第30話 【遠征前】
バレットとの勝負の後に聞いたのだが、明日、小さな部隊を組んで魔物討伐に行くようだ。部隊メンバーは中位レベル5人、下位レベル10人という。
そして、そのなかに俺の名前が入っていたのだ!騎士としての初めての遠征!気合を入れなければ。
ところで、放置していた固有スキルはどうなったのだろうか?確認してみると随分と成長していたので、DPを回収してそのすべてをSDPに変換すると、ALがずいぶん伸びた。
DC#5の目標値にはもう少しで到達できる。試しにDUPをCリソースに全振りしてみると、何があったのかは知らないが目標値に到達した。
「これでDC#5クリアできるな」
そう思った俺は早速DC#5に入った。DC#5は自動購入をすべてOFFにし、^1に戻るまで待機、^1になったら最大購入をする——その繰り返しでBPを伸ばしていくものだ。
少々時間はかかったが、DC#5をクリアすることができた。
早速DPを回収してSDPに変換すると、今所持しているDPの10^300倍ほどのSDPが貰え、ALがどんどん増えていく。DP回収→AL上げを繰り返していると、ALにSoftCapが入ってこの無限ループが不可能になった。気持ちよかったのにな……と思いながら、また放置に入った。
次の目標はDC#6。内容はDC#1〜#5までのデバフをすべて適用、というものだ。化け物か。
デバフ内容をまとめると、毎秒獲得できるBPは^0.1され、MRP#1の取得量は^0.1、BPはAリソースのA₁しか生産に加担せず、MR#1 Upg#1〜3の最大購入数は0で固定。さらに生産力は何かを購入するたびに^0になるが、1分かけて^1まで回復するという。
怪物やん。その分、目標値は低く設定されているので、恐らくクリアはできるのだろうけれど……。
まあ、とりあえず放置!放置!放置しか勝たん!そういえば、二段階に分けて放置したほうがいいかもしれないな——DP回収用とBP上昇用に。
今日だけで成長倍率が1033にまで膨れ上がったのは、十分よい方だろう!
今夜は明日の遠征に備えて色々と準備するか。その前に、そろそろ夜ご飯の時間だな。食堂にでも行くか。
食堂はいつも通り和気あいあいとしていた。腕相撲で力比べをする巨漢の男たち、酒飲み勝負をする巨漢の男たち、大食い・早飲み対決をする巨漢の男たち——色々と居るなぁ。
俺はさっさと自分のご飯を取り、周りの空気に馴染めないなぁと思いながらいつもの席に座ると、バレットが近くに居た。
「おい、ボウズ、大丈夫だったんだな。最近すごい勢いで強くなってるから、つい張り切っちまったよ。すまんな」
「いや、本当に強いですね」
「ボウズももうすぐ上位層に入ってくると思うから、また決闘しような。明日からの初遠征、頑張れよ」
そう言って拳を俺に向かって突き出してきたので、俺も自分の拳を相手の拳に合わせた。
拳同士の握手、というものなのだろうか。
その後は特に何もなく、いつも通りの時間に眠りに落ちた。




