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Meta Hack Flow  作者: hiroumi


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祝賀会

カジョ・レオン「NEXA MILITECHの製造ラインが稼働した。『New Blue Neon Dust』の量産が無事スタートしたよ」


周りから拍手が沸き起こる。素晴らしい門出を祝って「乾杯♪」皆がテーブルの上のワイングラスを手に持って口に運んだ。


ブルック専務「諸君、よくやってくれた。我々は同志だ。新薬はより強力な興奮作用を持っている。つまり逆をいえば副作用で日常生活の脱力感も強くなる。

そこに天使たちが地上に降り立ち、人々に救いを与える。AIに支配された世界から再び、我々の自由を取り戻すのだ!」


ケネス・ブルックのその一言に鳴りやまぬほどの拍手喝采が沸き起こった。ブルック専務は目を閉じて、両手を広げて天を仰ぐ。


そこにいるのはカジョ、エロディ、ドミンゴ博士、ラチエ博士、瓶型ロボットのフロラン、ニコデモ、マトローナとその他大勢だった。役員や企業の関係者も多数出席していた。


華やかに彩られたテーブル席にSSBRの役員と関係者たちが席に座り、登壇しているカジョ・レオンの吉報を祝福した。


『ANGEL DESCENT計画』は、いよいよ最終段階に来ている。


祝賀会が終わり、カジョ・レオンはエロディ・シャリエールと会場の隅でばったり顔を合わせた。NEXA MILITECHの幹部のふたりでありながら今はSSBRの一員となっている。

諜報員としてのふたりがそこに居た。


カジョ「もう取り返しのつかないところまで来てしまった」


エロディ「それは仕方ないわ。それも運命だもの」


カジョ「そうだな・・・確かに運命だ。AIが統治する世界では我々は生きられない。無機質で味気ない()()など求めていないのだ」


カジョとエロディはハグをしてお互いを慰めた。


「エロディ!どこなの?エロディ・・・そこに居たの?」


マトローナがエロディを見つけると嬉しそうに近づいてきた。


「あら、ごめんなさい。今、カジョと話してたの」


エロディはカジョに「じゃあ私は行くから」と言ってマトローナと去って行った。その後、カジョのスマートフォンにニコデモから電話がかかってくる。


「どうした?」カジョが電話を取る。


「兄弟♪どこにいるんだ?」


「会場の隅にいるよ」


「ああ、そこにいたのか」


ニコデモが笑いながらカジョのほうへ歩いて来た。もうこの生活も長く続けば当たり前のように感じる。


カジョ・レオンの監視役のニコデモ・ラモスとエロディ・シャリエールの監視役のマトローナ・メチェレヴァは常に相方と一緒にいる。

少しでも離れて視界からいなくなると電話をかけてくるのだ。


その行動からSSBRは敵を取り込んで大きくなった組織だということがよくわかる。そこにいる安心感や報酬の大きさ、待遇も悪くない。


彼らと同様にラチエ博士も気づけばSSBRに取り込まれていた。

フロランを偵察に送り込み、データを集めて国に通報するはずだったが体にSSBRのタトゥを刻まれては通報もクソもない。現状維持が彼にとって唯一の生き残る術となっていた。


研究開発が続けられるのであればラチエ博士にとって世の中で起きることなど、(はな)からどうでもよかったのだ。


ブルック専務が新しい秘書を連れてラチエ博士に話しかける。


「黒いNeon Dustはいつ完成する?」


「ああ、それは・・・もうすぐ完成だが、サンプルはいくつかあるが調整が必要でして・・・」


渋々、ラチエ博士が研究の進捗を伝えるとブルック専務は痺れを切らした。


「早くするんだ!わかるだろ?我々がこの世界を主導する。それには黒いNeon Dustが必須なんだ」


この男を怒らせるのはマズイ。だが、しかし、被験者がいない・・・。


「わかりました。できるだけ早く完成させましょう。ただ人体で成功したのはフロランだけです。他の脳3つではダメでした。使える被験者は・・・?」


「なるほど、成功例があるんだったら話は早い。脳だけじゃなく体があっても被験者は被験者だ。パウルを使え」


ブルック専務はゲレーテをドラッグとSEXで快楽に溺れさせ、本当はまた抱きたいと思っていた。SSBRの宿泊室でパウルに命じたのはそのためだ。ボスが抱きたいと言ったのはその後だった。それがゲレーテの工作にまんまと引っかかって、あろうことかそれを一週間も黙っていたパウルが許せなかった。

ケネス・ブルックはまだそのことを根に持っていた。


「よろしいのですか?では、私は実験を開始します。良い報告ができるように尽くします」


ラチエ博士は会場をあとにして自身の研究所へ向かった。


一方、ドミンゴ博士は赤いNeon Dustの成功したサンプルから量産計画に移行する手はずを整えているのだった。


瓶型ロボットのフロランはSSBRの施設の至る所にミニカーを忍ばせて盗聴している。


「なるほど、なるほど♪赤と黒と青のNeon Dustか、赤と黒を軍事転用するのも近いな」


フロランの中で点と点が繋がり、ひとつの線が浮かび上がった。


https://note.com/hiroumimetavarse/n/n83193e798b1d?app_launch=false


画像はnoteに置いています。

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