第十二章 選択の重み
その朝、最初の間違いは、評価が簡単なものだと思い込んだことだった。
二つ目の間違いは、何を評価されるのかさえ知らないうちに、結果に異議を申し立てられるかとリアンが尋ねたことだった。
そして三つ目、もしかすると最も重大な間違いは、その質問を軍曹に聞かれてしまったことだった。
「もう一度言ってみろ」
それまで両手を背中に回し、まったく無実だと言わんばかりの顔をしていたリアンは、首を傾けた。
「質問を、ですか?」
「違う。その前に言ったことだ」
「何を評価されるのかを知る前に、結果に異議を申し立てられるかどうか知りたい、と言いました」
軍曹は数秒間、彼を見つめた。
「できる」
リアンは笑顔になった。
「それは素晴らしい」
「異議を申し立てることはできる。その後、もう一度評価を受けることになる」
笑顔が少し曇った。
「二度目の評価にも納得できなかったら?」
「三度目の評価を受ける」
「それは理にかなっていますね」
「別の教官が担当する」
「もっといいですね」
「それでも不服なら、規律担当部署に回す。お前の問題が理解力にあるのか、それとも服従する気がないことにあるのか、調べてもらうためにな」
リアンは考え込んだ。
「それなら、最初の評価でいいです」
ボルレンは咳払いをしたが、笑いを隠しきれなかった。ミロは床に目を落とした。エリアスは微動だにしなかったが、口元が笑いをこらえきれずに緩みかけていた。
軍曹は笑わなかった。
「名前は?」
「リアンです」
「誰かに呼ばれたとき、いつも答える名前を聞いているんじゃない。フルネームを聞いている」
「リアンです」
軍曹は一瞬、目を閉じた。
「評価が終わったら、私のところへ来い」
「二度目の評価ですか?」
「沈黙についての最初の授業だ」
「了解しました、軍曹」
「信じられんな」
男は向きを変え、隊列の前を歩き始めた。
評価が行われるのは、新兵たちがこの三週間を過ごした中庭とは別の場所だった。そこはより広く、淡い色の石造りの低い建物に囲まれていた。奥にはアーチ状の通路があり、その先に三階建ての建物が見える。高い窓には朝日が反射していた。左手には細長い塔が立ち、少なくとも二十分は遅れていそうな時計が取り付けられていた。
エリアスはその場所を観察した。
これまでの数週間、彼が知っていたのは訓練場と宿舎、そしてその二つをつなぐ廊下だけだった。城壁のすぐ向こうにある街は、まるで別の人生に属する場所のように思えた。夜明け前、近くの通りを荷車が通る音が聞こえることもあった。外のどこかの店から、焼きたてのパンの匂いが漂ってくることもあった。それは、彼らが行進し、武器を磨き、笑う能力など生まれつき持ち合わせていないような男たちに従うことを学んでいる間も、世界はいつもどおり動き続けているのだと思い出させる、小さな手がかりだった。
だが、その朝は何かが違っていた。
新兵たちだけではなかったのだ。
中庭の両側には、ほかの若者たちもいた。彼らの中には、新兵たちと似た制服を着ている者もいたが、色や仕立ては異なっていた。厚手の布の服や革のエプロン、襟元に小さな紋章を刺繍した短いチュニックを身につけている者もいた。工具箱を抱えた少年がひとり。背中に長いケースをくくりつけた少女がひとり。金属部品を並べた机の前で、二人の学生が言い争っていた。
「軍事評価だと思ってたんだけどな」とボルレンがつぶやいた。
「そうかもしれない」とミロが答えた。「ただ、それだけじゃないように見える」
リアンは彼の視線を追った。
「あそこに鍋を運んでる奴がいるぞ」
「料理人かもしれないね」
「違う。よく見ろ。あれは、鍋で誰かを殺すつもりの人間の顔だ」
エリアスは目を向けた。
確かに、その少年は苛立っているように見えた。一方、鍋は盾として使えるほど大きかった。
「何かの試験に落ちたのかもしれない」とエリアスが言った。
「それとも、鍋の方があいつに不合格を出したのかもな」とリアンが提案した。
ボルレンが小さく笑った。
軍曹が棒の先を地面に打ちつけた。
「注目!」
中庭が静まり返った。
