第490話 極上炭水化物・奪還逆走ツアー(16部構成・その6:大峡谷の魚介乱獲と、深紅に染まる極上ペスカトーレ大宴会)
第490話 極上炭水化物・奪還逆走ツアー(16部構成・その6:大峡谷の魚介乱獲と、深紅に染まる極上ペスカトーレ大宴会)
ズゴォォォォォォォォォンッ!!
「ハッハッハ! 降ってくるぜェ! 今日は少し平べったい麺、『神話級・黄金リングイネ』のスコールだァァッ!」
「ゼノス! クー! 麺を全部、甲板の【特大星海ボイラー(プール)】に叩き込めェッ!」
超重力の嵐が吹き荒れる【超重力・黄金麺帯の大峡谷】。
移動料亭要塞『星海大宴殿』は、そのデタラメな重力場をゼノスの空間魔術でねじ伏せながら、今日も今日とて全自動の「パスタ茹で上げ&魔獣乱獲要塞」として大峡谷を爆進していた。
前夜の『神話級エイジング・カルボナーラ』の暴力的な旨味に胃袋を支配された開拓者たちは、さらなる「麺の可能性」を求めて、朝から異常なテンションで狩りを行っている。
第一フェーズ:大峡谷シーフードの乱獲祭
「ギシャァァァァッ!」
「プシャァァァァッ!」
パスタの滝に混じって、峡谷の魔獣たちが要塞へと襲い掛かってくる。
「麺を切り裂く重力鋏」を持つ『重力鋏の巨蟹』。
「酸味と旨味の極上果汁」を飛ばしてくる『星空トマトの浮遊眼』。
そして、重力流に乗って泳ぐ新たな獲物――墨の代わりに濃厚なイカスミソースを吐き出す『真空烏賊』と、殻の中に極上の貝出汁を溜め込んだ『星海浅蜊』の群れである。
「カッカッカ! カニにイカにアサリ! まるで空飛ぶ海鮮市場じゃねぇか! 【剛腕絶技・超振動クラブクラッシュ】ォォッ!」
ガレスの戦斧が唸りを上げ、巨蟹の硬質な甲殻をピンポイントで粉砕。中から溢れ出すプリプリの蟹肉を甲板へと降らせる。
「トマトとイカは私が! 【貴族剣技・ポモドーロ・スライサー】!」
エリスのレイピアが白銀の軌跡を描き、襲い来る星空トマトと真空烏賊を一瞬にして極上の「輪切り」と「ピューレ」へと解体していく。
「……貝類は俺に任せろ。砂抜き(不純物排除)と殻剥きを同時に行う」
ジンが影から跳躍し、双短剣を振るうたびに星海浅蜊の殻だけが弾け飛び、旨味の塊である身と極上の貝出汁が、サイラスのバキュームによって漏らさず吸引されていく。
「最高だお前ら! 氷室に眠ってる『無重力群島のフカヒレと白子』も追加して、今日はシーフードの暴力でパスタを染め上げるぞ!!」
トウヤが甲板の巨大キッチンで、会心の笑みを浮かべて指示を飛ばした。
第二フェーズ:深紅のマグマ・極上トマトソースの仕込み
「よし! まずはソースのベース作りだ!」
トウヤが、直径三十メートルを超える超特大魔導フライパンを火にかける。
「無重力群島で獲れた『神話級オリーブオイル』を惜しげもなく注ぎ込め! そこへ、細かく刻んだ『極上星海ニンニク』と『赤炎唐辛子』を投入! 弱火でじっくりと香りを引き出すんだ!」
ジュワァァァァァァァァッ……!
フライパンの中でニンニクが色づき始めた瞬間、食欲のタガを外すような強烈な香ばしさと、唐辛子のピリッとした刺激的な匂いが甲板中に弾け飛んだ。
「うおおおっ! この匂いだけでパンが十個は食えるぞ!」
ヴィルヘルム上皇が、たまらずジョッキのエールをあおる。
「まだまだァ! 香りが出たところに、さっきエリスが解体した『星空トマト』のピューレを全量ブチ込む! さらに、ジンが回収した『星海浅蜊の貝出汁』と、氷室から出した『極上出汁スープ』を加えて一気に煮詰めるぞォッ!」
ドバァァァァァァァッ!!
フライパンの中が、深紅のマグマのようにブクブクと煮えたぎる。
トマトの爽やかな酸味と強烈な甘み、そこに海鮮の圧倒的な旨味とニンニクのパンチが融合し、宇宙空間すらもイタリアンの厨房へと変えてしまうほどの暴力的な香りが立ち昇った。
「ソースが煮詰まってきたら、具材のダイブだ! マカロニ・クラブの蟹肉! 真空烏賊! そして氷室のフカヒレと深海タラバの脚! 全部放り込んで、旨味をソースに限界まで溶かし出せェェッ!!」
第三フェーズ:黄金リングイネの茹で上がりと、運命の融合
「トウヤ殿! プール(ボイラー)のリングイネ、完璧なアルデンテに仕上がったぞ!」
ガレスが、特大の網杓子で黄金色の平打ち麺を引き上げながら叫ぶ。
「ナイスだガレス! 湯を切って、そのまま深紅のソース(フライパン)へ叩き込め!」
ズバァァァァァァンッ!!
