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          2 貯水池

 毎日貯水池への水の供給だけでない。樽への水の供給、各家を周り肉や水の供給、着火、草刈り、農作業、狩りもやる。

            2  貯水池


 貯水池の水の供給だけが仕事ではない。樽の水を確認して水を補給する事や村の各家を巡り、肉や水を配ったり着火を手伝ったりする事も毎日の仕事だ。時には草刈りや農作業の手伝いもする。全てが厳しい村民の生活を少しでも楽にしたいというマリエールの思いからマリエールが自発的に行なっていることでマイクはマリエールのお守りで付き合っているのだ。

 貯水池の水の供給は難航している。貯まったと思うと翌朝来るとまた減っていることが当たり前に起こる。幾ら水を供給しても無駄なのではないだろうかと思ってしまう。マリエールは毎日根気良く供給を続ける。これがマリエールが村人にできる最大の奉仕だと信じて疑わないように。半年が過ぎた。マイクは7歳、マリエールは4歳になった。貯水池はある程度までの深さになった。村人が井戸の水の貯まり方が良くなったという話しと繋がっているのだろう。

 今日は久しぶりに狩りに行くといい出した。4歳の少女が狩りなんて可怪しいと思うけど3歳の時からやってたし村人も可怪しいとは思っていない。閉鎖した社会だから近所の子どもに比べてマリエールが優秀なのはお貴族様だからで済ませている。この村は男爵が興した村だから貴族の子どもがどんな者か誰も知らない。マイクが知っているのはマイクの父親と男爵がマリエールの異常性について語っているのを立ち聞きしたためだ。マリエールは、

「今日はベアーは欲しいわね。後鹿が入ればなおいいわ。オークはあるけれど当たらしいのもあってもいいわね。タヌキや鴨、ラビットなんかもあるといいわ。」

ちなみに解体も2人でやる。魔法があれば何とかなるものだ。洗浄魔法で綺麗になるし狩りはマイクにとっても嫌な物ではない。

「お互いに気を付けような。森は危ないところだからな。」

結論から言うと狩りは大成功だ。ベアー、鹿、オーク、タヌキ、鴨、ラビット全て手に入った。解体は大変だったが洗浄魔法を使って気にならなくなった。

「この後貯水池に行くんだろう。水減っていないといいな。」

マリエールは笑顔で、

「そんな事は気にならないわ。その水が領地の何処かに流れて行くなら、その場所を潤しているのだもの。どちらにしたって領地が潤うのには代わりはないわ。」

明らかに4歳の子どもの発想ではない。

 幸いなのかどうか水は減っていなかった。3時間水を供給して、屋敷に帰って、マイクの母親にベアーの肉、オークの肉、鹿の肉、タヌキの肉、鴨の肉、ラビットの肉を渡した。男爵家では男爵夫妻マリエール、マイクとマイクの両親が夕食は必ず一緒だ。それが開村からの伝統らしい。

 供給以来1年が経った。貯水池から水が溢れ出した。取り敢えずの成功だ。その夕食時男爵に報告すると男爵は、

「マイク、マリエール、ありがとう。お前達はこの領の誇りだ。この村を廃村の危機から救ってくれた。この領の英雄だ。」

何だか照れくさい。マリエールの力なのにマイクまで誉められるのはどうなのだろうかと思う。

 貯水池への水の供給を始めて一年、貯水池から水が溢れ出した。取り敢えずの成功だ。男爵に報告したら領の英雄だと言われた。

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