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翌日の盆ダンスのレッスンの際、先生から重大発表があった。
「リリちゃん、あなたの恋愛の一連の踊りを全部ソロで大会で披露することになったわ!」
嫌な予感とは的中するもんだ。
そもそも両思いの恋人踊りを王族代表で団体の中で踊るだけだったはずなのに、どうしてそうなった?!
「良かったわね!あなたの踊りが王族の心まで動かしたのよ!」
いや動かしたのは絶対、先生達だろう?
「それで踊りの振り付けを、あなた用に少し変えるわ」
はいっ?!何で変える必要が?
「あなたは火山の女王からも愛する人を守ったんでしょう?そこも入れないと」
そこ入れる必要ありますか?!
「ああ〜これから忙しくなるわねぇ。午後にレッスンを入れるのは難しいから午前を一杯一杯、使いましょう」
ちょっと待ってぇ〜!
ザック殿下は横で震えている。笑いを堪えているやつだ。
他人事だと思ってるな?
「殿下、君も振り付けが変わるから新しく練習するよ」
ザック殿下が「えっ?」という顔になる。
ほらやっぱり。
「そして君は純情路線一本でいく事になったよ。その方がウケが良いだろうと王族方からのご推薦だ」
更にザック殿下が目を見開く。
「まあリリちゃんが君を守ろうとするんだから、ジゴロだと共感を得にくいだろうからな。いや最初はジゴロだがリリちゃんのお陰で改心する流れにするか?」
「あなた!それ良いわ」
「‥‥‥」
私はどうも先生方の盆ダンス魂に火を付けてしまったようだ。
それから踊りの内容がかなり一新される。
最初の恋する部分から男性が登場だ。
しかもジゴロで粋がっている踊りなのだが…ちょっとヤメテ欲しい。
笑えるからではないけど、いっいや笑えるけど、でもだって最初、私はジゴロに惚れる事になるんだぞ!
私の、あれやこれやの告白の踊りは変わらずだ。
しかし両思いになってからの恋人踊りも大幅に変わる。
浮気を疑う場面が、急に強敵出現だ!
ザック殿下まで頭を真っ白にして挑まねばならなくなった。
「Aku menyesal menari」
「どうしてだい?何で後悔しているの?」
つい火山の国の言葉で愚痴ってしまった。
先生ごめんね。
でも火山の言葉で言うと何だかスッキリする。
どんなに乱暴な言葉使いでも誰も分からんだろう?って思えるから。
翌週は王家のお墓の向かいのご霊山に遠乗りに行った。
夜に着いたので墓の全貌は見えなかったが誰も居なかったから、ザック殿下とありったけの罵詈雑言を頂上から叫んでしまった。
スネイプニル達と一緒に自分達もストレス発散だ。
踊りの練習中、王太子殿下がニヤつきながら練習の様子を見にやって来たから、ギロンッと睨んでやったが「君があまりにも立派な踊りを披露するからさ」なんて、しゃあしゃあと言いやがった。
「Aku tidak akan memaafkanmu!」
「ハハハッ火山の国の言葉も順調だなぁ」
悔し過ぎる…怒りパワーのせいか、短剣の光の刃が一気に茎から枝に成長した。
お〜もう直ぐでペーパーナイフレベルじゃない?!
「あっ!リリちゃん、何だそれっ?その光もだが、柄の紋様だっ」
「ふん。見せてやんない」
「はっ!何でそんなイジワルするんだよ。アイザック!」
「見せてやんない!」
ザック殿下もそっぽを向く。
「アイザックまでっ!お兄ちゃん泣いちゃうぞ!お前の姉ちゃんにも言いつけるぞ」
幼稚な王太子を二人でガン無視してやった。
絶対、先生のせいだけじゃない。
王太子殿下も加担している!
なんで私達がこんなに苦労して踊らなきゃいけないんだ〜!
「Aku menyesal menari」ダンスを踊る事を後悔している
「Aku tidak akan memaafkanmu!」私はあなたを許さない




