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読書中毒



「・・・・」


 資料室についてから早二時間、羽雪は黙々と本を読んでいた。

 彼女が座っている椅子の横には、もう既に読み終えたであろう本が数冊・・・厚さが半端ないが。

歴史・地理・言葉・文化と、様々な分野の本を読んでいた。


 現在読んでいるのは魔術に関する本らしいが、半分まで読んで一旦閉じた。



(休憩・・・しよう。)



 椅子に仰向けになり、目を閉じる。

自分に近付く者の気配に気づかず羽雪が暫くじっとしていたら、声を掛けられた。


「羽雪」


 急に声がしたので、さすがの羽雪も驚く・・・・・・内心で。

目を開け、後ろを見やるとリレイアがいた。


「何・・・?」


「色々とあってな。お前は何をしていたんだ?」


「本、読んでた。色んな分野。二時間くらい。」


 もはや単語の連なりでしかないような気がする。

正しい日本語でいえば『色んな分野の本を読んでいた。二時間くらいの間。』だろう。


「もう少しまともに喋ったらどうだ?」


「面倒。」


 リレイアが呆れ気味に言ったのも即答した。


「もう部屋に戻れ。読みすぎは毒だぞ。」


「魔王・・・」


「なんだ。」


「小姑みたい。」


「黙れ。」



 魔王と勇者の会話がこれでいいものか・・・・なんとも気の抜ける会話だった。

 そして急に、羽雪が問いた。


「何故某を殺さなかったんだ?」


 突然、羽雪が話題を変えた事に訝しげに眉を顰める。


「突然何だ?そんなこと・・・」


「答えてよ。気になるのだから、解からない事があるのは気持ちが悪い。」



 探究心だけは人並み以上らしい。

答えようとしないリレイアに説明し始めた。



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