表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
秘境迷宮の創造主《クラフター》  作者: 黒狗
2 ‐神々の降臨
56/140

緊急事態『殲滅』

 俺はこちらに向かって這い寄る、2匹のメデューサワームへ目を向ける。

 2匹は()()()()()()|、真っ直ぐに俺を見ている。


 好都合だ……


 俺は向かってくる数多の視線を睨み返し、気合い一線。


「そこを動くなっ!!」


 瞳に魔力を込め、鋭い眼光を放つ。

 俺と視線が合ったことが彼らにとっての不幸だろう。


 眼光に威圧され、彼らは金縛り状態になってしまった。


 初歩的では有るが、瞳術の1つで『居竦み』とされるものだ。

 見切り系の瞳術と違い、視線が合わないと発動させられないが、実力差次第ではこの様に複数を一度に竦ませ、金縛りにかけることが出来る。



●スキル『居竦む眼光』をラーニング


 そして、案の定。コレもスキルとして獲得したようである。


『え? え?? 今何やったんですか!?』

 そして、こちらも案の定。今のアーツの発動自体、良くわかって居ないようである。

 俺は嘆息し、半ば諦めの境地に達する。


 まぁ、俺の使っているアーツを理解しろと言うほうが酷なのだろうか?

 肉体に依存するモノは、ミアでも再現自体可能なんだが。


 と、背後に注意を向けると、


「おい、カウス。今のは以前言っていた魔眼系のアーツか?」

「……そのようだな、こちらからは詳細には見えなかったが、一瞬の魔力集中から考えると、そうだろう」


 今だ燃え盛るメデューサワームへの注意を怠ることなく、俺の戦闘を観察しているようで、先ほどのもちゃんと理解していた。



「おい、ミア。他の連中、理解しているようだぞ?」

『……精進します』



 一応の言い訳を聞けば、彼ら2人は、妻であり実姉の存在が同じようなモノを持っているかららしい。

 ミアの話から察すると、心眼系等だろう。


 いやいや、お前、自分も神眼もってんだろ?


 こいつを鍛えるのは骨が折れそうだ。

 あんまり話し込んでいても気が抜ける。


 俺は持ってきたメイスに魔力を込める。


『……今度は……反動で腕壊れませんよね?』


 ……一応の保護と強化を掛けておく。


 俺はこの体を強化・保護すべく、魔力を編む。

 普段俺が使っている術式(モノ)だと強化に耐え切れず、おそらくだが……この体が爆散するだろう。

 もう少し鍛えてあると魔力を通しやすいんだがな。


 俺の爆散という想像にミアが震え上がっている。

『なんでそんなに物騒なんですか!!』

「お前が脆いからだ!!!」


 くそ、話が進まん。

 俺の突然の大声に後方の面々は思わず体を震わせている。


 彼らにはミアの声が届いていないので、俺の言葉は独り言にしか聞こえて居ない。

 もう、ミアを無視することに決め、とっとと実行に移す。

 即席の強化術式だが、発動をさせる。


 そうだな、名を付けるなら、【攻撃体勢(アサルトフォーム)】といったところか。


 発動と同時に肉体の強化がなされ、


●スキル『剛力』をラーニング

●スキル『金剛』をラーニング

●スキル『不破』をラーニング


 そしてスキルの獲得……いや、もはや、気にすまい。



 意識を魔獣に集中し、瞬動で一気に接近する。


 何の工夫も無い。ただ真正面からの魔力を集中したメイスでの振り下ろし(スイング)

 だが、その1撃は轟音を周囲に轟かせる。

 直撃を受けたメデューサワームを中心に迷宮が陥没し、周囲にまで蜘蛛の巣状の破壊痕を残した。


 しかし、本命は2打目。

 俺は魔力を切り替え、振り下ろしからの反動を利用し、返す様に振り上げのトドメを放つ。


 その1打を受けた瞬間。


 音も立てず。直撃部を基点として、メデューサワームが砕け、血肉を含んだ粒子状へと変貌する。


●スキル『振動』をラーニング

●スキル『崩壊』をラーニング

●スキル『打撃・極』をラーニング



 やはり、ただの打撃よりも振動を利用した崩壊系の方が効きが良い様だ。

 俺はそのまま、振り上げた反動を再度利用。

 目標と少し距離があるため、足に魔力を込め、神速の踏み込みの元。渾身の振り下ろしを放つ。


 今だ瞳術で動けないその魔獣に避けるすべも無く。俺は無慈悲な1打を放つのだった。



『すご……なんて威力なんですか……』

 先ほどの刺突もそうだったんだろうが。自分自身の体を使って尚、これだけの火力をだせることに驚いているようだ。


 忘れてるかも知れないが……今、この体は俺の強化術式以外にも『神罰代行』が発動している。

 今回の魔獣は自然発生したモノではない。

 明らかに、俺を……そして眷属を狙ったものだ。


 それゆえ、スキルの発動条件を満たすことが出来、これだけの影響を与えたのだ。


『でも。私と敵対しただけだと発動しないって言ってませんでした?』


 ほう、覚えてたのか。

 それはあくまで、通常の戦闘においてだ。


 俺の眷属を殺す。

 それはつまり、俺への敵対行動と等しい。

 それに1つミアに言っておこう。


「眷属になった以上、お前は俺のモノだ。誰にも殺させないし、奪わせはしない。お前が生きることを諦めるその日まで、それは変わることがない。覚えておけ」

『……っ!』


俺はそう言うと、こちらへ向かってきている残りの2匹へ意識を向ける。

後方では、今の戦闘の間に何とか1匹倒し終わったようだ。


「さぁ! 残り2匹だ。お前ら! 行くぞ!」

「「「はい!」」」


 俺の言葉に皆、返事を返し、こちらへ駆けて来る。


「いくぞ、ミア」

『はい! わかりました!』



 こいつらは、そうそう殺させやしないよ。

 お前の思惑、潰してやる。


 俺はこの魔獣の背後に居るであろう、あの剃頭の神を思い、そう心に決めたのだった。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