第59話 【召喚後】
勇者召喚の儀式が終わり、政宗は王城に用意された客室へ向かった。
「明日からあの勇者たちの教育か。総合担当だから剣術・弓術・魔法、全部見ないといけないな……まぁ専門の指導者がいるから、そこまで負担にはならないか」
それにしても、あの勇者たちは地球から召喚されたのだろうか。聞こえてきた名前がどれも日本人らしかった。俺の中に蓄積されている地球の記憶と照らし合わせると、ほぼ確信に近い。
コンコンッ。
ドアをノックする音がした。
「政宗さーん」
扉を開けるとメイドが立っていた。
「政宗さんは勇者の護衛係も兼任されていますので、お部屋は勇者たちの寮になります。お移りください」
「わかりました」
……それは少し気まずいな。まぁ仕方ない。荷物をまとめて勇者寮へ向かった。
勇者寮は派手なまでに豪華だった。廊下の天井は高く、調度品の一つひとつに金細工が施されている。勇者待遇、という言葉の意味を全身で理解した。
中央の交流スペースへ続く大扉を開けると、勇者たち全員が輪になって「これからどうする?」と話し合っていた。俺が入った瞬間、一斉にこちらを向く。
「あれ……さっき人類最強って紹介されてた人じゃない?」
一人の女子が俺を指さした。
「護衛係も兼任してるんだっけ。よろしくな!ところで何で日本人みたいな名前なんだ?もしかして転生者?」
やはりそこが気になるか。この世界で日本人名は俺だけだからな。
「地球の記憶があるんだよ」
「やっぱり転生者!?」
どっと盛り上がる。
「いや、地球の記憶はあるんだが——」
「おぉぉ!?」
「自分が何者か、家族も友人も、今までの人生が思い出せないんだ」
「なるほど……じゃあ俺たちと一緒に思い出していこうぜ!」
「よし、わかった!」
思っていた以上にフレンドリーだ。これなら教育もやりやすそうだと少し安心した。
「ねえ、魔法見せてくれない?」
手前にいた女子にそう頼まれ、俺は手のひらにファイアボールを灯した。
「うわっ、すごい!」
「とりあえず、明日は各自の固有スキルの把握に集中する日だ。早めに寝て、明日に備えておけよ」
「「はーい」」
さて、俺も部屋に戻って寝るか——いや、その前に勇者全員の名前と固有スキルだけ頭に入れておこう。寮に入る前に紙に書かせたと聞いたから、それを確認してから寝る。
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出席番号01
青柳 恒一
固有スキル:『剣神の後継者』
出席番号02
相沢 美咲
固有スキル:『大聖女』
出席番号03
赤城 蓮司
固有スキル:『戦神化』
出席番号04
浅倉 凛
固有スキル:『絶対零界』
出席番号05
雨宮 颯真
固有スキル:『時空歩法』
出席番号06
綾瀬 朱音
固有スキル:『太陽魔導』
出席番号07
石動 大河
固有スキル:『重力皇帝』
出席番号08
五十嵐 楓
固有スキル:『精霊王契約』
出席番号09
岩瀬 悠人
固有スキル:『未来演算』
出席番号10
伊藤 結衣
固有スキル:『神域結界』
出席番号11
上野 智也
固有スキル:『無限魔力炉』
出席番号12
遠藤 美月
固有スキル:『兵器錬成』
出席番号13
江崎 海斗
固有スキル:『海王支配』
出席番号14
大西 詩織
固有スキル:『運命改変』
出席番号15
大槻 修司
固有スキル:『不滅要塞』
出席番号16
小倉 莉奈
固有スキル:『魅了女王』
出席番号17
小川 晴人
固有スキル:『幸運神』
出席番号18
香坂 陽菜
固有スキル:『世界樹の巫女』
出席番号19
神崎 優斗
固有スキル:『魔剣創世』
出席番号20
小鳥遊 雪乃
固有スキル:『万象錬成』
出席番号21
桐生 翔
固有スキル:『影世界』
出席番号22
桜庭 美玲
固有スキル:『天翼神姫』
出席番号23
黒崎 竜牙
固有スキル:『真竜化』
出席番号24
椎名 彩葉
固有スキル:『幻想支配』
出席番号25
白石 蒼真
固有スキル:『神眼』
出席番号26
白川 琴音
固有スキル:『星霊召喚』
出席番号27
高峰 玲司
固有スキル:『雷神王』
出席番号28
橘 乃愛
固有スキル:『星辰魔導』
出席番号29
橘 悠真
固有スキル:『覇王』
出席番号30
瀬川 千尋
固有スキル:『契約神』
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スキルが一部かぶっているように見えるものもあるが、基本的に全員が強力な固有スキルを持っている。弱すぎて追放、みたいな展開にはならなそうで安心した。
よし、寝るか。




