むにーっ。
すっかり眠ってしまったらしいエストシアの髪を撫でていると、部屋の扉が開いた。
「…お邪魔だったかな?」
「いや別に、お帰りなさいユウさん。どうでした?」
「うん。術者は倒したし、魔法具である指輪も破壊した。もう大丈夫だと思うよ。」
「よかった…ありがとうございました」
ユウさんと会話をしていると、センシンさんが近寄ってきて…
むにーっ
「うおっ!こいつすげー伸びるぞ!」
エストシアの頬をつまんで伸ばした。何やってるんだこの人…
「私にもやらせて!」
「わ…私も失礼して…」
むにむにーっ
「これは…癒されるわね…」
癒されるのか?
「3人ともその辺にしておきなよ?」
むにーっ
「ユウさんもやってるじゃないですか…」
「はっ!手が勝手に!?…まぁ冗談は置いといて、俺たちは一回王国に戻るよ。
目が覚めたらエストシアさんにもう心配ないって伝えておいてくれるかい?」
「分かりました」
「じゃあ、またね。」
ユウさん達が帰り、また2人きりになった
………むにーっ……
うおお…これは確かに癒されるっ!
むにむにむにむに…やばい…癖になりそうだ…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「う…ん?」
「おう、起きたか、ユウさん達がさっき帰ってきて、もう心配無いって言ってたぞ」
「それはよかった…」
……偽物は退治されたって事だね…それにしても…
「なんかほっぺためちゃくちゃ痛いんだけど…ショータなんかやった?」
「………気のせいだろ?」
なんだ今の間は…やはり怪しいっ!
「怒らないから言ってみ?」
「…頬を伸ばして遊んでました…」
何故っ!?なんでよりによってそんな事を!?
「なんで?」
「いや…お前の頬めっちゃ柔らかくて気持ちいいんだよ…」
「ふーん…で、何か言う事あるよね?」
「寝顔…可愛かったぞ!」
親指を立てて満面の笑みで言い放つショータ
「そうじゃないっ!」
「ごふっ…」
右ストレートがショータにクリーンヒットする。
「痛いじゃないか…」
「変な事言ったショータが悪い。」
「その割には顔真っ赤だが?」
なんだと…そんな事はない筈なんだが…
「気のせいだよ…さぁ、そろそろ帰ろう?」
「おう、今日の飯はなんだ?」
「ショータはご飯抜きね?」
「酷い!エストシアの鬼!悪魔!天使!」
「どっちなんだよ…」
「中身が悪魔だけど、外見が天使って事さ」
…なんでこうこいつは天然タラシみたいなセリフをポンポン言えるのだろうか…
ていうか、そのセリフにいちいち反応してしまうこの体が憎い!
「ご飯…本当に抜くよ?」
「すいませんでしたっ!」
ショータの分の肉を少し減らしてやる、
そんな事を考えながら僕は帰路についた




