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ブラック企業のホワイト支店  作者: マツグチラムネ
10/35

第9話 落雷

登場人物


宮本→主人公

古田→人事担当

藤原→同期

森本→同期(陽キャ)

まさに落雷とはこういう事を言うのだろう。


昼休憩が終わり戻ってきた人事は、ほぼも抜けの空といってもいいこの部屋の状況を目の当たりにして驚きを隠せない表情をしていた。


古田「…おい、他の奴らはどこいった?もうすぐ社長の挨拶が始まるんだぞ。」


残った奴ら『………』


俺を含め残された同期達は皆下を向いて黙り込む。

そりゃそうだ。『みんな帰りました』なんてとても言えるわけがない。


部屋は少しばかりの静寂が続いた。


すると人事はその静寂を破るように突然声を荒げて俺たちに怒鳴りだした。


古田「おい‼︎これはどういう事だ?早く言わんか‼︎おいそこの遅刻、早く言え‼︎何があった⁉︎」


宮本(おい、遅刻って俺の事かよ…うわー最悪だ。勘弁してくれよ。)


話をふられてしまった俺は仕方なしに事の事情を話した。そしてその話を聞いた人事は絶句し、顔色は青ざめ、そして血管が浮き出すぐらいの表情を俺らに向け、口を開いた。


古田「…まさかとは思ったが本当にこんな事が起きるとは………ふざけてる……。おい‼︎お前達は一体何をしていたんだ‼︎‼︎‼︎何故すぐ言いに来なかったんだ⁉︎」


人事の怒りは絶頂へと達した。


古田「前代未聞の大事件だぞ‼︎今までいろいろな新入社員を見てきたがお前らの世代が初だ‼︎入社式の途中で大多数の奴らがバックレるとはな‼︎マジでどーなってるんだ、ゆとりっていう生き物は‼︎ふざけるな‼︎」


人事の怒りはさらに過激さを増し、遂には机や椅子にあたり始めた。目の前でこんな事をされるともう恐怖でいっぱいだ。


宮本(うわー、メッチャきれてんぞ、この人こっわ。)


あまりにも荒れ狂う人事の姿に俺たちはもうドン引きだった。


古田「くそおお、とにかくお前らはここで待機してろ‼︎」


人事はそう言って慌てて部屋を出て行った。


多分この件でこれからどうするか他の方々と考えてくるのだろう。 


当たり前だが事の事態は重大だ。30人も採用した社員が入社式の途中で大半が逃げだしたのだから。

今ここで俺たちは待機することになったが、この後一体どうなるのだろう。


無事今日という日を過ごせるのだろうか。考えるだけで嫌になってくる。

部屋は静寂が続いた。まるでお通夜みたいな感じだ。


しかしその空気に耐え兼ねたのか、一人の男の同期の藤原がみんなに話かけた。


藤原「…ねぇ、みんな。取り敢えず席固めてさ、自己紹介ぐらいしない?流石にこの状況だとどうしたらいいか分かんないと思うけど何もしないよりは気が紛れるんじゃないかな?」


それを聞いて他の同期の女子の森本も話し出す。


森本「確かにそうだね、みんな近くの席に集まって何かしない?正直私ももうこの空気限界。せっかくの同期なんだしさ。トークしよ?トーク!ほら皆、この席の周りに集まろ!」


彼女の言葉に同感したのか、他の残された同期達も席を移動し、一つのグループになって集まった。


宮本(わぉ、すげえな。これがいわゆるウェィ系の人間なのだろうか。人見知りの俺には絶対出来ねぇや。)


正直藤原さんと森本さんのこの行動力には感謝しなければいけない。

こんな何も無い部屋でずーっと待つよりはマシだ。


俺も取り敢えずこのウェィ系な感じの女子の机の周りの席に座った。

同期って言葉に私は憧れがあります……

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