、出直してこい」
『夜咫烏・埜恫門』
エンの目の前に7体の黒い分身のネフェトが現れ、同時に斬りかかってくる所でエンの記憶がブラックアウトした。
『勝者!!ネフェト選手!!見事準決勝まで駒を進めたのは、ネロゴート学園!!』
会場が震える程の大きな喝采が鳴り響き、ネフェトが観客に手を振った。
こうして大会2日目は終了し、いよいよSEED権の学園と戦う事になる本戦3日目である準決勝。




