イラスト部 任務終了後
イラスト部ルールその弐拾参 犯罪は犯してはいけない。何事も偶然を装え。
「装えって書いてる時点でアウトだよ!!」
〜部室〜
「それにしても、本当にあったんですか?」
「え、何が?」
「やばい情報ってやつですよ!!」
あー、そんなこと言ってたっけな、この人。
そんなもん
『知るか。』
「………」
「よくだませたね。」
「だませたなんて人聞きのわりぃことを言うんじゃねぇよ、中井。」
「そうだよぉ、だましたんじゃなくて。」
「これから本当にするんだから。」
「………だましたことにはならない。」
「ん。」
一年全員が何とも言えない顔になる。
ああ懐かしいな、いつから何にも感じなくなったんだっけ。…………泣きそうだ。
八神が気を取り直したかのように
「犯罪にはならないんですか?」
とんでもないことを聞いてきやがった。
二年・三年の空気が固まる。
「え、え。」
あまりもの固まりように焦る………ように見える八神。
「あ、ごめんね。犯罪かどうかって聞かれたら分からないよ?それは。」
「そんな細かい法律なんて知らないもん!」
確かに俺もよく分からん。だが、何か三年生の皆さんは知っている気がするんだよな。もちろん何も言いませんが。
「でも法に触れてるかもって言われりゃかも知れねぇからな。」
「・・・へ?」
「いやだって思い出してもみろよ。今回人の財布勝手に見てんだぞ?」
まあ、犯罪になる可能性は高いよな。
「え?あれ拾ったんだよ。だから落とし主を調べるために仕方なく見たんだよ。ねえちーちゃん先輩?」
「ん、ん。」
「思いっきりどもりましたけど。」
「夏希、あくまでも拾った。で、しょうがないから見た。決してこの影の薄さを利用してスったりしてない。」
つまりだ。
「やったんですね…………」
「……違うよ夏希。……あくまでも拾った。」
「そうだよぉ。あくまでも拾ったんだから。」
「あくまでも、ね?だから落とし主調べないとだめじゃない。」
「分かりましたよ。あくまでも拾ったんですね……それでしょうがなしにですね………」
『うん!!』
【あくまでも】をどんだけ強調すんだよ!!また、認めさしたら認めさしたで元気だなぁ、この人たちは!!
「ま、解決したし良いんじゃない?」
「まあしっているのは未耶香たちだけならいわなくてもわからないから、だいじょうぶじゃないかな?」
「さっそく馴染んでますね、みやっちゃんは。」
「お前もさっさと慣れた方が良いぞ?その方が心身共に疲れなくて済む。」
「光先輩、何か悟ってますね。」
「一年もいれば、な。」
「お疲れ様です。」
「お前もな。」
そんな事を言っていると中井以外が全員こっちを見ていた。
「光君、ハーレムなんだから一人だけじゃなくて皆に、だよ?」
「………夏希も抜け駆け禁止。」
「え?」
「一人だけの攻略なんて絶対させないよ?」
「ん。」
「何の話だよ!!」
『ハーレムってこと自覚しなさい!!』
「ん!!」
「ここは、俺のハーレムじゃねぇ!!」
〔4月25日 イラスト部記録カード 中井 未耶香
イラスト部にんむかんりょう。
イラスト部はきょうもへいわ。〕
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「ふざけるなよ、こうなったら………」
「おや、澤田先生ではないですか。イラスト部にやられたようではないですか。」
目の前に来たのはオレよりもずっと前からここにいる同僚。一体何しに来やがった。
「そんな怖い顔をされないで下さい。ただただ警告に来ただけですよ。もうあの部活の怖さは知ったようなので。」
「お前、あの部活のこと知ってやがったのか。」
「私だけではなくあなた以外の先生は。」
っち、なら
「どうして教えてくれなかったのかと言いたそうですが、言って聞くようなお人ではないと思いましたので身をもって知っていただきました。」
っく、何も言い返せん。実際その通りだろうからな。
「それで、何の用だ。」
「警告だと言ったではないですか。警察やそういうものを使ってあの子たちを貶めようとするのなら、お止めなさい。」
「何でそう思う。」
「あなたはしそうな方ですからねぇ。それではあなたに昔話をお一つ。
あなたと同じようなことをされあなたと同じように仕返しをしようと企んだ輩がいました。
そのための証拠などをそろえている最中、何処からかやろうとしているという情報があちらに漏れてしまいました。彼はそのことに気づきませんでした。
そして彼の公開されてはまずいことがネット、マスコミなどにばらまかれてしまいました。」
「・・・!!」
「あなたは彼と同じ末路を辿りたいですか?」
オレは何も言えなかった。
「ここで平穏に暮らすにはあの部活にケンカを売らないことですね。それも一度でも弱みを握られてしまったのならば。あなたはその弱みをずっと握られることになるのですから。」
呆然となっていたオレの耳に最後に届いた言葉。
「あの子たちがやられる訳がありませんよ。もとよりあなた程度でやられるのであれば、あの方に認められもしませんよ。」
しかし、その言葉はすぐに耳からすり抜けていった。




