第15話闇に囚われし者
第15話:闇に囚われし者
夜の帳が森を包み込み、木々の隙間から月光がほのかに差し込んでいた。しかし、その光すらも森の奥へは届かない。まるで何かに吸い込まれるように、闇は深まっていた。
「……ここが、闇の教団の本拠地か」
クロウが低く呟く。その言葉に応えるように、空気がざわめいた。
エリスが慎重に魔力を探る。
「この先に、何か強力な気配があるわ。……けど、これは……」
彼女の顔が険しくなる。
「普通の魔力じゃない……」
その言葉に、主人公は剣を握る手に力を込めた。
セレスが怯えたように袖を掴む。
「……いやな感じ。ここ、誰かの……悲鳴が聞こえる気がする」
「悲鳴?」
主人公が聞き返した瞬間、空間が揺らめいた。
「――ようこそ、訪問者たちよ」
低く響く声とともに、足元に黒い霧が広がる。霧の中心に、人影が浮かび上がった。
「っ……!」
クロウがすぐさま構えるが、その人影を見て動きを止めた。
そこにいたのは――ボロボロの衣を纏い、虚ろな瞳をした少女だった。
「助けて……」
か細い声。
その一言が、胸を締め付けた。
少女の足首には魔法陣が刻まれ、彼女の周囲を何本もの鎖が縛っている。
「これは……封印?」
エリスが驚いた声を上げた。
「違う。これは"拘束"だ」
クロウの目が鋭く光る。
「彼女は……囚われているんだ」
その瞬間、森全体が震えた。
「違うよ」
少女の唇が、ゆっくりと歪む。
「これは……"檻"だよ」
次の瞬間、地面が割れ、無数の黒い手が溢れ出した――!




