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私は次男にタネの芽吹きを教えてみた。
「‥‥‥」
‥‥コイツ一瞬で芽吹かせた…もしや治癒も?
近くに控えていた護衛騎士を呼んで、今朝、彼が鍛錬の時にできたらしい腕の打ち身に試してみた。すると護衛騎士の打ち身は、打ち身どころか右腕の傷は全て消えた。
なんてこったい!息子の将来は聖騎士か…?と思ってライ兄にしっかり剣技を身に付けさせるようにお願いしておいた。
夏になって、やっと里帰りの休暇が取れた。
マリィ姉ちゃんは時々、王都に来れるようになったけど、私は一向に帰れなくてストレスを溜めまくっていた。
だから待望の領地に大喜びしていたら伯父の別荘には先客が居た。
何でいるのか聞かなくてもいいよね?もう王様を引退している人だから。だけど相変わらずフットワークが軽いんだね。
「ようリリちゃん。久すぶりだなぁ」
「前陛下、お久しぶりです。めっちゃ日焼けしてません?」
「あ〜最近までジャングルに行って来たんだよ。息子に聞いて、ずっと行きたいと思ってたからね。でももうこれで三回目!」
ピースして威張んな!
「でもさ砂漠はさすがに無理そうでさ。サオリもマスオも絶賛してたんだけどね。でもバナナの食べ比べはして来たよ」
確かにバナナは種類が多い。
「やっぱり小ぶりで甘いのがイイね!」
前陛下の好みはどうでもイイ。
私の息子達は姉の子供達、マックス殿下の子供達とあっという間にどこかに消えて行った。
「子供達だけで大丈夫か?」
ザック殿下が一瞬心配したが、誰の子供達かと気付いたのか、直ぐに黙った。
席に着くと、すっかり姉の子供達の爺やになった伯父がお茶を淹れてくれる。
その席には引退したトンガ教授までいた。
「父が引退するならココだって、遺書と家を残してくれていてね」
…別に良いけど。
教授は、今はここの子供達の家庭教師をしてくれているそうだ。
「うちの息子達はフィジー教授にお世話になっております」と言ったら「あの子の実験にされているのね…」と溜息を吐かれた。
今の言葉はザック殿下と聞かなかった事にしようと、目で語り合った。
お茶と一緒に出てきたタルトがマンゴータルトだった。
「前陛下からのお土産だよ。君の母君のお手製だから美味いぞ」
私達はタルトにフォークを入れながら尋ねる。
「サオリと来たんですか?」
「ん?サオリ?戻ってないよ。全く見ないから君の側に居るのかと思ってたけど違うのか?」
サオリは相変わらずだ。
「最近はポリンキーが相棒だよ」
北の人達は馬のネーミングセンスがどうかしている。神獣なのに…
「ハハハッそうかい?でもルベライトは合ってただろう?」
東の神様もおかしいけどさ。
「父も兄も長男の名前を考えてくれていたので、先を越されて残念がってましたよ」
「次男の名は付けれたんだから良かったじゃないか!東の神なら長男はルビィかブラッディになっただったろうな〜」
そう言って、ちょいワル風に変貌した前陛下は笑った。
プルメリア柄の半袖シャツの胸ポケットに入っているのはサングラスか?
夜は別荘の庭園でバーベキューをした。
父とラント様が肉や魚を焼いていて、横で野菜を切りながら「おめ達、ちゃんと野菜さ食べろ!」ってマックス殿下が言っている。
「もう殿下じゃない」って言われているけど今更、マックスと呼び捨てに出来ない。だったらマキシミリオン様だ。
今、青薔薇の世話と爺様の畑を守ってくれているのは彼だ。
本当に感謝しかない!別荘の護衛のはずだったのに、今ではスッカリ農夫だ…恐らく剣と魔法の腕はラント様以上かもしれない人なのに。
そうだ彼に一度次男を見てもらいたい。次男はマックス殿下からもらった短剣の柄をもう剣にできる!
そう思っていたら甘かった。
マックス殿下のご次男はアルキスの二つ上だが、すでに光の剣を20分は振り回しているらしい。さすが最初から属性が聖属性の人だ。
ラント様も、なぜか父も悔しがって光の剣の練習を頑張っているらしい。しかし次に光の剣を長く出せるのは、姉ちゃんの長女のイザベルちゃんだと言うから驚きだ!
息子のベルキスト君は文系らしい。
本好きでインドアだと言う。末っ子のアナベルちゃんは、まだ3歳だがおっとりさんらしい。
もしやそれって?!




