ペット(任意)
「よし、よく頑張ったな。もうペット終わりでいいぞ。」
この時を待ってた…!
「一度死ねっ!」
「おっと危ねぇ…」
スカッ。渾身の一撃は空を切る。
「よけんなこら!」
「おっとっと」
ヒュヒュヒュヒュ。
い…一発も当たらん…男の頃は僕の方が強かったのに…
「…この辺で…ぜぇ…勘弁…はぁ…してやる…はぁ…」
「ありがとうございまーす。」
「…それはそれとしてだな?どうしたんだショータ?最近おかしいぞ?元の世界では優しい好青年だったじゃないか。」
「そうか?照れるなぁ…」
「真面目な話をしてる。答えろ、何故急にこんな事をするようになったんだぁ!」
「…不安だったのさ。いきなり知らない世界に飛ばされ、死にかけ、やっと出会った知り合いは性別が変わってて。剣や魔法や弾丸が飛び交い、いつ死んでもおかしくない。こんな事を考えているうちに…夜も眠れなくなった…」
「そうか…大丈夫。元の世界には戻れる。
僕が保証しよう。で、僕にあんな事した理由は?」
そこが1番重要なんですが?はぐらかそうとしてたよね?
「…思ったんだよ…いつ死んでもおかしくない…だったらいつ死んでも構わないように好きな事をしよう!とな!」
「なっ…」
ダメだこいつ…変な方向に吹っ切れやがった…!
「幸い近くには美少女もいる!しかも元は男だから男の欲望もよく分かってる…!そんなやつを目の前にして我慢なんてする方が馬鹿らしいだろ!?」
…一瞬でも同情した僕が馬鹿だった…こいつはただの変態男だ…
「…あっそ…」
「それにお前可愛いからなぁ…ついイジメたくなる。」
「イジメ。ダメ。絶対。って元の世界で言われなかったか?」
「ここ違う世界だからいいんだよ」
「そういう問題じゃない!」
ペシン!渾身の叩きがショータの頭に直撃する。
「ほう…やったな?」
そう呟くショータの手にはあの杖が…
ピシャッ!
「ひぎぃ!?」
カウンターってレベルじゃないぞ…!
「一発で終わりなんて思ってないよな?」
「え…?ちょ…やだ!こっちくんな!やだやだ!だめぇぇ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「これに懲りたらもう俺に反抗しようなんて思うなよ。」
「ひゃい…」
僕の体はボロボロだ〜!…でも何故だろう…
ちょっと喜んでる僕がいる…いやいや!あり得ない!認めない!僕がMだなんて!元の世界ではSだったんだから!
「そろそろ寝ようぜ?」
「…うん…」
そうか、今夜は一緒に寝れないのか…ちょっと寂しいなぁ…
「じゃ、お休み」
「…お休み…」
・・・・・・・・・・・・・
…………………寒い…布団は暖かいけど…何かが違う…寂しい…?
…あ、あれ…首輪…あんなところにあったのか…
「………」
カチッ。
…自分で自分に首輪付けるなんて…これじゃど変態だよ…でも…でも…
「…ん?なんだお前…なんで首輪してんだ?」
「…僕は…今夜だけはショータのペットだ…だから…抱き締めて…一緒に寝て…?」
「なんだそんな事か…言ってくれればいつでもしてやるのに」
「…今夜だけでいいから。」
「分かった分かった…じゃあお休み。俺のペットさん」
「…わん…♪」
明日からは元通りだ…明日には首輪も外して、この世界を平和にするために動かなくちゃなんだ。
…でも、今夜は…今夜だけは…僕は…ショータのペット…
…大好きです…ご主人様♪…




