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子爵令嬢から王子妃になりました!でも王族を抜ける予定です!多分?  作者: 朱井笑美


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 屋敷からスネイプニル達と港に向かう。ちゃんと街乗りの速度だから風景を見る余裕もある。


「サオリ、向こうに見える大きな湖みたいなのが海だよ。もう少しで船も見えるよ。船も大きなお屋敷みたいなんだよ!」

 サオリが聞いているかは分からないが説明しながら走っていると、あっという間に港に着いた。スネイプニル達は海よりも船を見上げている。


「どうサオリ?これが西の国まで連れて行ってくれるの。2週間くらいこの船の中よ。中を見てみる?セノビックは?」

 セノビックはやはり船を知っているのか躊躇せず階段を上がって行く。それを見ていたサオリもセノビックが船上まで上り切ると後に続く。リリベルもザック殿下と一緒に階段を上がると2頭はちゃんと上で待っていた。


「サオリ、セノビック、入口はこっちよ。中は狭くなるから注意してね。またこの先に階段があって今度は降りるから」

 昨日、説明された家畜用だったがスネイプニル用に改装された広い空間に2頭を案内する。

「船だから広さはこれが限界なの。飛び跳ねたら頭はぶつけるから気を付けて。でも窓があってここから外は見れるわよ。あとこっちの出口からは船の上、甲板に出ることができるんだけど、出る時は許可がいるの。外でお仕事する人もいるし、お天気が悪い時もあるでしょ?」

 と次は甲板に出てみる。


 朝の甲板は涼しい風が吹いていて気持ちが良い。水面も穏やかで朝日を浴びてキラキラ輝いている。馬達は甲板を見渡したり、マストを見上げたりしながら何か考えている様子だ。

 特にサオリは首を船から出して海を覗き込んでいる。

「サオリ、何か気になるの?何か見える?」

 2頭は甲板を探索し終え、再び戻った船内にも納得したのか下船しようとしたので一緒に降りる。


「おはよう〜リリベル妃ちゃん」

 遠くからキャシーが声を掛けて来た。

「おはようございます、キャシー」

「わあ真っ白な馬だ!どこまで近寄って大丈夫?」

「そこでストップです!」

 とりあえず5メートル以上は距離を保ってもらう。


「馬達の反応はどうだ?船に乗りそうか?」

「どうでしょうか。拒否感は無さそうなんですが、即断できるかな?サオリ船はどう?」

 って聞いてもサオリの反応からどう気持ちを汲み取ればいいのか分からない。


「リリ、絵で選んでもらうのはどうだ?船の絵と道の絵を見せてどっちを取るか、それで選んでもらおう。スネイプニルはこちらの言葉は理解しているだろ?」

 なるほど。ザック殿下頭良い!

 私達はバニヤンにその事を伝えて、皆とは別れ、少し海沿いをお散歩した後、一旦屋敷に戻った。


 昼食を頂いて午睡の後に絵を持ってザック殿下とスネイプニル達の元に行く。

「サオリ、セノビック、どうするか考えてみた?私達はどっちでもいいから、あなた達も気持ちを正直に伝えてね。さあ船か陸路かどちらにする?」


 リリベルは昼寝休憩の間に、絵の上手いメイドに描いてもらった船と道の絵を2頭に見せる。すると2頭は迷いなく、揃って同じ絵を選んだ。

 そうして私達は船で西の国まで帰ることが決定したのだった。


「おぉ良かったな〜!馬達、賢いな。船なら自分たちが走らなくていいからな。楽できるぞ!」

「ちょっと!バニヤン、スネイプニル達の体力は凄いのよ!楽することなんて一切考えた事など無いはずよ。むしろ体力を持て余すとストレスが溜まるの」

「そうだな。だからこれからどうやって船内で過ごすか考えないとだな〜」

 ザック殿下も「それが問題」と腕を組んで頭を捻る。


「そうか…王都からここまで5日で来る馬だったわな…」

 バニヤンが呟くと、キャシーが声を上げる。

「えっ?!何!5日で王都から来たの?そうか〜本当なら私よりも早く屋敷に来てるはず無いもんね?」

「姉上、しかも竜巻と共にやって来て、もう少しで門兵に竜巻警報を鳴らされるところだったんですよ」

「わっ!凄い」


「そうそう、それにねベンジャミンが直ぐに懐いたの!」

 次女ちゃん?それは関係なくない?!

「へ〜ラクダにまで認められたんだ!やっぱり妖精なんじゃない?」

「違いまーす」

 とりあえず否定はしとく。

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