「お前たちは三週間、命令の実行、武器の扱い、隊列の維持を学んできた。だからといって、何か役に立つことができるようになったわけではない。今のところ、自分の装備で仲間同士を殺し合わずに済んでいる。それだけだ」
新兵のひとりが咳き込んだ。
「今日はさまざまな分野で評価を行う。審査員が何を聞きたがっているか、勝手に推測するな。自分の能力について嘘をつくな。そして何より、持ってもいない技能を披露しようとするな」
彼はリアンをまっすぐ見た。
「特にお前のことだ」
「まだ何もしていません、軍曹」
「先回りしているだけだ」
軍曹は最初の名前を呼んだ。
評価は体力試験から始まった。走力、登攀、バランス、持久力、そして荷物を背負っての移動。これまでの訓練と大きく違うものではなかったが、コースにはより多くの変化があった。低い壁、木製の足場、吊り下げられたロープ、そして橋らしきものが架けられた細い溝。どうやら橋が嫌いな人間が設計したとしか思えない代物だった。
ボルレンは走るのが得意で、登攀もまずまずだった。だが橋を渡る段になって、自分の体重とその構造があまり友好的な関係にないことを思い知らされた。
足元で木がきしんだ。
「下を見るな!」と教官が叫んだ。
ボルレンは下を見た。
橋が揺れた。
「確認していただけです!」
「歩き続けろ!」
「そうしようとしてます!」
順番を待っていたリアンは、興味深そうにその様子を眺めていた。
「あいつが落ちたら、身体を使って橋を補強できるな」
「助けてあげたらどうだ?」とエリアスが言った。
「助けてるよ。解決策を考えてるんだ」
ボルレンは顔を真っ赤にし、個人的な侮辱を受けたような表情で橋を渡りきった。向こう岸に着くと、彼は木に口づけた。
「やめろ」と教官が注意した。
「敬意の問題です」
「衛生の問題だ」
ミロの成績は目立つものではなかった。大きな力を見せつけることはなかったが、ほとんど失敗もしなかった。一方、エリアスはコースを素早く正確に進み、試験官のひとりを驚かせた。最も力が強いわけでも、最も速いわけでもなかったが、身体の重心をうまく配分し、動く前に足場を確かめることを覚えていたのだ。
次の試験では、簡単な機構を分解し、組み立て直すことになった。
ここでエリアスは、ようやく自分の居場所に戻ってきたような気がした。
長い机の上には、部品が散らばっていた。錠前、小さな歯車、ばね、継ぎ手、そして分解された発射機構。試験官たちは、その仕組みを説明しなかった。不完全な指示書を渡し、ただ様子を観察していた。
エリアスは部品のひとつを手に取った。
全体の構造を理解する前に、その基本原理がわかった。テオの工房では、こうした機構のすべてを作ることを教わったわけではない。だが、何が噛み合い、何が動き、何を無理に動かしてはいけないのかを観察する習慣は身についていた。
「これを扱ったことがあるの?」と女性の試験官が尋ねた。
「正確には、ありません」
「では、どうしてどこから始めればいいかわかるの?」
「誰かが、この部品をもう一度動くようにするために机に並べたんだと思ったからです」
女性は眉を上げた。
「質問の答えになっていないわ」
「これが自分にできる一番いい答えです」
彼女は何も言わなかった。
エリアスは、ほかの候補者の何人かより早く作業を終えた。完璧ではなかったが、部品を壊すこともなかった。彼がその場を離れると、リアンが小さな箱を開けるために設計されたらしい機構の前に座っているのが目に入った。
少年は眉間にしわを寄せていた。
「何か問題でも?」とエリアスが尋ねた。
「ある」
「何?」
「これ、上下が逆なんじゃないかと思う」
エリアスは見た。
確かに逆だった。
「ひっくり返してみなよ」
リアンは部品をひっくり返した。
すると部品が机から跳ね上がり、試験官の胸に当たって、バケツの中に落ちた。
沈黙が訪れた。
リアンはバケツを見た。
それから試験官に目を向けた。
「動きました」
男はゆっくりとバケツから部品を取り出した。
「これは本来、どうなるはずだったと思っている?」
