第459話 三ツ星のシャッフル・ディバイド(9部構成・その8:超高圧激辛タコスミと、天然直火の巨大焼き鳥ショー)
第459話 三ツ星のシャッフル・ディバイド(9部構成・その8:超高圧激辛タコスミと、天然直火の巨大焼き鳥ショー)
【チームA:中央・超巨大火山脈ルート(要塞本隊)】。
数千度のマグマの海を時速500キロのサーフィン状態で爆走する移動料亭要塞『星海大宴殿』。その甲板では、火山脈の海域を支配する超巨大魔獣『星海焦熱のマグマ・クラーケン』との、狂熱の「解体」が繰り広げられていた。
無数に襲い掛かる溶岩装甲の触手を、トウヤが【神速タコ足乱れ削ぎ】で次々と「熱々のたこ焼きサイズ」にスライスし、リルのトランポリンボディを経由してサイラスの魔導ファクトリーが完全回収していく。
「よし! 足(触手)はあらかた狩り尽くしたな! 次はあの中央の本体……ミソがたっぷり詰まった『頭』を頂くぞ!!」
トウヤの咆哮と共に、マグマの海が大きく渦を巻き、クラーケンの巨大な本体(頭部)が完全に姿を現した。
小山ほどの大きさがあるその頭部は、触手を全て切り落とされた怒りと苦痛により、ドクドクと不気味な赤い脈動を打っている。
『ギョロォォォォォォォォォォォッッ!!!!』
クラーケンの巨大な漏斗(水管)が、大宴殿の甲板へ向けて真っ直ぐに向けられた。
第一フェーズ:究極の激辛タコスミソースと、極上タコミソの回収
「トウヤさん! あのバケモノ、何か途轍もなく熱いものを吐き出そうとしていますわ!」
マリアが白神の杖を構え、警告を発する。
「待ってました! タコといえば『墨』だ! しかもこいつの墨は、マグマの熱とスパイス成分が限界まで濃縮された『究極の激辛タコスミソース』だぜ! 一滴もこぼすなよマリア!」
「ええっ!? あれを防ぐのではなく、ソースとして回収するんですのね!? 承知いたしましたわ!」
ズドドドドバァァァァァァァァァッッ!!!!!
マグマ・クラーケンの水管から、数千度の超高圧で圧縮された『漆黒と紅蓮が混じり合うタコスミ』が、大宴殿を消し炭にする勢いで噴射された。
それは防御結界すらも溶かし尽くすほどの物理的な破壊力と熱量を持っていたが、相手が悪すぎた。
「女神の御名において! 極上のソースは、お皿の上に美しく盛り付けなさい! 【聖女の絶対断熱・漏斗結界】!!」
マリアが展開したのは、防御のための壁ではなく、空中に浮かぶ「巨大な透明の漏斗」。
凄まじい勢いで噴射された激辛タコスミは、マリアの結界に吸い込まれるように入り込み、その絶対的な断熱と流体操作によって、空中で一つの「巨大な漆黒の球体」へと丸め込まれてしまったのだ。
「サイラス! ソースの準備ができたぞ!」
『フフフ……完璧な連携だ。ソース専用ストレージ、吸引開始!』
ズゴォォォォォォォッ!!
マリアが空中に固定した超高圧タコスミは、サイラスのバキュームアームによって、周囲に一滴の飛沫も散らすことなく、極上の激辛調味料として樽の中へ完璧に収められた。
『ボ、ボボォォォ……!?』
最大の一撃を綺麗に飲み込まれ、クラーケンが呆然と漏斗をヒクつかせる。
「ソースの提供サンキューな! 仕上げは俺だァァッ!」
トウヤが甲板を爆発的な踏み込みで蹴り上げ、クラーケンの巨大な頭部の真上へと跳躍した。
黄金の大剣を上段に構え、落下と同時にその刃を頭部のド真ん中へと叩き込む。
「【神速解体・脳天唐竹割り(ミソ残し)】ォォォッ!!」
パカァッ!!