数トンもの茹でたて神話級リングイネが、マグマのように煮えるトマトシーフードソースの中へと投下された。
「ゼノス! クー! 重力と空間を操って、フライパン全体を空中で『煽れ』! 麺の一本一本に、ソースと海鮮の旨味を乳化させてコーティングするんだ!!」
「フッ、造作もない。【絶対空間・フライパン・フリップ】!」
「キュィィッ! ぐるぐるドカーン!」
直径三十メートルのフライパンが空中に浮かび上がり、中のパスタと深紅のソースが、まるで生き物のように宙を舞って絡み合う。
ジュウゥゥゥゥゥゥッ!!
熱と重力の魔法によって完璧に乳化したソースが、平打ちのリングイネにねっとりと吸い付いていく。
「仕上げに、無重力群島の『極上パセリ』を大量に散らして完成だァァッ!」
トウヤが両腕を突き上げる。
「さぁ食え! 氷室消化ツアー・パスタ編第二弾! トマトと海鮮の旨味を限界まで濃縮した【超特大・神話級極上ペスカトーレ】だァァッ!!」
第四フェーズ:酸味と旨味の大爆発! ペスカトーレ大宴会
「「「いただきますだァァァァァッ!!!!」」」
権力者たちと開拓者たちが、自分の顔よりも大きなフォークを握りしめ、深紅に染まったパスタの山へと一斉に襲い掛かる。
ズルルルルゥゥゥゥッ!!
「むごぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!」
エルドリア元皇帝の目が見開き、背後から深紅の闘気が火柱のように噴き上がった。
「な、なんという旨味の津波じゃァァッ! トマトの爽やかな酸味が口いっぱいに広がった直後、カニ、イカ、アサリ、そしてフカヒレから出た『海鮮の暴力的な出汁』が怒涛のように押し寄せてきよる!!」
「平打ちのリングイネが最高ですわ! カルボナーラのスパゲッティよりも表面積が広い分、この深紅の極上ソースがこれでもかと絡みついて……噛むたびに麺の小麦の甘さと海鮮の旨味が大爆発を起こしますのーっ!!」
エリスが、口の周りを真っ赤に染めながら、令嬢の矜持を完全に捨て去って麺を啜り上げ、途中でプリプリの蟹肉に噛み付く。
「ガッハッハ! ニンニクと唐辛子のパンチが絶妙だぜ! 濃厚なのにトマトの酸味で無限に食える! ケンジ、エールだ! 星海エールを樽ごと持ってこい!」
ガレスが、イカの輪切りとフカヒレをツマミに樽ジョッキを空にする。
「あぁ……この海鮮の出汁、老いた胃腸に染み渡る……。カルボナーラの脂も良かったが、このトマトのサッパリ感と旨味の深さは、胃薬なしでも無限に入っていきそうだぜ……」
ケンジは涙を流しながら、極上のソースを最後の一滴までパン(パンゲア大陸で焼いた黄金バゲット)で拭って口に放り込んでいた。
「ワォォォォンッ!(トウヤ! ソースが美味すぎる! もっと麺を入れろ!)」
クロが、自分の取り分を瞬殺し、巨大な尻尾を振ってフライパンの底を舐め回そうとする。
「ハッハッハ! 慌てるなクロ! 峡谷のパスタも魔獣もまだまだ無限に降ってくる! 今日はソースが尽きるまで、茹でては絡めての無限ペスカトーレ祭りだァァッ!!」
第五フェーズ:止まらぬ氷室消化と、次なるパスタへの渇望
狂乱の宴が続く中、トウヤはシステムモニターで氷室の在庫を確認し、ニヤリと笑った。
「よしよし! あの大量にあった『海鮮系の出汁』や『無重力の魚介類』のストックが、目に見えて減ってきてるぞ! これで氷室のキャパシティにさらに余裕ができた!」
『……トウヤ殿。貴様らの胃袋の拡張速度には呆れるばかりだが、計算通り、海鮮系食材の圧縮・消化は順調に進んでいる』
サイラスが、呆れ混じりの声で報告する。
「おう! だがパスタの可能性はまだまだこんなもんじゃねぇ! カルボナーラ、ペスカトーレと来たなら、次は『肉』と『野菜』を限界まで煮込んだ【最強のミートソース(ボロネーゼ)】だ!」
トウヤの瞳に、料理人としての狂気的な炎が燃え上がる。
「氷室で幅を利かせてる『エイジング・マンモス』のミンチ肉と、巨大チーズを全部使って、明日は峡谷の底まで届くような【超巨大ラザニア】や【極上ミートソース・パスタ】の宴をやるぞォォッ!!」
「「「ウオォォォォォォォォォォォォォッッ!!!!」」」
超重力の嵐が吹き荒れる大峡谷で、宇宙最強の料理人と大食漢たちは、パスタという無敵の土台を手に入れたことで完全にタガが外れていた。
氷室の極上食材を最も美味しく「消化(お片付け)」するため、移動料亭要塞『星海大宴殿』は、深紅のトマトの匂いを撒き散らしながら、次なる狂熱のパスタ大宴会へと猛進していくのであった。
(その7へ続く)
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、こちらの新作「異世界・天下布武 〜魔族を従えた織田信長は、今度こそ本能寺を回避する〜」不定期執筆になりますがよろしく
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