「箱が開くはずでした」
「どうして機構を分解した?」
「仕組みを知るためです」
「それで、わかったのか?」
リアンは少し考えた。
「バケツが空だったことはわかりました」
試験官は、まるで自分の職業を考え直しているかのような目で彼を見た。
エリアスは顔を背けずにはいられなかった。
第三段階は、窓が開け放たれ、壁に地図が貼られた長い部屋で行われた。
新兵たちは小さな班に分けられた。それぞれに仮想の状況、地形に関する情報、限られた物資が与えられた。指定された地域を集団で移動し、食料を運び、予期せぬ事態にどう対処するかを説明しなければならなかった。
エリアスはミロと、ほかの二人の若者と同じ班になった。
ボルレンは別の机に回され、リアンも別の班だった。
「戦争に勝つ必要はない」と教官が説明した。「できるだけ多くの人員と物資を残したまま、集団を目的地まで到達させることだ。完璧な答えはない。あるのは、より良い判断と、より悪い判断だけだ」
エリアスの前に置かれた地図には、二つの町を結ぶ街道が描かれていた。その道は川で分断され、周囲には起伏の激しい地形が広がっていた。北には橋があり、西には村、南には森林地帯があった。
班の話し合いが始まった。
ひとりは橋を渡るべきだと言い、もうひとりは川を迂回する方がいいと主張した。
ミロが注釈に目を通した。
「橋が損傷している」
「通行不能とは書いていない」と最初の少年が答えた。
「荷車を載せても耐えられるとは書いていないよ」
エリアスは地図に身を乗り出した。
「村に小さな渡し場があるかもしれない」
「そんな情報はない」
「なら、決める前に調べる必要がある」
机の様子を見ていた教官が尋ねた。
「どうやって?」
「誰かを村へ送ります」
「それでは移動が遅れる」
「荷車を川に沈めるよりはましです」
男は答えなかった。
エリアスは続けた。
「村に渡し場がなければ、戻って橋を使えるか検討すればいい。でも、橋が耐えられるか確かめずに渡ってしまったら、やり直す機会はありません」
ミロがうなずいた。
班は二人を村へ向かわせ、残りの者は物資を整理しながら別の経路を探すことにした。最も速い解決策ではなかったが、一度の判断で全ての物資を失う危険を減らせる方法だった。
演習が終わると、教官は用紙を回収した。
「時間がかかったな」
「はい」とエリアスは答えた。
「なぜだ?」
「十分な情報がなかったからです」
男は彼を見つめた。
「いつでも、もっと情報を集める時間があると思っているのか?」
「いいえ。でも、急いだからといって、知らないことが知識に変わるとも思いません」
教官は何も言わずに用紙をしまった。
部屋の反対側から、言い争う声が聞こえた。
「荷車を見捨てるわけにはいかない!」と試験官が言っていた。
「荷車が俺たちを殺そうとしているなら、見捨ててもいいでしょう」とリアンが答えた。
「ただの荷車だぞ!」
「不安定な橋もあります。軍曹、我々は敵に包囲されています」
隣に座っていたボルレンは、片手で顔を覆った。
評価の最後の段階は、正午近くに行われた。
新兵たちは、机や筆記用の板、書物でいっぱいの棚が並ぶ広間へ案内された。そこにはインクと埃、磨かれた木の匂いが漂っていた。すでに何人かの学生が席についており、用紙に記入したり、書類の一節を書き写したりしていた。
白髪の男が机の前で待っていた。軍の徽章のない、暗い色のチュニックを着ている。長い指にはインクの染みがあり、いつも不機嫌そうな表情をしていた。
「座りなさい」
若者たちは従った。
「私の名はオドラン師だ。兵士ではないし、お前たちが標的に何発当てられるかにも興味はない。命令書を読めるか、記録を理解できるか、物資の量を計算できるか、そして誰かがお前たちを騙そうとしているときに気づけるか。それを知りたい」
リアンが手を挙げた。
オドランは彼を見た。
「何かね?」
「先生が僕たちを騙そうとしているときに気づけるかどうかも含まれますか?」
「そうできることを期待している」
「よかった。もう共通点ができましたね」
