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ハイスペ佐藤くん、この恋だけはポンコツです〜五月雨式に失礼いたします〜  作者: もふおのしっぽ
第一章

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第96話:【幸福】浴室の上書き

ゆっくりと、慎重に。僕の熱が、彼女の聖域へと沈み込んでいく。


「あ……っ、あ……あぁっ……!!」


 結合部から伝わる、凄まじいまでの圧倒的な密着度。



「凛、あまり力入れないで……」


 僕のすべてを包み込み、逃がさないとばかりに吸い付く、彼女の熱い内側。


「……全部、入った」


 彼女の顔を覗き込み重いキスを落とした。


「ん……っ、あ……。……巧くん……の……すごく……熱い……です……」


「痛くない?」


「ちょっと……痛いです」


「……少しずつ、動くよ。力を抜いて。……君の全部を、僕に馴染ませて」


 最初の一歩を踏み出す。結合したまま、空いた方の指を先ほどの「一点」へと伸ばした。


「あ……っ、や……、そこ……また……っ!!」


 凛の体が、弓なりに大きく反り返る。

 指先では逃げ場を塞ぎ、より強く擦り上げる。


「あぁ……っ、ああぁぁぁぁ……っ!!」


 指先の刺激と、奥を抉るような腰の動き。

 二重の波状攻撃に、凛は激しくのけぞった。


「……もう少し、動くよ。凛、顔見せて」


 顎を掬い上げ、情欲に染まった彼女の顔を強引にこちらに向けさせる。


「あ……っ、巧……くん……。……もう、よくわかりません……」


「わからないなら、身体に覚えさせるよ」


 最奥を抉るように一気に、容赦なく最奥の壁へと、熱を打ち付けた。


「やぁ……っ! あああぁぁぁ……っ!!」


 未踏の領域を抉られた衝撃に、彼女の身体が激しく反り返る。僕はその絶叫をすべて飲み込むように唇を塞いだ。


 もはや境界線が溶けて消えていく。


「……はぁ、もう……僕も、いく」


「あ……っ、巧……くん……っ! くる……っ、また……きちゃう……っ!!」


 最後の一撃を、最も柔らかい壁へと叩きつけた。


「あ……あぁぁぁぁぁっ!!」


 抑えきれない熱い奔流が、彼女の奥底へと溢れ出していく。


 波打つような彼女の収縮が、吐き出されたばかりの僕の熱を執拗に絞り上げる。


「はぁ……っ、は……。……凛…………愛してる」


 僕は力なく崩れ落ちるように彼女を抱きしめ、汗で濡れた肩口に深く顔を埋めた。









「……凛? シャワー、浴びない?」


 多幸感の中で凛を揺らすと、ようやく「むぅ……」と小さく唸り声が上がった。


「……なんだか、意地悪でした!」


「え……っ!? 僕が?」


「…………恥ずかしいことばっかり言うし、色々聞かないでほしかったですぅ」


 苦笑交じりに乱れた唇を指先でなぞり、吸い付くようなキスを贈った。


「ごめん。でもあまりに可愛いかったから……そんな顔されたら、シャワーに連れて行くどころか、もう一回、承認アプルーバルを取り直さなきゃいけなくなるよ?」



「きゃあ……っ!!」



 汗ばみ、妖艶な光沢を放つ体を抱きかかえ、僕は浴室への扉を開く。


「ふふ。……洗ってあげる」


「むぅ!……絶対に、また、やらしいことしますぅ!!」


 腕の中で、凛の鼓動が、また一段と速まっているのが伝わってきた。


「……しないよ。それとも……してほしいの?」


 腕の中の凛を覗き込むようにして、わざと低い声で問いかける。


 すると、顔が見る見るうちに熟れた林檎のように赤く染まり、耳たぶまで熱を帯びていくのが分かった。


「……図星??」


 確信を持って畳みかけると、僕の胸元に顔を埋めるようにして、情けない声を上げた。


「ひぃん!……ち、違いますぅ……っ!!」


 ジタバタと暴れる凛を、僕は逃がさないように力を込めて抱きしめる。


 否定すればするほど、密着した肌から伝わってくる鼓動の速さが、凛の本心を雄弁に語っていた。


「嘘だね。凛の身体は、さっきから僕に『もっと』って言ってるみたいだよ?」


「い、言……ってないです……っ。巧くんの……いじわるな、エッチな耳のせいです……っ!」


 必死に抗議しながらも、僕の首に回された腕には、微かな期待がこもっている。


 潤んだ瞳を見つめ、熱い吐息をその耳朶に吹きかけた。


「ふふ。じゃあ、その『いじわるな耳』が間違っていないか……、もう一度、シャワーを浴びながら検証してみようか」


「あ……っ、ん……っ。……はぅ……っ」


 再び溶け出すような甘い溜息が、浴室に反響する。

 否定の言葉とは裏腹に、彼女の身体は、僕の次の「上書き」を待つように、熱く、しなやかに震えていた。

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