第4話 海を見に行こう 2
車窓に映っていた公園はすぐに見えなくなった。
今は見知らぬ街並みが見える。
久しぶりにあおいと2人だからか昔のことばかり思い出す。
小学校1年生のあの日からあおいがうちに遊びに来るようになった。
学校で2人で話すことはなかった。
遊ぶ友達グループも分かれたので話すタイミングもなかったし。
それでもあおいがうちに遊びに来ることを辞めることはなかった。
...まさかそれが高校生になっても続くとは思ってもなかったけど。
今年の夏休み期間はゲーム禁止にする。
そのことをあおいに言ったときは猛反対された。必死の説得をして渋々納得してもらえた。
あおいのような常時成績優秀な超人ならともかく俺は凡人なのだ。
勉強しないと成績は落ちるし落ちたら簡単には上がらない。
あおいのおかげで成績が上がったとはいえ油断はできない。
あおいにこれ以上迷惑かけられないし。
先週は地元でお祭りがあった。
春人から皆で行かないかと誘いがあった。
勉強の息抜きにと思い参加した。
そこにあおいもいた。
少し疲れた顔をしていたのが気になった。
話す機会がなくその日は解散となってしまった。
今日は少なくとも元気そうだから安心した。
「あおい。朝ごはん食べたの?」
「食べたわよ。あんたは?」
「俺も食べてきた」
「それより先週のお祭りのときのあたしの浴衣姿どうだった?」
「似合ってたよ?」
「...それだけ?」
「それだけって?」
「あんたね...こんなに美人なあたしの浴衣姿見といて似合ってたよで済ませる気?もっと感想ないの?都内出たらナンパばっかされるぐらい可愛いのよ?」
「それを言葉にして出しちゃう時点で心の可愛いさは低いと思います。」
「心も可愛いからこそ言ってるの。女の子は褒めてなんぼよ。何度も言ってるでしょ。で、感想は?」
「セカイイチウツクシイトオモイマシタ。オモワズミホレテシマイマシタ。」
「...何その棒読み。もっと心をこめて言いなさい」
「あおいは何着ても似合うよね。さすがだよ。春人たちも魅入ってたよ。射的で景品ゲットして嬉しそうな笑顔もよかったよ」
「...よし!」
肩を軽くグーパンされた。
あぁー恥ずかしい。
でもこのぐらい言わないと納得するまでずっと言わされるからなぁ
恥ずかしさを隠すようにポケットからスマホを取り出した。
お昼ご飯のことが気になったのだ。
上総一ノ宮駅周辺を調べた。
思ったより何もない。
...海の家とかまだあるのかな?
海なんて滅多に行かないから全然わからない。
これは道中でお昼ご飯食べちゃった方がいいかも。
「あおい。お昼ご飯なんだけど上総一ノ宮駅周辺にお店あんまりないから行きで食べて行っちゃわない?」
「いいわよ」
「何食べたい?」
「肉」
「ハンバーグね。良いお店ないか調べてみるから」
しばらくお店探し。
スマホとにらめっこタイム。




