麦の村①
テイリックさんが嬉しそうですね、と言ってきた。
「そうですか?だとしたら、タコを見つけて、そのタコをテイリックさんが食べてくれたから、ですよ。嫌がらず食べてくれていたので、たこ焼きも一緒に食べたいなぁと思ったからですよ。」
と話した。
テイリックさんは「反則だ。」と言ってたみたいだが、小声でよく聞き取れなかった。
麦の村だけあって、田んぼがあちこちに綺麗に並んでいる。よく見ると、小麦も大麦も、米もあった。
「米だ!米〜」
テイリックさんは不思議そうに聞いてきた。どうやら米はここでしか作っていなくて、しかも少しなので他に売ることはしていないらしい。
テイリックさんに米の有用性を力説した。村の人も若干引いていたみたいだが、長生きしているお爺さんはこっそりと「あんたは迷い人かい?」と聞いてきた。「実はそうです。」と言うと、なるほどね、とおっしゃった。
テイリックさんは少し警戒したみたいだけど、おじいさんに聞いてみた。
「米を植えたの迷い人ですか?あまり、食べませんか?」
「そうだねぇ。うまく食べれたことがなくてね。でもせっかく教えてもらえたもんだから続けているんだよ。でも今だにうまく食べれなくてねぇ。」
「お教えしましょうか?私は米大好きなんです。」
そうして、私たちはおじいさんのご好意でおじいさんの家に泊めていただくことになった。