オドランは深く息を吐いた。
「読解から始めよう」
用紙が配られた。
そこに書かれていたのは、商品の輸送記録だった。日付、数量、名前、そしていくつかの小さな食い違いが記されている。新兵たちは間違いを見つけ、文書に関する質問に答えなければならなかった。
エリアスは二度読んだ。
ある町から一定量の穀物が出荷されたが、目的地に到着したときには、予定より袋の数が少なくなっていた。記録には、川を渡る途中で積荷の一部が失われたとある。ところが、損失が発生した日付は、荷車が倉庫を出発した日より前だった。
彼はその食い違いに印をつけた。
さらに、もうひとつ見つけた。
荷車のひとつに記載された重量が、記録された商品の量と一致していなかった。それが記入ミスなのか、不正なのかはわからない。しかし、設問は理由を突き止めるよう求めてはいなかった。ただ矛盾点を指摘すればよかった。
書き終えたエリアスは、隣を見た。
リアンは珍しく集中した様子で筆を動かしていた。
「終わった?」とエリアスが小声で尋ねた。
「もう少し」
「何を書いてるんだ?」
「苦情だよ」
「文章について?」
「字について」
エリアスは自分の用紙に目を戻した。
時間が来ると、オドランは書類を回収した。いくつかを黙って読んでいたが、やがてリアンの前で立ち止まった。
「最後の質問に答えていないな」
「答えましたよ」
「『荷車に罪はない』と書いてある」
「事実です」
「質問は、申告された重量と計算上の重量の差についてだ」
「その差についても、荷車に罪はありません」
オドランは彼を見た。
リアンも視線を逸らさなかった。
「何かを真面目に受け止めるのが苦手なのか?」
「そういうところはあります、先生。でも、何でもというわけじゃありません」
「何なら真面目に受け止める?」
「主に荷車のことです」
ボルレンは机に顔を伏せた。
ミロは目を閉じた。
エリアスは笑みを隠すのを諦めた。
結果はすぐには発表されなかった。
新兵たちは昼食のために解放されたが、施設の外へ出る許可は誰にも与えられなかった。
食事は、彼らが知っているものより広い食堂で出された。さまざまな年齢や制服の学生たちが、いくつものテーブルを埋めていた。訓練用の剣を持っている者もいれば、書物や測定器具、小さな金属製の道具を持っている者もいた。
短い髪の少女が、青い石の成分について少年と言い争っていた。年上の学生二人は、鼻の上に何本のスプーンを載せられるか競い合っていた。エプロン姿の男がパンの載った盆を運びながら、ひとり一個以上取ろうとする者を片っ端から脅していた。
リアンは興味深そうに辺りを見回した。
「ここ、結構好きかもしれない」
「君はどこだって、面倒な質問ができる場所なら好きだろう」とミロが言った。
「そんなことない。食べ物が出る場所も好きだ」
ボルレンがパンを手に取った。
「ここは将来有望だな」
エリアスは食堂を見渡した。
そこで初めて、この施設が宿舎と訓練場だけでできているわけではないことに気づいた。別の棟へ続く廊下があり、上階へ伸びる階段があり、学習室へ通じているらしい扉もあった。壁のひとつには、科目の一覧が掲示されていた。
行政文書の読み書き。
応用数学。
地図作成。
諸王国と同盟の歴史。
兵站と補給。
野戦工学。
戦闘技術。
魔法の原理と秘術現象。
エリアスは最後の一行を二度読んだ。
「魔法」とボルレンが彼の視線を追って言った。
「ここでは、そういうことも教えてるみたいだね」
「魔法が使えるのか?」とリアンが尋ねた。
「いや」
「なら、ちょうどいい場所だな」
「どうして?」
「使えるなら、習う必要がないかもしれないだろ」
ミロはゆっくりとパンを噛んだ。
「今のは、ほとんど賢い言葉だったね」
「成長してるんだよ」
彼らの後ろを通りかかった学生が、その会話を耳にした。
「君たち、選抜試験を受けたばかりの新入りか?」
「そうだよ」とエリアスが答えた。
「軍の選抜から来たのか?」
「そうです」
学生は彼らの制服を指さした。
「じゃあ、まだどこに所属するか決まっていないんだな」
