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第93話 【ドレイク戦-中-】

ドレイクの幻覚作用は俺にはもう効かなくなった。だがしかし、俺だけで倒せるといったらそういうわけでもなく俺のレベルは今は400近く。レベルは最低でもあいつのほうが100上だ、そこから発生する身体能力差から対等に戦えるとは思うが奴の身体を傷つけた所で即回復。

回復能力持ちの相手とはここまで戦いにくいのか!


「幻覚が効かないとはなぁ!だけどぉ!全然勝てるなぁ!ドレイン・バレットぉ!」


ドレイクは手をかざすと五本の指からゾンビのような肉体が闇属性の魔法を宿しながら発射された。

それはやがて地面に着くと、そこから魔法陣が展開され5つの属性(火,水,地,風,闇)のゾンビが召喚された。

レベルは280ほどか?七天大魔王の序列4〜3位の実力はあるぞ!?


すると、後ろにいた蒼真が耳打ちしてきた


「政宗先生、恐らく奴を倒すためには彩葉さんの力が必要になると思います」


「なぜだ?」


「彩葉さんの固有スキルは【幻想支配】、自らの幻覚を現実に近い形での具現化…あとはわかりますね?」


「彩葉に幻覚を見せることで、幻覚内でドレイクを倒すと現実でもドレイクが倒れるってわけか」


「ただ、彩葉さんに幻覚を見せようとしていることに気づくと奴は見せないようになると思うので、気をつけながらやるしかありません」


「ていうか、その前に傷ついた竜牙と蓮司を助けてやらないと…」


蒼真はそれを聞くと美咲と恒一に話しかけに行った。恐らく恒一で傷口を上書きし、美咲の大聖女の力で回復させるのだろう。

それはいいとして、ゾンビのほうは勇者たちだけで倒せるのか?

まぁいいか、強い人達もいるもんな。

俺はドレイクがどうにかして彩葉に幻覚を見せるように移動させねばならん。


「ケケケケケ!幻覚が効かないからといって、俺のほうがレベルは上だぞ?」


とりあえず、勇者達がゾンビを倒すまで俺があいつの相手をしておくか!

俺は早速幻覚内でしか打っていない政宗流剣技二の型を放った。

一発一発に聖竜が降臨する剣がドレイクを襲う。

だがしかし、ドレイクは体全体が少しぼろぼろになった程度で全くの無傷!


「今のがぁお前にとってのぉ最強の技かぁ?」


「いや、まだだ!」


彩葉は戦闘要員でないだろう!能力的に…このドレイクが俺を無視して勇者達のところに突撃すれば何人もの死者が出る…!

ここで食い止めるために…仕方ない。使いたくなかったが、とりあえず【過負荷】を使うか。頃合いを見て【超過負荷】も発動しよう。


「過負荷…発動!」


俺の身体がメキメキと赤くなりはじめる。ドレイクも俺の急激なステータス上昇に気づき、目を丸くする


「何を使ったんだぁ?お前の強さがさっきまでの17倍ぐらいになったぞぉ?」


あぁ心臓が激しく鼓動している。今の状態で二の型を放ったらどうなるのだろうか。

いや、テラミルワームの時にギリギリ打てたんだ。大丈夫だろう。


「ケケケケケ!何をする気だぁ?」


ドレイクは余裕そうな笑みを浮かべている。俺は剣を用意し、二の型を撃つ準備を早急にした。


「いくぞ…」


俺の目の前は聖竜に埋め尽くされた。


「いいぞ!さっきのよく分からんビームよりもいいぞ!」


ドレイクの肉体の表面が火傷したかのようになっていった。

じゅくじゅくという音がドレイクから聞こえる。ドレイクは体全体で二の型を耐えていた。


「いいねぇ!体力が結構削られたよぉ?次はどうする?」


まずい…体力が削られてきている。いったん過負荷を解除せねば


「次はどうするのぉ?」


何とか、彩葉に集中させないと…あいつにどうやって敵対させるか。


俺は後方にバックステップをした。過負荷で消化された体力を回復させるためだ。

回復には3秒もかからないだろう


「ビビっちゃったのかぁ?」


俺が今思いつく限りだと、彩葉を狙わせるためには彩葉の攻撃と思わせて俺の真の最大火力を撃つしかねぇ


俺は勇者達(彩葉含む)がゾンビを倒している間になんとか時間を稼ごうと、再度過負荷を発動させドレイクの近くに行き攻撃を繰り広げた。

ただ、ドレイクは先程のような二の型ほどの威力がない攻撃に飽きてきているようだ。俺自身も二の型を放ちたいが、やはり聖竜降臨を含む為精神への負荷が高いため、連発はできない。


「つまんねぇなぁ!」


俺はドレイクが軽く手を振っただけで、吹き飛んでしまった。ドレイクのあり得ない速さで俺の胸に大きな斬撃跡ができた。

俺はそれに火魔法にて、炎を重ね傷跡を上書きし、回復のために過負荷を解除した後に回復した。


その頃には勇者達はなんとかゾンビを倒していたようだ。

蒼真がなんとか勇者全員に作戦を伝えてくれればいいのだが…


俺は勇者達に目を合わすと全員頷いた。きちんと作戦を伝えたのだろう。

俺は勇者達の方へ寄り、彩葉の手を引きドレイクの前に立たせた。

勇者全員ドレイクが彩葉を危険視する作戦だと分かってはいるが、俺の大胆な行動に困惑していた。


俺は後ろから彩葉に小声で「お前の幻覚による改変を起こす為、俺がお前が撃ったように攻撃をする。安心しろ」と呟いた。

彩葉はそれで安心したのか堂々と立った。


「なんだぁ?その女を連れてきてぇ」


「お前は知らんと思うが、こいつはオーラを隠しているだけで俺よりつよいぜ?」


俺は後ろから彩葉を指差しながら言った。彩葉もそれに乗っかり堂々と発言した


「私はね!この中で一番強いのよ?」


「ほぅ?」


ドレイクの注意が彩葉に向かっている。その時に俺は過負荷と超過負荷を含めた二の型を瞬時に放った。

俺が打った様子はドレイクには聖竜により見えないからこれで大丈夫だと思うが…


「おぉ!今の所一番強ぃ!」


その瞬間聖竜に包まれながらドレイクは手を前に向け幻覚を放った。


「来たかッ!彩葉!幻覚のなかで殺してこい!」


「わかりました!」


さぁドレイクよ!お前の死は避けられないぞ!?

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