海辺の町①
ミウさんにテイリックさんと旅に出ることを報告し、馬車乗り場に向かった。
町長さんにテイリックをよろしくね、と言われ恐縮した。お世話になるのは私なのに。
「テイリックの希望なので、是非連れて行ってください」
「一緒に来てくださるのでとても心強いです」
と、思いっきり皆さんに甘えることとなった。
やがて、馬車が来たので乗り込み出発を待つだけとなった。テイリックさんのおじいさんと町長さんにお礼を言うと、連絡をするように言われた。
「テイリックは本気のようだなぁ。かえでさんは全く気づいていないが。想いが報われるといいがなぁ。」
「やっぱりそうですよねぇ。テイリック、過保護になりそうやけど、かえでさん特別やと思ってなさそうだしなぁ。」
とテイリックさんのおじいさんやお父さんが話していたことはだれにも聞こえていないようだ、
海の町は、豆の町より遠く、何泊か必要なのだそうだ。
節約をして、海の町を満喫するため、そして安全のために宿の部屋は一つでいいですよね、となった。
いいか悪いかなら、私はいいのだが、テイリックさんはいいのだろうか。婚約者でもないのに。
それより私は眠れるのだろうか。緊張するのだが。
「ええ、問題ないですよ。婚約者はいないので。かえでさんが嫌でないのなら一緒に寝ましょうね。」
と決まった。勘違いしそうな紛らわしい言い方はしないで欲しい、と思うものの伝えるのも自意識過剰のようで「お世話になります」と言うにとどめた。
それから3日後、潮の香りがしてきた。
どんな海の幸に出会えるのか、楽しみだ。