「どうやら、そうらしい」とボルレンが言った。
「選抜で決まるのは最初の分類だけだ。野戦課程に進む者もいれば、行政、工学、地図作成、秘術研究、士官養成に進む者もいる。ほかの機関に送られる者もいるよ」
リアンはパンを掲げた。
「食べるのが得意な奴は?」
「そういう奴は、たいてい長続きしない」
「なんて過酷な機関だ」
学生は笑った。
「そのうちわかるさ」
彼は食堂を通り抜けていった。
エリアスはもう一度、掲示板を見た。
ヴィレデンに何があるのか、彼は正確には想像していなかった。ブレイデンを離れたとき、首都とは兵士と命令と巨大な建物でできた場所だと思っていた。だが今、あの城壁の内側には、もっと多くのものが隠されているのではないかと考え始めていた。
おそらく、それこそがこの街を理解しがたいものにしているのだろう。
ひとつの目的のために築かれた場所には見えなかった。
結果が掲示されたのは、夕方になってからだった。
名前は複数の名簿に分けて記載されていた。軍事訓練部隊へ進む新兵もいれば、より幅広い教育を受けるために施設に残る者もいた。技術課程や行政課程へ進む者もいた。
エリアスは自分の名前を探した。
二番目の名簿に見つけた。
エリアス・サーン。総合課程。機構および兵站に関する追加評価あり。
彼はもう一度読み返した。
それが具体的に何を意味するのかは、まだわからなかった。
ミロが隣にやって来た。
「僕も同じ名簿だ」
ボルレンは少し遅れて自分の名前を見つけたが、別の区分にあった。
「野戦課程だ」と誇らしげに告げた。
「どういう意味?」とエリアスが尋ねた。
「知らん」
「じゃあ、どうして誇らしげなんだ?」
「重要そうに聞こえるからだ」
リアンは最後にやって来た。
彼は深刻そうな顔をしていた。
「知らせがある」
「何?」とミロが尋ねた。
「軍曹に呼び出された」
ボルレンはため息をついた。
「朝のことが原因か?」
「たぶんな」
「ほかには?」
「オドラン師も話があるそうだ」
エリアスは彼を見た。
「荷車の演習のこと?」
「いや。字についての苦情だよ」
「本当に苦情を書いたのか?」
「もちろん。ひどい文章が若者の教育を妨げるのを見過ごすわけにはいかないからな」
ボルレンが笑い出した。
リアンは自分の名前を指さした。
「総合課程には入れた」
「じゃあ、合格したんだ」とエリアスが言った。
「自分の力でじゃない。自分のせいなのに合格したんだ。そこは違う」
廊下に軍曹が現れた。
「リアン!」
少年は姿勢を正した。
「はい、軍曹!」
「ついてこい」
リアンは仲間たちを振り返った。
「戻らなかったら、レジーナのことを頼む」
「レジーナって誰だ?」とボルレンが尋ねた。
「ゴキブリだよ」
「ゴキブリに名前をつけたのか?」
「彼女にはその価値がある」
軍曹は待たなかった。
リアンは友人たちに手を振りながら、男の後について廊下を歩いていった。
エリアスは、彼が扉の向こうに消えるのを見送った。
「あいつ、学院で生き残れるかな」とミロが言った。
ボルレンは腕を組んだ。
「学院の方があいつに耐えられないと思うぞ」
エリアスはもう一度、名簿に目を向けた。
これは最初の分類にすぎない。まだ授業があり、教官がいて、試験があり、選択が待っている。目の前の道は、彼が想像していたよりもずっと長そうだった。
窓の外では、ヴィレデンの塔の向こうに太陽が沈んでいった。
街のどこかで、鐘が一日の終わりを告げていた。学生たちが本や道具を抱えて中庭を横切っていく。小さな光の球が誰かの手のひらの上に浮かび、その周りに集まった一団が何かを話し合っていた。少し離れたところでは、誰かが「あれは燃えていいものじゃない!」と叫んでいた。
エリアスは微笑んだ。
ブレイデンを離れて以来、初めて、彼は置いてきたもののことだけを考えなかった。
これから出会えるかもしれないものに思いを馳せた。
そして施設のどこかでは、リアンがきっと、ゴキブリにも組織的な保護が必要な理由を軍曹に説明しようとしているのだろう。
本当の訓練は、まだ始まったばかりだった。




