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花かんむりを白の頭にそっと載せ、
隣にしゃがんで手を握ります。
花かんむりは指輪のかわりです。
むりやりなんだ、という罪悪感から、薬指に嵌める指輪は作れずにいました。
それでも、
黒が白とさよならする前に、どうしてもしたかったこと。
それは、
「ごめんね、好きだよ
あなたが好き」
最後に、秘密をほどいてしまいたかったのです。
ずっと胸につかえてた気持ちが吹き出します。
「好き」という言葉を何回使ったのでしょうか。
日に日に膨らんでいた気持ちは何回の「好き」でも足りません。
それでも、足りないぶんを補うように、何回も何回も好きを繰り返しました。
いつまでもこうしていられれば。
そう願いますが、そんな奇跡は起こるはずもありません。
「ねぇ、
もう時間が来ちゃったみたいだ」
黒は頬と目のふちに残っていた涙を指で拭い、頭に花を載せた白を見つめました。
そして、はあっと息を吐き出してから花かんむりを外し、白に手を伸ばしました。