トウヤの剣は、クラーケンの頭部を両断するのではなく、外側の「分厚い溶岩の殻」だけを胡桃のように真っ二つに割り開いた。
その内部から姿を現したのは、マグマの熱でトロットロに煮えくり返った、黄金色に輝く『超特濃のタコミソ』の海である。
「リル!! 器の準備だ!」
「プルルンッ!!(おっきいお皿になるー!)」
甲板のリルが、自身のスライムボディを限界まで薄く、そして広く展開し、巨大な「ゼリー状の受け皿」へと変形する。
殻を割られ、自重で崩れ落ちてくる数十トンもの極上タコミソを、リルが『ボヨォォォンッ!』と完璧なクッションで受け止め、そのまま床に一滴も漏らすことなくサイラスの回収ダクトへとスライドさせた。
「ハッハッハ! これでタコパの具材は完璧に揃ったぜ!!」
マグマ・クラーケンのすべてをしゃぶり尽くし、トウヤが甲板に豪快に着地する。
第二フェーズ:火口の島と『星海焦熱の溶岩翼竜』
マグマ・クラーケンを平定した大宴殿は、マグマの波をさらに掻き分け、超巨大火山脈の「中心地(火口のド真ん中)」へと到達した。
そこには、煮えたぎるマグマの海の中央にポツンと浮かぶ、巨大な黒曜石でできた『火口の島』が存在していた。
「……トウヤ殿。火口の島に、無数の巨大な『熱源』と『飛翔体』の反応があるぞ」
ブリッジのサイラスがモニターを睨む。
島の上空を旋回していたのは、全長二十メートルを超える巨大な飛竜の群れであった。
その肉体は常に数千度の炎に包まれ、翼を羽ばたかせるたびに火山灰と熱風を撒き散らしている。自らの熱をエネルギーとし、マグマの熱を利用して巣を作る狂気の飛竜。
**『星海焦熱の溶岩翼竜』**である。
「カッカッカ! タコパの次は、天然の『超火力・直火焼き鳥』のお出ましだぜ!」
トウヤが黄金の大剣の峰を肩で叩き、目をギラギラと輝かせる。
「あのワイバーンども、常に自分の熱で肉を焼き上げてるから、外の皮はパリッと、中は肉汁たっぷりでジューシーな最高の焼き加減になってるはずだ! しかも、島に生えてるあのぶっとい植物……『紅蓮の火山太ネギ』も一緒に狩れば、極上の『ねぎま』が完成するぞ!!」
「まぁ……! 飛んでいるだけでお料理が完成しているなんて、なんて素晴らしいエコな魔獣なんでしょう!」
マリアも、飛竜の群れを見て純粋な食欲の笑みを浮かべる。
『ギュルルルルルルォォォォォォォォッッ!!!!』
縄張りに侵入してきた巨大な要塞(大宴殿)を発見し、数十頭の溶岩翼竜が一斉に急降下を仕掛けてきた。その全身から放たれる熱気は、隕石群が落ちてくるかのような圧倒的な絶望感。
しかし、それを迎え撃つのは、美食のためなら神界の理すらも切り刻む狂気の料理人である。
第三フェーズ:乱れ飛ぶ焼き鳥と、空中全自動回収ライン
「マリア! リル! 焼き加減が最高の状態で受け止める準備をしろ!」
「お任せくださいませ! お肉の熱(保温)と鮮度を完璧に守る結界を展開しますわ!」
「プルルンッ!(ぽよぽよキャッチ!!)」
「いくぞオラァァァッ!!」
トウヤが甲板から真っ直ぐに上空へ向けて跳躍し、隕石のように迫り来る溶岩翼竜の群れのド真ん中へと突っ込んだ。
「まずは不要な骨と鱗(焦げすぎた部分)のパージだ! 【解体絶技・飛竜の空中三枚おろし】!!」
シャバババババババッ!!!
空中でトウヤの黄金の大剣が神速の軌跡を描く。
彼が狙うのは、飛竜の命を奪うことではない。「最も美味しい部位(もも肉と胸肉)」を、空中で生きたまま綺麗に切り出すという、悪魔的な超次元解体術である。
刃が翼竜の鱗の隙間を滑り、骨と肉の境界線を寸分違わず切り裂く。
ギャァァァッ!? と飛竜たちが自身の肉体が解体されたことに気づくよりも早く、パリッと焼き上がった表面と、ルビーのように輝く極上の赤身肉(焼き鳥状態)が空中に無数に弾け飛んだ。
「さらにネギの追加だ!!」
トウヤが空中で身体を捻り、火口の島から生えていた『紅蓮の火山太ネギ』を真空刃で根元から刈り取り、飛竜の肉塊と同じサイズに空中で乱れ斬る。
「マリア! 頼む!!」
「はいっ! 【聖女の慈愛・保温パッキング結界】!!」
空から降ってくる、熱々の巨大な『飛竜の直火焼き肉』と『火山太ネギ』。
マリアが杖を振るうと、それらが空中で一つ一つ丁寧に「純白の魔法のパック」に包み込まれ、最高の温度と肉汁を逃さない状態へとロックされた。
「プルルンッ!!(こっちこっちー!!)」
甲板に広げられたリルのトランポリンが、パックされた極上の『巨大ねぎま』たちを次々とボヨンッ! と受け止め、そのままサイラスの待つ回収ダクトへとスライドパスを送る。
『フッ……美しい。もはや戦闘というより、空飛ぶ全自動の焼き鳥工場だな。バキューム、フル稼働だ!』
ズゴォォォォォォォォォッ!!!
「オラオラ! まだまだ飛んでるぞ! 一匹残らず極上の焼き鳥にしてやるァァッ!」
トウヤが空中の足場(マリアが作った光の足場)を蹴ってさらに高く跳躍し、次々と襲い掛かってくる溶岩翼竜を、一切の無駄なく「ねぎま」と「もも焼き」へと変換していく。
数千度のマグマが煮えたぎり、炎の飛竜が空を舞う超巨大火山脈の中心地。
その絶対的な地獄の環境は、【チームA】のトウヤたちの圧倒的な包丁捌きとインフラ連携により、たちまち「超大規模な焼き鳥食べ放題会場(お片付けライン)」へと成り果てていた。
そして、彼らがこの火口の島の上空を完全に「更地」にした時。
大宴殿のセンサーは、火山脈のさらに奥底――マグマの源流の真下から、これまでの魔獣たちとは次元が違う、星そのもののエネルギーの結晶体とも呼べる『超特大のメインディッシュ』の反応を捉えようとしていた。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、こちらの新作「異世界・天下布武 〜魔族を従えた織田信長は、今度こそ本能寺を回避する〜」不定期執筆になりますがよろしく
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