イラスト部 罰ゲーム
イラスト部ルールその拾壱 罰ゲームは勝った人の利益優先
「あの罰ゲームのどこにあんたらの利益があるんだ。」
「でもどこで着替えるんですか?」
「まさかでなきゃいけない?」
全員が首を振る。
「まさか!!は、破廉恥です!!」
「何考えてんだお前はぁぁぁ!!!」
俺だって全員の前で着替えるなんてことしたくねぇわ!!
薄波先輩が静かに指をさす。
そこにあったのは
”簡易試着室”
なんでもこの罰ゲームをするためだけに作ったらしい。これを作る勢いがあるなら別のことをしろと思うのは俺だけだろうか。
「じゃ、着替えてきてね。」
そう言われて中に入り渋々着替え始める。
「光先輩はよく負けるんですか?」
「ん。」
「特に運を使うゲームはねっ。」
「うんが、わるいの?」
「……神様がいるとすれば…………悪ふざけとしか……思えないほど。」
「他のゲームにしないんですか?」
「頭脳ゲームはあまりしないのよね。皆が嫌がるから。」
「……彩の…独壇場になる…から。」
「あまりしないんだよねっ。」
「ま、ひーくんの運の悪さはすごいということね。」
聞こえてるけどな。隠そうともしてない。どうどうと言っている。それはもうすがすがしいぐらいに。まあこの方がある意味良いのかもしれない。
事実だから何も言えねぇし。
「光君まだー??」
とっくに着替え終わっている。出たくない、ただそれだけ。丈が膝下だっていっても、どれだけあの1年生以外に見せたといっても、嫌なものは嫌だ。
「ひーくん、いい加減出てこないとあーちゃんの知ってる恥ずかしいことを、少しばかり色を加えて次の全校集会で言いふらすよ。」
幼馴染みなので知られたくないことの一つや二つ知られている。
こっちも知ってますけどね。
「分かったよ、出りゃいいんだろ出りゃ!!」
やけくそだ。
そして出ると、まあ全員の目がこっちを向いてるわけで。
”カシャッ”
「福谷先輩撮るな!!」
首をひねってるけど分かってんだよ!!ひねった直後に後であげるとか言ってんじゃねェ!せめて隠せよ最後まで!!
「可愛いですね。」
「ん。」
全員頷くな!うれしくねぇわ、その情報!!
「光君似合ってるよっ。自信持って!!」
「持てるかァ!!」
「あらぁ光くんよく似合ってるわぁ。お姉ちゃんに報告しなきゃねぇ。」
「するなっ!!ていうか離せ!!」
「えー、離さないわよぉ。」
後ろから抱きつく一人の教師。
なんとか離してもらおうとしつつ、このあとやってくるであろう厄介ごとに小さくため息をついていた。




