↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の人形使い〜女神に貰った神器で無双する。  作者: ボアの本棚


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
55/96

55話 ヴァルグレイア



『残された時間は、あと一日もありません』


その一文を見た瞬間。


「……え?」


頭が真っ白になった。


あと……一日?


心臓が激しく鼓動する。


手のひらには汗が滲み、背中を冷たいものが流れていく。


『世界の脅威。終焉獣ヴァルグレイア』


それが、明日には復活する。


「時間がない……!」


僕は絵本を握りしめた。


この時僕は、何故かそれが真実だと思い込んでしまっていた。


そして。


せんしんシャールさんが言った。


『世界を守ってみせろ』


あの言葉が頭から離れない。


「早く……何とかしないと!」


僕は急いでスマホを取り出した。


『天空神殿』


『ヴァルグレイア』


検索をかける。


すると。


画面に情報が表示された。


『ヴァルグレイア』


『創造神アルによって天空神殿へ封印された魔獣』


『天空神殿は黒い四角形の箱のような形をしており、現在はシセカビナ大森林上空を漂っている』


「やっぱり……」


次に。


『倒す方法』


と入力する。


表示された内容を読み進める。


『消滅させる場合』


『一、ヴァルグレイアの魔力核の化身である、アレス公国近海の二体の海竜を討伐する』


『二、天空神殿を聖なる力で浄化し、破壊する』


続けて別の項目を見る。


『聖獣化させる場合』


『一、魔力核の化身である二体の海竜を聖なる力で浄化する』


『二、天空神殿を浄化した後、浄化された海竜を内部へ戻す』


『三、孵化を待つ』


「……これなら」


僕は顔を上げた。


「せいちゃんと、まーくんがいる」


「まだ間に合う!」


急いで靴箱へ向かう。


そこには、いつものように二体の人形が置かれていた。


「まーくん!」


「せいちゃん!」


僕は二人を抱えて車へ乗り込む。


◇◇◇


「海底神殿……!」


アレス公国近海。


海が二つに割れ、その中心で二体の黒い海竜が何度も空へ跳ね上がっていた。


雷を纏う竜。


風を纏う竜。


あれが……ヴァルグレイアの魔力核。


「まーくん、お願い」


僕が水槽を見せると、まーくんは大きく頷いた。


杖を掲げる。


黄色い光が海竜たちを包み込んだ。


巨大だった身体が、少しずつ小さくなっていく。


やがて。


二体の海竜は、水槽の中へと収まった。


「ありがとう、まーくん」


僕は急いで蓋を閉める。


次は……天空神殿。


◇◇◇


二時間後。


シセカビナ大森林上空。


スマホの魔力探知アプリを起動する。


反応あり。


北東。


僕は車を走らせた。


しばらくすると、空中に浮かぶ小さな黒い箱が見えた。


「あれだ!」


近づくにつれて、その姿がはっきりする。


小さな箱。


表面には亀裂。


隙間から黒い煙が漏れ出していた。


「せいちゃん、お願い」


「あれと、海竜を浄化して」


海竜のいる水槽を掲げる。


せいちゃんは首元の首飾りを握った。


そして。


いつもより長く、強い祈りを捧げる。


すると。


白い光の球が現れた。


光は高速で回転しながら、黒い煙を吸い込んでいく。


時間が流れる。


空が赤く染まる。


それでも、せいちゃんは祈り続けた。


そして。


最後の黒い煙が消えた。


黒い箱は。


白く、美しい石のような姿へ変わった。


光の球が消える。


その中心には、小さな黒い結晶が残っていた。


「これは……?」


僕は結晶をバッグへしまう。


そして。


浄化された海竜を箱の前へ近づける。


二体の海竜は淡い光に包まれ、ゆっくりと箱の中へ吸い込まれていった。


すると。


白い箱が優しく輝き始める。


「……成功した?」


僕は箱を大切にバッグへしまった。


◇◇◇


「まーくん、もう一回お願い」


「家まで転移魔法で送って」


まーくんは杖を振る。


目の前に黒い魔法陣が広がった。


「ありがとう」


僕は車を走らせ、魔法陣の中へ入る。


次の瞬間。


見慣れた家の上空へ戻っていた。


僕は急いで車を降りると、明かりが付いている研究所のドアを開けた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。