風の掛け合い。
ー怜燈視点ー
(……いい天気だな。)
「……怜燈。聞いておるか?」
「え、あっはい。もちろん聞いておりましたよ。」
「本当か?それなら、私が言ったこと言えるよね?」
「……まとめると、これからどうするの?でしたか?」
「やはり聞いておらんだろう!いい加減すぎるぞ!」
あの出来事以降、アウラ様はやたら顔を出すようになった。
……暇なのだろうか。
「やっと見つけました!アウラ様、帰りますよ。」
「クロニクル。落ち着け、血圧が上がるぞ。」
「……アウラ様。神は血圧は上がりません。
それに、私は規則正しい生活を送っているので大丈夫です。」
「そういうやつほど、夜中に脂っこいもの食べてたりするんだ。
なぁ、カタルシス。どう思う?」
「えっ、私ですか?まぁ唐揚げ、美味しいですよね。」
「カタルシス!お前は喋るな!!」
「えーー、理不尽。」
目の前では、三柱が好き勝手に言い合っていた。
「アウラ様。喧嘩なら、ご自身の家でやってください。」
「怜燈よ。これは断じて喧嘩などではない。大切な話なのだ。」
「そうですか。では、クロニクル様、どうぞアウラ様をお連れ帰りください。」
「あぁ。そうさせていただこう。」
「お前たちは、本当に話を聞かんな。いい加減話を聞け!」
叫んだ途端、突風は容赦なく吹き荒れた。
吹き飛ばされないよう、耐えていると
「アウラ!怜燈兄をいじめてないで!」
鈴音が助けてくれた。
「鈴音!鈴音は今日もなんて可愛いんだ!
そうだ!良かったらちょっと私の国に遊びに来ないか?」
「「だめです!」」
「ちぇ……」
「アウラはどうしてここに来たの?またサボり?」
「クロニクルが困っちゃうよ?」
「クロニクル?」ギロッ
「げっ」
「アウラ!クロニクルもいじめちゃだめだよ!」
「そんなことしないさ!私は優しい妖精だからね!
そうそう、私がここにいる理由はね、後片付けの手伝いに来てるんだ。」
「後片付け?」
どう見てもサボっているようにしか見えないが、
一応、後片付けの手伝いをしているのだ。
白霧村。
かつて、蓮華の両親が守っていた村を俺達は掘り起こしていた。
と言っても、本当に掘っているわけではない。
アウラ様の力で、雪を降らないようにしつつ、グラシエの能力で雪を除去しているのだ。
その話は、少し前に遡る。
あの日も、アウラ様は突然やって来た。
「怜燈!来たぞ!」
嵐のようにやって来たアウラ様は、グラシエを連れていた。
「アウラ様。先日はありがとうございました。」
一応お礼を言うと、
「良い。気にするでない。同族を助けるのは当たり前のことよ。」
朗らかな笑顔でそう言ってくれた。
「さて、話がある。白霧村についてだ。グラシエ、さっさと説明せよ。」
「はい。」
そう言ってグラシエは、語り始めた。




