表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/47

イラスト部 体育祭種目決め

イラスト部ルールその参拾漆 司会にははまり役を

「イラスト部で司会なんてすることあんのかよ」




「ったく、なんやそんなシケたつらして」

 昨日してしまったことに対しどうしたものかと考えていた時だった。いや、考えはついている。謝る、の一択なんだけどな……どう謝ったものか……まあ中断するしかないか。

「てか別に良いだろ、俺がどんな顔してても」

「なんやお前が沈んどったらこっちまで沈んでくるんや」

「沈んでねーだろ」

「いやいや、んなことないで」

 ったく相変わらず軽そうなやつだ……全然そんなことねーんだけど。

「で?何だよ」

「んな邪険にすんなや。聞きたいことあっただけやんか。次の時間体育祭の種目決めやけど、何出るんかきまっとんかなー、って思ってな」

 そう言われて次がそうだったことを思い出す。そして木村先輩に渡された紙のことも同時に思いだしポケットから紙を出す。

「なんやそのクシャクシャな紙」

「木村先輩にちょっとな」

 そう言ってそのまま俊介に押し付ける・・・・・

「そんなクシャクシャな紙オレいらんで。オレに対するもんやないんやろ?」

「ほとんどお前に対するものだよ」

 どういう意味かと言う風に目の前の男が首をかしげる。そしてなぜ似合うのか、ただただ腹立たしい。

「司会に渡せって言われたんだよ」

 そう言うとまた首を傾げ

「オレが司会するなんて決まってへんで?」

 俺は一つため息をつくと

「どうせお前だろ?お前がやった方がスムーズに進むだろ、話し合いは」

 俊介はニヤリと意地の悪い笑みを浮かべ

「話し合いだけ、みたいな言い方すんなや」

 と言うが……こいつ話し合い以外になにかあるか?……あ、もう一個あったか

「まあ、多分オレやろうけどな。文句なんか出ぇへん・・・・ようにするし」

出ない・・・じゃなくて出せない・・・・の間違いじゃねぇの」

 一瞬驚いた顔をすると急に笑い始める……ついに壊れたか……かわいそうに

「ハハハハハ、相変わらずおもろいこと言うわ。んなこと言っても人間文句出るときは出るもんや。けど、文句なんか出始めたら長いことかかるやろ」

 途中から真剣な顔に。相変わらずバカなのか賢いのかわからねーやつ。天才とバカは紙一重ってことか。

 そして俊介はまたニコリと笑うと

「それやったら文句出ぇへんようにした方が良いやろ?」

「……ま、だろうな。ただそれが誰もが出来ると思うなよ?」

「せやなぁ……けど、お前らやったら出来るやろ?」

 ニヤリと効果音が付きそうな笑みを浮かべて聞いてくる。

「出来ねぇよ、言っただろ?出ない・・・じゃなくて出せない・・・・んだって」

 そう言うと抑えたような笑いを出しながらこっちを見てくる。目は「なるほどな」とでも言いたそうで。何が言いたいのか聞こうとすると上手い具合にチャイムがなる。

「ん?もうそんなんか。ほな戻るわ」

 席に戻る途中でふと立ち止まりこっちを見て

「まかせとき」

 そう言って戻っていった。


 やる気満々じゃねーか


 ーーーーーーーーーーー




「ってことでこう決まったけどや、文句あるやつはおらんか?」

 思った通りと言うか何と言うか、司会はやっぱりこいつだった。

 ま、妥当だな。やっぱり文句は出ねぇし……

「なあ、いくつか埋まっていないやつあるぞ」

 と前の方から声が聞こえてくる。黒板を見ると確かにいくつか埋まっていない。

 その競技とは

 ◦男装・女装リレー

 ◦代表者対抗リレー

 二つとも全ての枠が埋まっていない。多分埋まっていないんじゃなくて埋めていないだけだと思うんだが……ハァ……

「そんなん決まっとるやろ?この二つのメインが誰がするかなんて」

 そう言い放つとカッカッとリズミカルな音を鳴らして名前を書いていく。

 男装・女装リレーには俺と夢田の名前を

 代表者対抗リレーには俺と夢田と俊介の名前を

「な?」

 俊介のその一言で満場一致で拍手が起こる……ハアやっぱりな

「光君、頑張ろうねっ!」

 教室の端から端まで伝えてくる。声を出すのも面倒だったのでうなずいて答えにする。夢田はそれだけで満足したらしく静かに座って寝る体勢に。

 っていや寝るなよ!

「夢田、寝るんか?おやすみ」

「いやいや、お前はそれで良いのかよ!」

「何がや?もうほぼほぼ決まったし別にええやろ?お前も寝るんやったら寝てええで」

「寝るか!」

 笑いながら好きにしたらええと言ってくる。

 ただ確かにその後は暇だった。ほとんど順番決めだったし。

「よし、ほんならこれで決定!あ、結局起きとったんかいな、真面目やなぁ」

「るっせ」

「あ、あと今日部活にお邪魔するわ。順番聞かなあかんしな」

「……ああ」

「なんや、今日は止めとこか?」

「いや、先輩に言っとく」

「そうか」


 あいつが来る前に謝って、言っとかねぇとな……




 俺たちはまだ知らない。


 これからやってくる体育祭は波乱に満ち溢れることを


 もうすぐその一番初めの足音が近づいてくることを


遅くなりました、すみません。

ゆっくりとした更新になりますがこれからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