不機嫌
もう話すことは何もないしすることもないので、羽雪は立ち去ろうとした。
「待て。」
「某は犬じゃないよ。」
誰もそんなことは言っていないし考えていない。
ただ、物言いがそう聞こえたのだろう。
今度は不機嫌を露わにしている。
「口が悪いのは許せ、別にいいだろこれくらい。」
「・・・・何?」
呼び止めた理由だろう。
まだどことなく不服そうだが、そうグレンに問いかけた。
「いや別に?ただ、もう少し話がしたいと思っただけだ。」
ソレをグレンが言うと、羽雪は思いっきり眉を寄せた。
「話がないなら行く。」
再び歩きだそうとしたら、今度は腕を捕まれ引き留められる。
「待てって、ホントせっかちだなアンタ。俺みたいなのに欠片も興味ないんだ?」
残念ながら欠片もない。
というか、羽雪の場合誰であろうと興味を示す相手はごく僅かだろう。
グレンがナルシストなわけではなく、ただそう自覚しているだけだ・・・・顔が無駄に整っていることを。
「用件をさっさと述べて。時間が勿体ない。」
あからさまに嫌そうな顔をしている。
羽雪は遠慮を知らないわけではなくそれも面倒なのでしないのだろう。
「解らなくもねぇな、王様の意見。」
「は?」
ふと言ったグレンの言葉に、つい惚けた声が出てしまった。
ニヤリ、と効果音でも突きそうな笑みを浮かべるグレン。
「アンタを気に入った理由。」
そう聞いて、羽雪は絶句した。
グレンはいいです。羽雪ちゃんのペース乱してくれるから・・・
今のところは。
さっそくフラグがたっているようないような、微妙なところです。




