第98話 【反世界】
そういえば、さっきの子供…おじいちゃんが死ぬにしてはやけに元気だったな。そういうもんなのか?
俺は少し疑問に思いながらも家などが集合していない、空き地のような場所でα属性魔術理論を試しに使ってみることにした。
「魔法みたいに脳みその中で思い浮かべばいいのかな?対となる世界から法則を取り出すって意味わかんねぇ」
すると内部のシステム音が発動された
《α属性を感知しました》
《管理者をバフォメットから上野智也に移行します》
なんだ?なんだ?このシステム音は!ていうか、あのおじいちゃんバフォメットって言うんだ
《バフォメットに埋め込まれた自立型アシスタントです》
なるほどね。便利なものだな
《α属性の使用が許可されました》
お!使えるようになったみたい
《追加:α属性と固有スキル【無限魔力炉】と紐付け、α属性魔術理論内部に無限魔力炉の動力を埋め込みます》
《完了しました。テストしてみてください》
テストか、どんな魔術があるのか分からないからなぁ…どうしよう
《テスト用α属性魔術理論の術式を構築し暗黒降臨をご使用ください》
なんだ?名前いかついな。大丈夫?村消し飛んだりしない?
《現在のあなたの術式理解度からして、村を消し飛ばす心配はありません。取り出し可能反物質量は1.1μgが限界値です》
1.1マイクログラム?そんな少ない量しか出せないのか…
まぁいいや…暗黒降臨発動
すると、瞬間的に熱が広がり爆発が起こった。
そして地面に少しクレーターが出来た。
「1.1μgでここまで威力出るのかよ…これなら!まだ政宗先生達についていけるかも!」
他に何か使えるものはあるかな
《反重力が使えます。この星の重力の強さを反転させます。これは範囲や対象者を選択できます》
重力の反転?
そんな時に実験体が都合よく現れるかのように一つ目ウサギが出てきた。
「お、いいところに来たな。反重力」
ゴシャッ
うさぎは綺麗に圧縮され、肉のビー玉サイズのボールとなった。
「おい、システム。俺はこの2つしか今は使えないんだよな?」
《はい》
強くなるためには、このα属性魔術理論に対する理解度を増やさないといけないのか
俺は一旦自分達のテントへ戻った。
テントに戻ると蒼真がこちらに近づいてきた
「変なの身につけてきたね」
「お!分かるのか?なんかα属性魔術理論みたいなの授けられてさ」
「鑑定かけても一切その魔術の全貌が見えないよ。深海を見てるみたいに…」
「ま、俺はこの魔術に対する理解度を深めるから晩御飯ぐらいのときにまた話そうな!」
俺はそう言いテントの近くのベンチに座り込んだ。
「どう、するか…」
理解度を深めると軽く言ったものの意味が分からん。この世界の対となる反世界から…意味が分からない。世界は世界でひとつじゃないのか?それじゃあ時間に対してもそれの反対の時間があるということじゃねぇかよ
しかもあの爺さんはなんでα属性なんていう名前にしたんだ?
α…最初や始まり、未知数か。そもそも意味的に反世界のほうが先に存在していたのか?
あの爺さんも世界ではなく無限の領域があるとだけ言っていた。さほど世界、反世界というのは重要ではないのか
そんな中原初の世界である反世界が存在し、そこから世界が誕生した。
つまり…α属性魔術理論というのは最初の力を呼び覚ます原初の魔術なのか!?
それならば、最も根本的な力を使う。地球ならば磁力やら重力を活用するようなもんじゃないか。
だからなのか?最初の時点で物質やら重量を使えたのは…根本的な世界の根本的な力だから呼び出せたのか!
ならば、磁力も磁気に呼び出せるはず…反磁力!
《反磁力の使用が可能になりました。これはあらゆる物を吸い寄せる事が可能です》
おぉ!なんか強そう!ま、今日はこんな感じでいい…かな。
こうして、夜になり政宗先生の空間ボックスから出された晩御飯を食べた後に22:00ぐらいに全員が就寝した。




